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2008年8月の10件の記事

図書館と著作権法を考えてみる

以前の記事で、「貸出の有料化」について気の向くままに記入していたら、友人が「有料化できるなら儲かるのだし、そうすれば良いのに…」と話していましたが、貸出の有料化だけで済むのなら、おそらく始めているところもあるのでしょうが…
結論から書くと、『別のお金がかかってくるので儲からないかも?』(結論と言いつつ疑問形…笑)です。
それは、図書館が貸出をしているのは、著作権法の第三十八条の4『公表された著作物(映画の著作物を除く。)は、営利を目的とせず、かつ、その複製物の貸与を受ける者から料金を受けない場合には、その複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供することができる。』という条項を盾に、もちろん「貸出も無料だから営利を目的としていないから貸与しますよ」という図書館法も添えて、運営しているからで、貸出を有料化して、そこで利益得ようなんて、なかなか難しいものなのです。
もちろん、2005年までであれば、図書の貸与権が免除されていたので、大丈夫だったのですが、改正されたので、著作者の要求に応じた著作権料を支払う義務が出てきます。
そうすると、有料化分に上乗せして利用者に支払ってもらわないと、有料化したはいいが、大赤字ということにさえなってしまいます。
有料化論議の難しいところは、おそらくそこなんでしょうね。
だいたいいくらくらいになるかというと、おそらく一概には言えないでしょうが、定価の半値前後を納めるか、貸出ごとに定価の8%前後のようなので、図書館的には前者じゃないと泣きをみますね…
もちろん、映像資料(ビデオやDVD)の補償金のように、お店屋で2,980円で売っているDVDが図書館向けに16,000円で館外貸出権付で販売されているような状態になってくると、図書館としてやっていけないですよね。

諸外国では、図書に関して公共貸与権のような制度のある国もあります。ただ、日本の現状でこれを導入すると、必ず資料費削減が待っています。確かに、『UNESCO(ユネスコ)ガイドライン』に『大切なことは、公共貸出権にかかる支払いに要する資金を図書館の資料購入費から支出するべきでない』とありますが、いくら「公共貸与権で必要な分を別に予算付けしてくれ」と言っても、ただでさえ資料費削減を目論んでいる行政側にすれば「図書館事業なんだから」と言って実質削減されます。
日本文藝著作権センターでは、国が基金を作ってそこから云々と言っていますが、まず基金を作る目処も立っていないと、机上の空論になりかねません。
まぁ、個人的には極論ですが、図書館では文芸作品を置かないとか、図書館で所蔵して欲しくない著者は著書に表明しておくとかするとスムーズなんじゃないでしょうか。
例えば「この作品は図書館での貸出やレンタルを希望しません。図書館などで貸出を行なうために所蔵する場合は貸与料を下記までお納めください。」みたいな文を奥付に明記しておけばいいじゃないでしょうか。
現在、DVDなどの補償金みたいに、図書館で置いて欲しくない著者は貸与料を付けて、館外貸出可の場合は定価の○倍とかの方式も良いでしょう。
DVDみたいに、作品に魅力があって、金銭的に余裕があれば、その図書も購入しますし。
逆に、図書館に置いて欲しいまたは置いても構わないと思う著者は、現在のように定価のままで館外貸出可をつけておけばいいんですし。
そうすれば、図書館に置くから収入が得られないと述べている作家達にも合理的でしょう。

ただ、ちょっと気になるのは、図書の定価。
年々、販売金額は減っているのに、出版点数は増えているという話をこちらの『かたつむりは電子図書館の夢をみるか』というブログ(http://d.hatena.ne.jp/min2-fly/20080302/1204482354)で拝見しました。
ということは、じゃんじゃん出版して、ある程度売れれば、儲けが出るということなんでしょうかねぇ…
普通なら、売れそうなものだけ出版しようとかすると思うんですが…
それなら、定価を1.5倍くらいにして、図書館の公共貸与権分や新古書店に売られて利益を得られない分などを回収すれば良いのではないかと…

話は脱線しましたが、図書館は著作権法に案外縛られてしまっているというところから、話をはじめてみました。

さて、現在の図書館で著作権法が関わっている例としてあげられるのは、複写サービス。
これが現場では意外とやっかい。
というのも、著作権法31条で
『図書、記録その他の資料を公衆の利用に供することを目的とする図書館その他の施設で政令で定めるもの(以下この条において「図書館等」という。)においては、次に掲げる場合には、その営利を目的としない事業として、図書館等の図書、記録その他の資料(以下この条において「図書館資料」という。)を用いて著作物を複製することができる。
一  図書館等の利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するために、公表された著作物の一部分(発行後相当期間を経過した定期刊行物に掲載された個個の著作物にあつては、その全部)の複製物を一人につき一部提供する場合
二  図書館資料の保存のため必要がある場合
三  他の図書館等の求めに応じ、絶版その他これに準ずる理由により一般に入手することが困難な図書館資料の複製物を提供する場合 』
と定めています。

利用者との関連で言うと、
まず、「調査研究の用」って誰が決めるのでしょう。いくら営業風の方が来ても「個人的に調査をしたいので」と言われたら図書館的には認めざるを得ません。
次に、著作物の一部分ですが、貸出可の資料はコンビニでいくらでもコピーができてしまいます。もちろん、図書館職員的には「借りてコピーすれば良いですよ」なんて言えません。笑
まぁ、借りられない資料はどうしようもないんですが。

雑誌関連でいうと、
まず、最新号の複写については31条の二の( )の部分の解釈がいまだにわかれる…
つまり「発行後相当期間を経過しなければ、(雑誌の最新号は一切)複写ができない」ととるか「雑誌の最新号といえど公表された著作物なので一部はOK」ととるか。
もちろん、図書館員にとっては周知の事実ですが、雑誌は全部が一著作物というわけでなく、たくさんの著作物の集まりなので、最新号の複写の場合わかりやすく言えば記事の一部分のみとなるわけで…
じゃあ、記事のどこまでが一著作物かと考えると…小さな囲み記事も半分未満!紙で隠してコピーするのもなかなか大変です。
まぁ、図書館によっては最新号の複写不可ってしているところも多いですけどね。
(ちなみに、条文で『著作物を複製することができる。』とありますので、一切複写サービスをしないのも、複写不可の制限をかけるのも図書館の運用によって大丈夫なんです。)
(ついでに、複写機器メーカーの方に「コピー機に液晶プレビューをつけて、コピー可能な部分だけ指定できる機能を」と要望したことがあります。その時は「まぁ、やるならパソコンのスキャナで取り込んでって感じですかねぇ」と流されました。笑)

