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どこまで図書館?

図書館の仕事を始めた頃、「絵本ばっかりの図書館というのがいいなぁ」とか、「雑誌ばかりの図書館ってできないかなぁ」と思っていたら、都立多摩図書館が所蔵書籍を雑誌に特化するという話題が当時出てきました。その時は先を越されたって感じ。

先を越されたのは、闘病文庫もそのひとつで、その発想は、私の卒論が不安障害関連だったということもあり、医学系だったので。
それと、よく友人知人に「誰それが○○病って言われたんだけど、その治療法や闘病記の資料ってない?」「○○病の治療法の論文探して」など言われることがあり、「あ~そういうのがまとまってわかりやすければいいのに」と思っていた関係で。

確かに、今も図書館のない地域がありますから、全分野を網羅的に集める図書館も必要ですが、余裕があったら資料特化図書館っていうのもいいなぁと思っています。

今、いいなと思っているのは、「文庫本図書館」。
文庫は小さくて場所も取らないし、価格も安いし、大きさもほぼ一定。
デメリットとしては、児童関係や辞典関係の本が少ないのと、痛みやすいのと、文庫オリジナルというのはあるけど、新しい本が少ない(人気のあった単行本の再編集などで)ということなど、あげれば多々ありますが、場所の問題や資料費削減問題から考えるといいかも?と。

もちろん、そのデメリットを打ち消すように、絵本類がたくさんある施設や調べモノをするために良い施設もあると良いのですけどね…

個人的には(私は勤務先まで自転車で3分程度なので通勤列車には乗りませんが)、駅近くに文庫図書館を建設してみると、通勤客などの需要があるかも?と。
可能であれば、各駅のKIOSKで返却…もっと可能なら、KIOSKを分室みたいに…

さて、ここまでは資料特化といえど、図書館らしい資料収集ですが、どんどん突拍子もなくなっていきます。笑

現在、多くの図書館では、CDやDVDなどの視聴覚資料の収集というのも行なわれていますが、逆に楽譜や映画ポスターの収集を一生懸命やっている図書館はあまり聞きません。

では、例えば、音楽図書館と銘打って、CDと楽譜を収集をメインとし、関連資料を少々置いていても図書館として(今は音楽CDを図書館に置く時は補償金という上乗せ金はないのですが)補償金なしで収集できるのかとか、閲覧席がほとんど個人AVブースとなって、DVDやビデオの収集をメインとした図書館も可能なのか…
(ちなみに、DVDの方は補償金として市販2980円のものでも15000円くらい払って図書館は購入しています)

もう「図書」館とは言えない気もしますが…

でも、図書館法第3条に『郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。』とありますので、収集してはいけないわけでないし、それに特化してはいけないともうたっていないしねぇ…

上記3条は先日改正された図書館法なのですが、もちろん視聴覚資料は改正前もありましたけど、電磁的記録の収集って…

おそらく、オンラインデータベースやデジタル博物館みたいなのがそうなるとは思いますけど、コンピュータープログラム関係も含まれるのでしょう。
で、国立国会図書館での資料収集は、納本制度というのもがあり、「出版したら本を提供してくれ」という内容だと記憶していたのですが、最近になって知ったこととしては、パッケージ系電子出版物も納本の対象で、パッケージ系電子出版物の中身は電子ジャーナルなどならいざ知らず、ゲームソフトも含まれるそうで…

さっそく国立国会図書館のOPACを検索したら、ありました!
電子資料として納入されているんですね。

これで、自信を持って、言えますねぇ…図書館でゲームソフトを収集しようと。笑

というのも、昔から考えていた収集なんですが、ゲームだってシナリオもあるし、文化の一部を担っていますし、情報ですし、以前、東京都写真美術館で『レベルX』と銘打ってファミコンのソフトを一堂に会するイベントがありましたが、今はなきゲームメーカーの力作など、懐かしく感じました。
図書館の本であっても、もう絶版して手に入らないものが見られるのが図書館の利点なんですし、同じように考えても…

もちろん、ゲームには動画がありますから、映画の著作物と一緒で、収集するには補償金が必要です。
ということは、DSの5千円くらいのソフトが2万円くらいになるということですが、やってみる価値はあると思います。

ただ…再生機器は国立国会図書館のOPACでも(探し方が悪いのか)ヒットしません。
ということは、ソフトという資料だけあって、閲覧できないじゃんと。

そこで、図書館にあるAVブース同様に、色々な本体を図書館に設置し、ソフトを館内閲覧に…という構想もあるんですけど、ふと思った問題が一つ。
(なにも、著作権の許諾や補償金関係でなく…)
もし、DSのポケモンとか、その他色々なゲームをしたときに、セーブされることがありますよね?そのセーブというのは、図書館の図書で言うと落書きなどに当たるのではないかなぁと。
もちろん、初期化するコマンドを使って消せば良いのですが、全資料のチェックするのも大変かなぁと。

今度、国立国会図書館のゲームソフトを取り寄せて、館内で遊戯したいという利用者が来たらどうしよう?笑

映画の著作物の保護期間は、公表されてから70年です。
1970年後半から1980年にかけて出された電子ゲームでも2050年頃には保護期間も切れ、ファミコンが1983年だから、それと同時発売されたソフトは2053年ということになりますよね。
私がうまく長生きできていれば、著作権フリーで遊べることになるんですけど…


図書館で過去・現在の名作が遊戯できたら、どんなに素晴らしいんでしょう。
自分の子供に自分の子供の頃はまったゲームをやらせてみるのは家で保存していればどうにかなりますが、子供の頃買ってもらえなかったソフトを懐かしんだりしたいものです。

ただ、図書館という名称だと、やはり「図書」があって、その他資料があるイメージなのですけど、どこまで特化して良いのでしょうね。

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