著作物関連でいうと、
背表紙のタイトルは保護されない派が多いですが、「背表紙にその幅で絵や写真があったら(週刊のマンガで号数の上にキャラが描いているみたいな)、やっぱりだめなのだろうか…」とか、「CDについている歌詞は歌詞で一著作物だけど、曲解説は一曲ごとに一著作物?でも、冊子状だから歌詞の部分を除いた部分の半分未満で一著作物?」とか、「当日の新聞は著作権法云々で複写できないみたいだけど、見出しだけのコピーはいいんだよね?(見出しが保護されないとの判例から)」とか、「両面広告は両面で広告として成り立っているのだから、片面はコピーできるのか?」とか、細かい事例を出していけばきりがないくらい、判断に迷うことがあります。

といった感じなので、著作権法をしっかり学んだ図書館司書でさえ、意見が分かれたり、迷ったりしていますので、一般利用者にはやはりわかりにくいものなのかなぁと。
これらの議論や考えについては、おそらく時々このカテゴリーに書いていこうと思っていますが、最後にこれだけ書いて今日は終えようと。

それは第2項と3項の『図書館資料の保存のため必要がある場合』と『他の図書館等の求めに応じ、絶版その他これに準ずる理由により一般に入手することが困難な図書館資料の複製物を提供する場合』なのですが、結論から書くと「16ミリフィルムのデジタル化は図書館でやったらだめ?」という疑問。
「図書館等の図書、記録その他の資料」の資料に映像資料は入っていないと言えばそれまでですが、図書館法では「郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。」とあるので、図書以外に映像資料も含む解釈なのですが…
16ミリ映写機自体、今は相当入手困難ですしねぇ…
やれるけどお金がかかるからやっていないというよりは、どうも著作権法とか何かの都合でまだ可能でない雰囲気なんですが、アメリカだと米国著作権法108条だかに館外貸出不可の条件が付きますが、固定媒体が旧式になったときに複製できるみたいですし…
日本ではどうしてやらないorやれないんだろうと、前から疑問だったりします。
教育フィルムとか良い作品が再生機がないために見られないとなる前に、デジタル化できるようにして欲しいもんです。

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日図協サーバ

各都道府県や地域で、横断検索システムが立ち上がっているところが多いですし、私個人としても、Javascriptを用いた、簡易横断検索を作って遊んでいることもあり、横断検索には興味津々。

図書館業界では昔…Z39.50通信プロトコルのような統一規格を使って検索しようという話があったはずなのですが、今はどうなっているんでしょうね?
xmlなどに取って代わられているのでしょうか…(それくらい図書館員なら調べれば済むことですけどね。笑)

今でこそ、ADSLや光通信などありますから、大容量データの送受信も可能ですし、所蔵資料データを各図書館のOPACからひっぱってくるのではなく、どこか…例えば日図協にサーバを置いて、そこにデータを投げ入れて、そこで検索できると良いと思うのですが…

もちろん、NACSIS Webcatの公立図書館版みたいな感じです。
(じゃあ、全部の図書館が登録すれば良いじゃんってことにもなるんでしょうが…専用通信ソフトが必要ですし、それなら、発注し受け入れる時に、データを自動的にそのサーバに送信して、変更ごとまたは午前3~4時の間に変更があった分を送信するとか、既存の図書館システムに組み込まれていれば、システム担当者が知識や技能がなくても一箇所にデータが集まるという感じに)

今の多くの横断検索のシステムでは、各図書館のOPACに検索条件を送ってそれぞれで検索しているようなもんですし、検索スピードや検索条件のゆれなども考えると、1つにデータを送った方がいいなぁと。
ただ、逆に、現在の資料状況を表示しているOPACが並列で検索されていると相互貸借するときに便利で、それよりは、確認する手間が一手間かかってしまいますがねぇ。
なので、Webcatでの難点は、そこから相手館のOPACに直接行けないのが難点ですね。

メリットとデメリットがそれぞれの検索方法にはあるのですが、全国の検索をする場合、今の状態ではまだちょっと面倒だというのが1つにあります。
また、WebOPACを公開していない図書館もまだ多く、そこの近くの住民にも家から所蔵情報を調べられるということも、データ投げ込み式の方が良い点ではあると思われます。

もちろん、「サーバの管理はどうする」とか「セキュリティはどうする」とか「表示項目をどうする」とか様々な問題がありますので、各都道府県や地域の横断検索で終わってしまっているんでしょうが…

そこで、今さらながら指定管理者制度がどんどん進んで、独占状態になった場合、その企業もしくは団体が受注したデータを1つにまとめると、同じようなことが簡単に実現できます。
それに加え、その企業もしくは団体がそういうシステムになるということは、各館にWebサーバを置く必要もなくなり、システム費用面でも安くなるような気もします。
よく図書館の指定管理を受注するところがシステム屋も買収するようになれば、これが加速度的に実現するんでしょうけどね。
(だから現在民事再生手続きになった某社を前から「買収したら?」って言っていたのに…)

いえいえ、指定管理者制度を私は肯定も否定もしないので、「図書館のため」っていうのなら、日図協に頑張ってもらえればと思っています。
まぁ、いまいち、日図協、つまり日本図書館協会って、私にとってはその必要性がわからない団体ですけど…理想や図書館の意義云々というのは、とても立派ですが、図書館業界のためにどんなことをやっているのか、実感が持てないんです。

メルマガとかWebページとかを読ませていただいているのですが、業界全体が不安定になっているのはどうしてなんだろうと。
私個人としては『図書館の自由に関する宣言』の最後に「図書館の自由を守る行動において、これにかかわった図書館員が不利益をうけることがあっては ならない。これを未然に防止し、万一そのような事態が生じた場合にその救済につとめることは、 日本図書館協会の重要な責務である」とありますが、いざ不利益があっても外野的にわーわー言って終わりのような気がします。まぁ、救済に「つとめる」だから、例えば「不当解雇に反論を言ってみたけどだめでした」になるのかな?

理想論も良いのですが、図書館法の大幅改正もされない状態であるのならば、せめて現場に近い感覚で、システム費用節約のためのオープンソースシステムとか、図書館のWebページC公開用のレンタルサーバとか、やっていただければなぁと、思ってみたりです。

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「こちらもご一緒に…」

ファミレスなどに行ったりすると、「ご注文を繰り返します、○○と△△と…ですね?今、期間限定で××をオススメしていますが、いかがですか?」などと、言われることがあります。
まぁ、私は「いや、いりません」と断るのですが、オススメの販売数ってアップするのでしょうか…

そうなると図書館でもやってみたくなります。
もちろん、利用者は、その本が読みたいからその本だけを借りていくのであって、余計なお世話なのかもしれませんが、「図書館の人の説明で面白そうだったから」とか「勧められて」とか貸出数UPに貢献できれば、ちょっといいかもと。

図書館での仕事の中には、読書支援とか読書案内とかがありますよね?
ということは、「あなたの好きそうな本がありますけどいかがですか?」的なのはOKということでしょうか…

例えば、私の利用しているインターネット書店に紀伊国屋書店がありますが、そのリコメンド機能と同じようにすると、図書館でもユーザの好みを分析し、各ユーザごとに興味のありそうな情報を選択して表示するサービスっていうのができるのではないでしょうか。

図書館職員が自分の借りた資料を覚えているのは気持ち悪いと思う人もいる(なので自動貸出機なんかが人気になる)ので、機械的には同じようなシステムだから可能でしょう。
自動貸出機で「こういう本もありますがどうですか?」というのも面白いかもしれません。

まぁ、人によってはわずらわしいと思う人もいるでしょうから、その機能をOFFする機能もつけないといけないですね。笑

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図書館職員のつながりって…

図書館業界ってあまり横の繋がりが少ないというのは、私のところだけでしょうか?
というのも、新設館で、経験者が少ないこともあり、図書館運営に色々と困ることもあります。

幸い、今はインターネット時代なので、図書館職員の集まる掲示板やらSNSなどで色々と質問し、色々な図書館での実情なんかを知ることが出来て有意義なひと時になります。
もちろん、横の繋がり云々ということであれば、近隣の図書館職員やら研修で意気投合した仲間などと一緒に飲み会を開いて親交を深め、何か聞きたいときに助言をいただく関係があるという人達もいるでしょう。
ただ、なかなかそういう人がいない人もいるんですよねぇ。私もそうですし、同僚もそうですし、先に挙げた質問場所で「私のところも同じ悩みなので聞きたい」という人も多いですし。

確かに、図書館は各自治体で運営していますので、問題が起きた図書館資料を閲覧させるかさせないかとかを決める時に、「近隣はどうしているんだろう?」とか「日本図書館協会に聞いてみたらどうだろう?」とかという話になって、協会の返答的には「各図書館で対応を決めてください」というのが多いと思います。
まぁ、うちの図書館の場合は、私自身が「出版されたもので回収の申し出がないものを閲覧させないという選択肢はない」という考えですから、「開架で利用できます(させます)けど何か?」となってしまいますが…
例が悪かったですね…他の例えとしたら、雑誌の最新号の複写とか…
つまり、何を言いたかったかというと、図書館の運営は各自治体任せなので、大きく図書館法や著作権法などに違反しない限り、「各館の判断で」という事例が多いかと思います。
ただ、その時、ちゃんと論理的に判断を下せる館長やベテラン司書がいたりすると早いのですが、中途半端だと「ああでもない」「こうでもない」と1日かけて議論になったりして、やっぱり「近隣はどうしているんだろう?」とか「日本図書館協会に聞いてみたらどうだろう?」とかという話に…

確かに、図書館が画一的であれば良いとは思いません。ただ、それは資料の収集や提示・提供方法が特色あった方が良いということだけで、運営的な面…例えば、督促の仕方なり、複写サービス云々なり、継続貸出なり、返却時の処理方法など、そういうところは画一的であってもいいかなぁと思います。

ということで、私自身としては横の繋がりを強化したいと思い、県に「県内の図書館への聞き取りや質問がしやすいように掲示板なりSNSなりの場所を提供して」など要望しましたが、「予算がないので」で却下されちゃいました。
そこで、私自身SNSを主催し、正職員だけでなくアルバイト・パートさんとも交流できるような場所を作ったのですが…

まずは館内からということで、同僚やパートさんに話をしたら「私家でインターネットやらないんです…」という方が多かったので、誰も誘えず。
そして、県内の図書館職員を誘おうと思ったりしましたが、最初にどこの誰を誘うべきか迷っているうちにやはり誘えず。笑
ので、2年間くらい放っておいている感じですから、私の作ったSNSの世界に私1人という状態だったりします。笑

今、考えているのが図書館運営の雛形作り。
入館者への挨拶をはじめ、利用登録のチェック方法や返却時の汚破損の確認方法、複写許可範囲など、多くの図書館の意見を聞きながら、多数決を取るか、少数意見でも納得のいくものを取るかなど課題はあります…
それともアバウトミーのアンケートみたいに、「あ~こうやっている図書館が多いんだ」と思える方が選択肢があって良いでしょうか…
そしたら、「平均的な図書館を運営をするのなら、これはこうして、あれはああして」と新設館が困らないと思うのですがいかがでしょう…

実際、インターネット上での質問や回答を拝見していると、「本当にそんな運営できているのかなぁ?」とか「そこで理想論をあげられても…」とか匿名性故、信じ難い意見や意味不明な回答があるので、匿名性が低くかつ図書館職員であれば1日一回はログインまたは閲覧するような網羅的な集まりを作って、質問や疑問があればすぐできて、質問範囲も近隣とか県内とかに限定できるような空間が理想です。

まぁ、私の作ったSNSでルールを実名&実勤務図書館にして、どんどん宣伝すれば良いのでしょうけどね。笑

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本屋と図書館

「図書館が頑張ると本屋がつぶれる」という話をする人がいます。
「本は買う主義だから図書館を使わない」という話をする人がいます。

これって、やっぱり「家計やお小遣い節約のために図書館で本を借りる人が多い」ということなんでしょうか。

先にあげた例では逆に、
「図書館で読んで面白かったからそのシリーズ買っちゃったよ」という人もいますし、
「調べたいことが色々調べられて図書館に来て良かった」という人もいます。

ベストセラーの本云々でいうと、
「えーっ、そんなに待つの?もっと同じ本を買えばいいのに」という人もいれば、
「そうだよねぇ、ブームが去ったら無駄だものね」と理解してくれる人もいます。

と、色々例をあげましたが、今日の話題は本屋と図書館』です。

うちの図書館の利用者でも「あの~この本は買えませんか?」と気に入っただろう少し前の本の購入希望する利用者がいます。
今はネットで本を買ったり、郊外店の大型書店で本は買えますし、地元の書店でも注文すれば手に入ることが多いのですが、大抵、そういう話をしてくるのは年配の方。
確かに、何年も前でなくても在庫がすでになくなったりしている本も多いですし、ネットで買うのは難しいという人もやはり多いです。

著作権の絡みになるのですが、絶版で入手不可の資料を購入したい利用者はどうすれば良いのでしょう?
まぁ、借りて全部複写!という人もいるようですが、出版社で再び重版とかしてくれれば良いのですけどね。
そうでないから、復刊云々というサイトが人気なのでしょう。

そこで、出版社で品切れで、ここ1年間は重刷する予定がないものに関しては、その本の定価の半額を出版社に支払うことによって図書館で複写機によって複製を作っても良いこととかになるといいんですけどねぇ。他に条件としては、図書館所蔵の資料っていうのもありになるでしょうが。
可能であれば、複製手間賃として図書館に半額分いただければ、資料費になるかもしれないのですけどね。
(そうすると、利用者は正規品ではない複製物に対し、正規品と同額の支払いになるのですが…笑)

話はちょっと変わりますが、うちの図書館で困ったことと言えば、新聞の縮刷版で、大抵、1年間分しか出版社にはないのですよ。過去の欠号とかが欲しくても購入できないし、CD-ROM版とかは記事の検索はできるのですが、表やグラフや写真などがなかったりして、いまいちだったりしますものねぇ…

同じように、雑誌のバックナンバーもなくなるのが早く、バックナンバーを貸出して汚破損されたり、紛失されたりしても手に入らないことが多々ありますし…

もちろん、著作権法上『他の図書館等の求めに応じ、絶版その他これに準ずる理由により一般に入手することが困難な図書館資料の複製物を提供する場合』っていうのも複製は作れますが…笑

利用者が欲しい場合はやっぱり手に入らないもんなのですよねぇ…

ということで、書店と図書館がくっついたような図書館を想像してみましょう。
保存という点からすると、所蔵資料はできるだけ貸したくありませんよね。
利用者が「あ~この本は読んでみて良かったから欲しいなぁ」といった場合、図書館で本が買える!もし通常の書店で買えないような絶版資料でも、図書館所蔵の資料であれば複写複製物を著作権の気兼ねなしに購入できる…出版社は絶版品切れの資料についても定価の半額の収入を図書館から得られ、収益が出そうであれば重版することにする…
本当なら、所蔵資料は保存用と貸出用みたいな複本が良いのですが、貸出用が汚破損紛失するごとに買い換えてもいつかはなくなるので、複製物を貸出用に…

まぁ、ここまで来ると現実的ではないですし、そもそも、複写複製物を製本したりするのもそれなりに手間隙&費用がかかるので、今の図書館の状態で、絶版資料を利用者が欲しいときに著作権法の気兼ねなしに購入できる仕組みを作るっていうのが、少しは現実的でしょうかねぇ…

図書館と本屋が違うものとすれば、同居が可能かなぁと思い、今日は考えてみました。
もちろん、某T社が指定管理で受けたところで、ネットで本を図書館に取り寄せができるというのも知っていますが、図書館で今は手に入らない本も買えると、需要はあるかなぁと。

そうそう、それとは違いますが、電話で雑誌バックナンバーの所蔵を尋ねられ、ついでにそれが買えないかという電話を遠方の方から2度ほど(異なる人ですが)もらったことがあります。Googleで検索したらたまたまうちの図書館の雑誌検索がヒットしたようで…
「図書館の資料なので閲覧はできますが、購入はできませんよ」と丁重にお断りしましたけどね。笑

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独り言。

どうにもこのブログ、他とリンクさせていないので、自分以外カウントしていないことに気付きました。笑
ついでに、トラックバックって受け付けないようにもしていますから、自己満足の世界ですよね。
実は、SNSも主催したりもするのですが、誰も誘わないまま2年という月日が過ぎていますし…
アピール下手なんですよね。私。

もっとも、先週は娘が熱を出し、ネットどころじゃなく、ここ最近1~2週間は38~39度の発熱と咳き込みで、仕事には行っていましたが、家に帰るとすぐにダウンという状態で、こちらの更新もままなりませんでした。

mixiの日記も1ヶ月以上書いていないし…

最近の話題としては、毎年送っている創作童話を今年も送りました。
私が図書館に関わっているうちにせめて1度くらいは自費ではない手段で本でも出して、自分の図書館で所蔵してみたいのですけどねぇ…あんまり才能はないようで、もう6~7年応募していますが、なかなか賞はもらえません。笑
もっと絵本や童話を読んで、イメージを膨らませる努力をしなくちゃなぁ。

図書館カウンターにいると、貸出返却の仕事も多くなるのですが、いくつか気付いた事をば。(雑多な話題を中心に)

1.「返却」という言葉でない利用者がいる。
「返済」「返還」「返納」…図書館の資料って債務なんでしょうかねぇ…
方言で言う方もおられて、地方出身の私には何がなんだかってこともあります。

2.カウンターに1人になると利用者がたくさん来る。
きっとどこかで1人になるのを監視しているのでしょうか…2人いる時はあまり来ないので、1人がトイレに行ったりすると、貸出利用者や返却利用者がどっと押し寄せててんやわんやになります。
いつも、1人になるときに、資料の検索やら貸出・返却やら、レファレンスなど一度にドッとカウンターに来られるので、パニックになります。

3.あるけども見えないポスターがあるようです。
入り口などに休館日のお知らせのポスターなどがありますが、利用者の目には一切映っていないようで、よく聞かれます。
きっと目を他のことに使うより口を使う方が楽なのでしょうか…
同様に、常連でも最大貸出点数を理解していないみたいです。
「全部で5冊までだっけ?」と聞かれると悲しくなります。もっといっぱい借りられるんですから。

4.子の心親知らず
先日、子供がたくさん本を借りて読もうとしているのに、「あんた、そんなに借りたって読まないでしょう!返してらっしゃい!」と怒って子供の頭を小突いた親御さんがおりました…
制限冊数を越えているわけでないので、図書館としては「どんどん読んでね」という気持ちですが、ちょっと可哀想でした。

5.職員の心親知らず
図書館はシーンとしているものだと思っている利用者は今でもたくさんいますし、それが悪いとは思いません。私も3歳の娘がいるからわかりますが、いくら静かにしなさいと言われても気に入った本を探したりするときに「おかーさ~ん」と大声で呼んだり、短い足で懸命に親のところに走っていったりします。
それもうるさく感じる利用者もいますし、度を越えて追いかけっこをしている場合は注意せざるを得ません。
ただ、「図書館では静かにしようね」と注意している親を見ていれば、「うるさいなぁ」と思っている利用者だって改めて「うるさい」とは言わないのでしょうが、子供がうるさくしようが、走り回ろうがしらんぷりな親もいます。
そういう時は、職員が子供に注意するのですが、「ほら、あのおじさんが怒るからやめなさい」という親が多いです。
私ら職員としても、可能であれば親がそばにいるのならちょっとでも注意していただけると嬉しいのですが…おじさんが怒らなければ、そういう行動も良いということではないでしょうにねぇ…


まぁ、そんなこんなの雑多な話題でした。
体の調子も良くなってきたので、また再び頑張ります!

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無人図書館??

私の記憶が確かなら、石原都知事が、都立図書館に関わる発言で、「資料は今やオートマチックで資料を借りられて、その本が良いか悪いか指導する司書は必要ない」って感じで話されていたと思います。
それに対して『東京の図書館をもっとよくする会』では「レファレンスが15万件を越えている」ことを筆頭に、反論を展開しています。

うちの図書館でも、レファレンスの調べ物は少ないですがやっていますし、所蔵調査や様々な問い合わせを合わせると案外いっぱいやっているような気がします。

さて、確かに今は自動貸出機がちらほら見られるため、自動で借りられるのでしょうが、作業員の面では返却は??
もちろん、自動返却装置もあります。

返却資料を仕分けしたり、大掛かりなものでは、(主に書庫ですが)棚に本を戻したりしています。
旧式な方法としては、返却手続き後、利用者に棚に戻してもらっている図書館もまだちらほらあります。

そう考えると、無人化ってできるような気がしてきました。
去年暮れの記事ではどこだかの駅の図書コーナーが無人図書館としてやっている記事がありました。
もちろん、この場合は、読まない本を置いていき、読みたい人が持っていく方式なので、図書館とは言いにくいですが。

無人といえば、無人コンビニというのがありましたね。
あの仕組みは、自動販売機発想で、生鮮品なども同様に出てくるっていうのと、補充を適宜やって、消費期限が切れたら中にそのモノがあっても買えないといった感じですね。

もし、図書館でそれ式でやろうとすると、閉架式…図書館中で自由に本を見られるわけでなく、カウンターで書庫からもって来てもらい、中で読む方式…みたいな感じですかねぇ…。
やっぱり、図書館では中身をパラパラ見てから借りたいですよねぇ…

レファレンスの方ですが、いくらコンピュータが優秀になっても、十人十色の喋り方や声の大きさ、アクセントを的確に判断して、それに対応する回答を表示するのは難しいかと思います。

例えば「○○という本がありますか」や「この本はどこにありますか?」の所蔵調査系であれば、今も表示されますが、それでも聞いてくる利用者が多いので、自販機状の所在場所が点滅するとかもう一工夫あればわかりやすいかもしれません。

込み入った質問は確かに司書がいないといけないですが、どこぞやのテレビ電話を使った薬剤師云々みたいに、司書センターみたいなところに直通電話をし、その司書センターではそこの図書館の参考図書と同じものがあれば、「これこれのどこどこに書いています」と指示できますし。

そうすると問題は、パラパラ見る、つまりブラウジングをどう無人図書館で実現するかということになってしまう気もします。
もっとも、誰もいないで運営できるわけはないですよね。無人コンビニだって、仕入れ&補充などは人力ですし。

方法の1つとして、利用券を使う方法。
ブラウジングスペースは自動販売機みたいになっており、利用券をピッとして本を取り出せる感じ。
ブラウジングが終わったら、腰下あたりの高さにある返却ボックスに返却すると、元の位置に戻る。
借りたい資料はそのまま館外に持ち出すと貸出になる。
この場合の問題は、利用券のない人。

それを考えると、ブラウジングスペースと貸出スペースを分けた方が良いかと思います。
入り口に近い方が貸出スペースでその奥に無断持ち出しができないゲートがあって、ブラウジングコーナーという構造。
ブラウジングスペースは、自動販売機状ですが、資料の番号を入れると取り出せる。
(紙パックのジュースの自販機みたいな)
返却口に入れると元に戻るのは同じ。
利用券を持っている人は、利用券をかざしながら取り出すとレシートも出てくる。
ブラウジングスペースから出る時は、資料を持って出られないのは、未登録者と同じ。
そこを出た貸出口で、レシートで借りて読みたいものをピッとするとまとめて貸出口から出てくる…って感じ。

館外貸出後の返却は、館内入り口すぐに返却口があって、それに入れると戻る仕組み。

実際にそういう図書館があって、携わる人は、機器のメンテナンスの人、ゲート抜け対策の警備員系、資料を選書し、供給補充する人と、司書センターのレファレンスのプロフェッショナル…が必要ですが、実質、図書館を無人化…

ネットワーク通信による著作権の問題もありますが、お話会や朗読ボランティアだってテレビ電話にする方法もありますし。

例えば、衛星回線を使ったサテライト読み聞かせが著作権法的に微妙かも。
通常の電話で音訳というのはその場で読んでいるのだから、大丈夫かもしれないけど。

そして将来的にはコンピュータの技術革新で映画タイムマシンに出てきたAI(バーチャル人間…バーチャル司書??)みたいになってくると、ほんと無人になりますよね。

最近、指定管理者制度の導入で、図書館の身売りが始まっていますが、同じ会社が次々に受託した場合、こういうことも可能かもしれません。

例えば、システムを各自治体契約ではなく、本社支社間のネットワークのようなシステムすると安くなるだろうし、地域ごとの特色ある云々というのでなければ、どこの図書館に行っても蔵書構成が同じという感じで、司書センターにレファレンスのプロを置いて、回答にあてるとか…

そうすると、その会社にノウハウが溜まっていき、ついには全部の図書館制覇とか。笑

最近流行の図書館戦争ではないけど、各自治体ごとではなく、ピラミッド型…中央館があって支店館みたいになると、きっと管理がしやすいかと思うのですが…

最後に、指定管理制度の導入は生半可な状態だと、直営が良いとか民間が良いとか平行線論争になるでしょう。
図書館の情熱に燃える直営図書館もあれば、司書0人で、閑職みたいな状況の図書館もありますし。
逆に、民間だって、人がコロコロ変わってしまったり、給与の面で職員のやる気が出ていない図書館もありますし。

なので、直営でも民間でも、各自治体で図書館運営ではなく、全部1つの指示系統で運営できれば、良いサービスが提供できるような気もします。

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どこまで図書館?

図書館の仕事を始めた頃、「絵本ばっかりの図書館というのがいいなぁ」とか、「雑誌ばかりの図書館ってできないかなぁ」と思っていたら、都立多摩図書館が所蔵書籍を雑誌に特化するという話題が当時出てきました。その時は先を越されたって感じ。

先を越されたのは、闘病文庫もそのひとつで、その発想は、私の卒論が不安障害関連だったということもあり、医学系だったので。
それと、よく友人知人に「誰それが○○病って言われたんだけど、その治療法や闘病記の資料ってない?」「○○病の治療法の論文探して」など言われることがあり、「あ~そういうのがまとまってわかりやすければいいのに」と思っていた関係で。

確かに、今も図書館のない地域がありますから、全分野を網羅的に集める図書館も必要ですが、余裕があったら資料特化図書館っていうのもいいなぁと思っています。

今、いいなと思っているのは、「文庫本図書館」。
文庫は小さくて場所も取らないし、価格も安いし、大きさもほぼ一定。
デメリットとしては、児童関係や辞典関係の本が少ないのと、痛みやすいのと、文庫オリジナルというのはあるけど、新しい本が少ない(人気のあった単行本の再編集などで)ということなど、あげれば多々ありますが、場所の問題や資料費削減問題から考えるといいかも?と。

もちろん、そのデメリットを打ち消すように、絵本類がたくさんある施設や調べモノをするために良い施設もあると良いのですけどね…

個人的には(私は勤務先まで自転車で3分程度なので通勤列車には乗りませんが)、駅近くに文庫図書館を建設してみると、通勤客などの需要があるかも?と。
可能であれば、各駅のKIOSKで返却…もっと可能なら、KIOSKを分室みたいに…

さて、ここまでは資料特化といえど、図書館らしい資料収集ですが、どんどん突拍子もなくなっていきます。笑

現在、多くの図書館では、CDやDVDなどの視聴覚資料の収集というのも行なわれていますが、逆に楽譜や映画ポスターの収集を一生懸命やっている図書館はあまり聞きません。

では、例えば、音楽図書館と銘打って、CDと楽譜を収集をメインとし、関連資料を少々置いていても図書館として(今は音楽CDを図書館に置く時は補償金という上乗せ金はないのですが)補償金なしで収集できるのかとか、閲覧席がほとんど個人AVブースとなって、DVDやビデオの収集をメインとした図書館も可能なのか…
(ちなみに、DVDの方は補償金として市販2980円のものでも15000円くらい払って図書館は購入しています)

もう「図書」館とは言えない気もしますが…

でも、図書館法第3条に『郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。』とありますので、収集してはいけないわけでないし、それに特化してはいけないともうたっていないしねぇ…

上記3条は先日改正された図書館法なのですが、もちろん視聴覚資料は改正前もありましたけど、電磁的記録の収集って…

おそらく、オンラインデータベースやデジタル博物館みたいなのがそうなるとは思いますけど、コンピュータープログラム関係も含まれるのでしょう。
で、国立国会図書館での資料収集は、納本制度というのもがあり、「出版したら本を提供してくれ」という内容だと記憶していたのですが、最近になって知ったこととしては、パッケージ系電子出版物も納本の対象で、パッケージ系電子出版物の中身は電子ジャーナルなどならいざ知らず、ゲームソフトも含まれるそうで…

さっそく国立国会図書館のOPACを検索したら、ありました!
電子資料として納入されているんですね。

これで、自信を持って、言えますねぇ…図書館でゲームソフトを収集しようと。笑

というのも、昔から考えていた収集なんですが、ゲームだってシナリオもあるし、文化の一部を担っていますし、情報ですし、以前、東京都写真美術館で『レベルX』と銘打ってファミコンのソフトを一堂に会するイベントがありましたが、今はなきゲームメーカーの力作など、懐かしく感じました。
図書館の本であっても、もう絶版して手に入らないものが見られるのが図書館の利点なんですし、同じように考えても…

もちろん、ゲームには動画がありますから、映画の著作物と一緒で、収集するには補償金が必要です。
ということは、DSの5千円くらいのソフトが2万円くらいになるということですが、やってみる価値はあると思います。

ただ…再生機器は国立国会図書館のOPACでも(探し方が悪いのか)ヒットしません。
ということは、ソフトという資料だけあって、閲覧できないじゃんと。

そこで、図書館にあるAVブース同様に、色々な本体を図書館に設置し、ソフトを館内閲覧に…という構想もあるんですけど、ふと思った問題が一つ。
(なにも、著作権の許諾や補償金関係でなく…)
もし、DSのポケモンとか、その他色々なゲームをしたときに、セーブされることがありますよね?そのセーブというのは、図書館の図書で言うと落書きなどに当たるのではないかなぁと。
もちろん、初期化するコマンドを使って消せば良いのですが、全資料のチェックするのも大変かなぁと。

今度、国立国会図書館のゲームソフトを取り寄せて、館内で遊戯したいという利用者が来たらどうしよう?笑

映画の著作物の保護期間は、公表されてから70年です。
1970年後半から1980年にかけて出された電子ゲームでも2050年頃には保護期間も切れ、ファミコンが1983年だから、それと同時発売されたソフトは2053年ということになりますよね。
私がうまく長生きできていれば、著作権フリーで遊べることになるんですけど…


図書館で過去・現在の名作が遊戯できたら、どんなに素晴らしいんでしょう。
自分の子供に自分の子供の頃はまったゲームをやらせてみるのは家で保存していればどうにかなりますが、子供の頃買ってもらえなかったソフトを懐かしんだりしたいものです。

ただ、図書館という名称だと、やはり「図書」があって、その他資料があるイメージなのですけど、どこまで特化して良いのでしょうね。

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貸出しない図書館

前回に引き続き、図書館について考えてみます。
さて、図書館は「本を貸してくれるとこ」という考えの方が一般的ですが、貸してくれない図書館もあります。

例えば、東京都立中央図書館。
ここは、調べ物をするための資料が揃っており、個人貸出はしていないようです。
ただ、都内の市町村立図書館などで、協力貸出はしているので、全く貸出をしていないわけではないのですが…

協力貸出は、1館で全部の本が集められない(もちろん集められるのなら最もいいのですけど。)ので、図書館で協力し合って収集し、相互に融通しよう…つまり、自分のところにない本を他の図書館から借りられるようにするサービスなのですが、都道府県によっては、郵送で資料を送り、その金額を利用者または相手館負担にしたり、協力車や連絡車といった運搬車を週に1度や月に2度走らせて、各市町村立図書館に届ける…といったことをしています。

で、今日の話題。
全く貸出しない図書館というのは可能かどうか。

例えば、まんが喫茶。
まんが喫茶は漫画図書館ではないので、本を借りてはいけません。
ただ、時間+注文したものの料金で運営し、中でくつろぎながらマンガが読めます。
私は、そんなに行ったことがないのですが、所蔵されていないマンガの本って取り寄せてくれない…ですよね??
まぁ、希望を聞いて入れるかどうかくらいはあるでしょうけど…

一方、図書館内の飲食は原則禁止のところは多いと思います。
でも、最近では筑波大学の図書館にスタバが出来たり、喫茶コーナー併設のところも、新潟の「ほんぽーと」などちらほら見えるようになってきました。
まぁ、でも、正確には館内の飲食禁止には変わらないのでしょうけど。

図書館としては、多角経営になり、本末転倒なんですけどね…
どうせ館内であるけども貸出手続きをして、実質館外になるのであれば、ようは飲食店街のど真ん中に図書館があってもいいんですし。

実体験上ですが、よく利用者に、「夏の暑い日くらいペットボトルの持込を許可してほしい」といわれることがあります。
確かにうちの図書館は暑いです。エアコン28度ですし、日当たり良好ですし。
ただ、持ち込みや飲食は、資料保存のために許可できません。
だって、その人は慎重な人で水をこぼさないかもしれませんが、持ち込む人によっては、思わず倒してしまったりして濡らすこともありますし、小さな食べかすなどがゴキブリなど呼び込むかもしれませんし…と考えると、許可できませんよね。

…飲食可云々の話にそれていきそうですが、いわゆる滞在型の図書館になれば、館外貸出は必要がなくなるかもしれないということです。

館外貸出しないためには、どうしても「利用者がいつでも利用できて」「くつろげて」「長くいたくなる」ような長時間開館で滞在型の図書館でなければ、ちょっと難しい気もします。
ここでどう滞在型を構築するかいくつか考えてみましょう。

飲食・喫茶は、どうも図書館の資料保存機能と相反するような気がします。
でも例えば、万一汚破損しても手に入りやすい資料…たとえば、出版されて半年から1年の本を別置にしてコーナーを作ったり、雑誌の最新号のコーナーは許可しても良いかもしれません。荒業的には1冊は飲食物持ち込み禁止ゾーンで、もう一冊は飲食可能ゾーンとか…資料費が単純に倍だけど。笑

AVブースの増設は、確かにCDやDVDも図書館の資料ですが、だからといって、本を貸さないでも良いと思える滞在ではないでしょう。
ただ単に図書館に滞在するのであれば、それで良いのでしょうが。

インターネット端末の設置は、今でも図書館で置いてあるところがありますけど、資料が利用促進されるかというとそうでもないような気がします。

理美容室というのは、そのお店の範囲でパーマとかするときに滞在時間が長いですが、パーマじゃなければ、ちょっと利用がないかも。
これも水濡れとかが怖い気もしますが、併設したお店と話し合いをしておくといいことですし…

で、他にも色々考えたのですが、最終的に独断と偏見で残したのが次の2つ。
1つ目は、フットケア・フットマッサージ。
これは本を読むという行為は、手と目と頭を使うということで、足は使わないということや、足止めをすると滞在せざるを得ないということから、なかなか良いかもと。

2つ目は、保育施設併設型。
私も娘がいますが、「保育してくれたらゆっくり本を選べるのに…」という奥さんの言葉も最もだと思い、あげてみました。
もちろん、一時預かりや預かり保育をして図書館へ、という方法もありなんですけどね。
図書館的には時間無制限の絵本読み聞かせというのもあると良いかもしれません。
普通は、30分やら1時間の決まったものしかやっていないですので、開館時間のいつ行っても読んでもらえるというのは良いかもしれませんね。


話は戻って、貸し出さないということは、無断持ち出しゲートのすり抜けがなければ、本がなくならないとか、督促する業務もないということになります。
今、ちょっと手元に県内のアンケート結果がないので資料を出せませんが、督促って電話とハガキのみというところが多く、最近では督促電話が自動にできたりするのですが、着信拒否とかあまり影響が出ないので、督促の回収率が悪いようなきがします。
督促もそうですが、資料の延滞となると、どの図書館でも悩みの種だと思うのですが、いかがでしょう?

資料費は足りないけど、人件費は余っているとか、人手が余っているのであれば、税務課の徴収のように、資料の回収に行くことが可能ですが、まずもって人手も不足しているのが図書館の現状でしょうから、そっちに割く人員はほとんどいません。
うちは、人手も不足しておりますが、月に1度は督促にまわっています。
人件費から算出する費用効果の問題もありますが、館内に戻っていたら借りられたり、利用があっただろう費用効果と比べるとどうなんでしょう。
確かにあっても借りられないかもしれませんが。笑


ここまで書いてきたら、どうにか長時間滞在型の図書館ができれば、館外貸出ってしなくても良いような気がしてきました。
もっとも、その滞在型図書館の実現の方が一番難しいので、しばらく考える必要があるのでしょうがね。

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図書館法と資料利用の対価?

図書館にいる人間としては常識ですが、公立図書館は図書館法っていうのに定義され、その17条で「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない。」ということで、通称「無料の原則」なるものがあります。

もちろんこれは「文字・文化の恵沢を、あらゆる人が享受できるよう保証する」ってことで、私としてはとても優秀で素晴らしい条文だと思います。
これはいつまでも残っていてほしい条文ではありますね。

さて、草加市で『図書館図書の有料貸出について』(http://www.city.soka.saitama.jp/hp/menu000002300/hpg000002293.htm)で、文部科学省がユネスコ公共図書館宣言1994年の例(公共図書館は原則として無料とし、地方および国の行政機関が責任を持つものとする。)をあげていますが、何も有料がだめとは一言も言っていません。
原則ですしね。

じゃあ、図書館法17条に抵触するかどうかと思うと、微妙な表現の解釈が出てきます。
そう、「資料利用の対価」です。
図書館を「無料の貸し本屋」だと揶揄する人たちがいますし、確かに貸出数を重視する人たちもたくさんいます。

資料を利用するとはなんでしょうか…

その本を閲覧するだけでも利用できる状態であると言えます。実際に貸出しない貴重本もレファレンス用資料も閲覧は可能でしょうから、ちゃんと無料で利用できる状態にありますし、出張で初めて来たからと言って入館できないわけでもなく、入館料も取っていないので、貸出しないことは問題ではないでしょう。

では、貸出を有料にすると問題でしょうか?
確かに、貸出という利用の仕方であるという考え方もありますけど、多くの図書館が自治体内および周辺自治体の住民にしか貸出をしていないことや、先ほどのように貸出しない資料もあるとすると、無料で閲覧できるまでが対価を徴収しない通常利用と考えて良いような気もします。

でも、世界的にみても公立図書館で貸出に関しては有料のところは、郵送貸出の実費負担以外聞きません。

つまり「図書館の資料」で、その「直接利用」は「無料」という解釈なんでしょうかねぇ…

そういう点では、私のような若輩者より、見識の深い方々がたくさんおられますから、この議論はきっとあちこちですでにされてきているんでしょうね…

ところで、図書館員を悩ますひとつの問題に、利用者の延滞問題があります。
それに対する督促電話やハガキ代を徴収するって話を私は聞いたことがありません。
外国では予約資料の取り置き料のような手数料を徴収しているとこもありますが、日本ではそれもありませんけど。

そこで、ふと思ったのですが、よくコインリターン式のロッカーがありますよね?

その表示を見ると、100円玉という媒体が必要なのに、無料ロッカーと明記している…
ってことは、図書館でも資料を返却するまで預かり金を徴収して良いのではないかと思ったりもします。
全部返却された時点でそのお金も返却ということで。
確かに実務的にはお金のやり取りが出てくるので、面倒そうな気もしますが、延滞したらお金が返ってこないとかにしておくと、案外、期限内に返してくれる人も多いはずです。

また、「そのお金のない人は貸出しを受けられないじゃないか」とおっしゃる方もおられるかもしれませんが、その町に住んでいても住所変更していない人や貸出可能住居範囲外に住んでいる人に貸していないのと大差ありませんよね?
それに、延滞資料があると貸出停止にする場合もありますし。

もし、全ての人に貸出もし、延滞しようが貸出停止にせず、住所が不定でも貸出してくれる図書館があるのであれば、「図書館の資料の貸出も全ての人に提供する利用の1つ」と思えますが、そうはいきませんし…。

そうすると、「対価を取らない」という考えの中には、対価さえ取らなければ、貸出可能な人と不可能な人は制限して良いということになります。

それを踏まえて次の考えですが、「図書館の貸出を受けようとする者は、図書館における利用講習を受けた上で貸出利用券を受け取ることができる」というのでも良いんですよ?
運転免許証と似たような方式で、延滞などの違反点数が多くなれば、利用停止や違反者講習を受けないと貸出できないことになったりするような感じです。
利用券発行の実費は(再発行の時などですが)取っているとこがあるので、講習時の発行料として徴収しても悪くはありませんし…

この講習によって利用者教育もできますし、本の貸出返却だけでない図書館の利用方法をよく知るきっかけにもなり、一石二鳥かと。

話は舞い戻って、「無料の原則」ですが、どうも「無料の原則」が一人歩きしてしまい、図書館で行なう講座は無料でないといけないとか、有料外部データベースの利用も無料でないといけないとか、なんでもかんでも無料としようとしている人たちがいます。

コピーについて実費OKというわけですし、実際には外部データベースは外部のなので有料としているところもあります。
実費OKということは、本来であれば資料自体にもバーコードを付けたりブックコートをしたりというお金がかかっていますし、もちろん資料の価格も実費です。

そこで、「対価」とは何かともう一度考えてみると、「相手に与えた利益に対して受け取る報酬」のことなのですが、コピー機の実費(紙代、トナー代、電気代)と同様、貸出時のレシート代やシステムの電気代はかかっていますし…

例えば書店の場合、「立ち読みお断り」の張り紙は確かにありますが、立ち読み代は請求されることはありません。金銭の支払いは購入という所有権移動の利益に対する報酬ということですし。


ということで、私は個人的に、資料利用の対価が無料というのは、『その図書館の所蔵資料をその図書館に行けば閲覧できる』(ただし、貸出されてなければ)というところまで無料で、貸出は受益者負担で良いと思うのですが…いかがでしょう?

宅配貸出や他館資料の取り寄せが有料のところもありますし、歴史的に見ても、元はチェーンで持ち出されないようにしていたっていうのを家でも読めるようにしただけですし…

その代わり、いつでも読めるように、24時間とは言えないまでも、夜間まで開館しなくてはいけないでしょうし、有料化することによって、小さい子からも徴収するのかとか、徴収方法や金額などの問題や、ゆっくり読書ができる環境(閲覧席や個人ブースの問題)かどうかという問題も出てくるでしょうし、「金払っているんだから云々」というクレームもあると思いますが、館外貸出は特定の人の受益だし、これによって督促経費も請求しやすくなるでしょうし、物損関係の保険にも入れるかもしれない…

もちろん、入館・閲覧は無料にしないと本末転倒ですし、館外貸出有料にしても、無料のまま突き進む図書館もあって良いと思いますけどね。

最後に、私自身、有料化信者ではありません。無料のままでも良いと思っています。
けど、財政難だから云々言われて資料費が削減されるのなら、何か収入源も…と思い、他の図書館でみかける、喫茶店付図書館やグッズの販売といった多角経営ではなく、図書館法などはそのままに、図書館としてどうお金を集めるかと考えたからです。
図書館の運営方法はいくらでもあるんでしょうが、手始めに『無料の原則』を考えなおしてみました。
要は、モノの見方は多面的にということ。笑

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