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図書館の収入源

来年度の予算要求をするに踏まえて、図書館の収支を考えると、支出が多くて収入がないなぁと、改めて思ってみたりしています。そうすると財政難に名を借りて今年も資料費削減か…。
そこで無料の原則を踏まえつつ、図書館の独立採算制ってどうなんだろう…と、色々考えてみました。

例えば、24時間開店で50席、1時間500円の漫画喫茶で考えてみると…
・人件費…時給1000円×24時間×受付2人×30日=144万円
・光熱費…80万円
・テナント料…100万円
・その他雑費…50万円
だとして、(まぁ、他にも色々かかるでしょうが)合計374万円くらいだとします。
そして、収入は常に満席ってわけにもいかないでしょうから、平均25%だとして…
1時間500円×24時間×12.5席×30日=450万円
その差76万円!オーナーがそこから50万円もらっても月26万円設備投資に回せます。
もちろん、初期投資がありますから、1000万円かけたら3年以上返済に追われるので、すぐに利益とはならないでしょうし、細かい経営論とかを話すときりがないのですけどね。
ということで、漫画喫茶が乱立する理由としては、潰れそうで潰れないハンコ屋や自転車が成り立つ理由がそれなりにあるのと一緒ですね。

図書館での収入源を考えると…
講座の受講料、会議室使用料、自動販売機の手数料、図書館作成資料の販売がメインでしょうか。
喫茶コーナーでの売り上げや物品販売なども含まれる図書館もあると思いますが、多角経営的な要素はいかがなものかと…
他にもネット喫茶みたいにインターネットをする場合の料金は取れますよね。元々所蔵資料ではないので(印刷もさせていないわけですし)、『図書館資料』ではないのですから…
(まぁ、そんなこと言い始めると、予約取置きの手数料を取ったりもできますけどね。)

支出を考えると…
人件費、施設管理費、資料費、システム費、光熱費…まぁ、やっぱりたくさんあります。

図書館の規模にもよるのでしょうが、支出>>>>収入になること間違いない感じです。
例えば、人件費をボランティアで、施設管理もボランティアで、資料は寄贈で…と考える方もいると思いますが、ボランティア頼りでは先が思いやられますし、資料も矢祭町の2匹目のドジョウを狙った自治体はどこかの新聞にありましたが、(古いものや使えない資料などが多く)ほとんど廃棄することになってしまっているようですし…

もちろん、最初から収入を見越して図書館を建設するのなら、10人入る会議室を2室作るより、10人分の個室学習室と5人分のインターネット個室スペースと、5人分の個室居心地の良いAVブースを作って1時間あたりの料金を取った方が儲かるでしょう。(もちろん、開架閲覧席の学習席や開架のAVブースも作ったとしても。)
1時間300円の会議室×1日平均4時間×2室×30日=72000円
で、
1時間50円の個室学習室×1日平均4時間×10室×30日=60000円
1時間100円のインターネット個室×1日平均4時間×5室×30日=60000円
1時間200円のAVブース×1日平均2時間×5室×30日=60000円
という感じで。(料金や平均利用時間は適当ですけど、利用時間や利用率が増えればもっと儲かりますね)

うちの県内のそれぞれの総数を図書館数(中央+分館の合計)で割った平均的な図書館を考えてみると…
延べ床面積1231平方メートル、職員数9人、蔵書数11万冊、図書館費年間2300万円(うち図書費800万円)、貸出数19万冊という感じです。
うちの図書館とかなり近い大きさなので、町立図書館クラスが平均ということですね。そうすると人口規模的には2~3万人前後というところでしょうか。
なので、当面の目標は人件費も含め5500万円の収入を得ること。

もし、図書館が12時間開館で上記個室が常に満室だったら年間864万で資料費くらいにはなりますから5倍の料金設定で…という感じにはならないでしょうし、常に満室ということは絶対有り得ないので、規模的にせいぜい200万円程度でしょうか。
これに会議室やホールとかスタジオみたいな音楽室とかがあると、もう少し収入が得られますね。

細かい出費については、レシートプリンタの紙やコピー用紙は、レシート裏もしくは表の広告表示でお金をいただいたり、タダコピの原理でコピー用紙裏の全面広告にすれば大丈夫でしょうからどうにでもなります。
(ちなみに、タダコピで利用者から料金を徴収しないのと、著作権法31条絡みの複写申込書による許可とは違いますので、問題ないはずなんですが、時々問題ありとおっしゃる方がいたりするのですけど…。)
電気代は太陽光発電を組み入れれば少しはましかなぁ…スポーツジム併設で器具を動かすと発電する仕組みとか…笑

もちろん、便利さを犠牲にするならば、昔ながらのカード目録の方が、PCを何台もつけっ放しよりはランニングコストが安いでしょうし、私の出身地の図書館では最近…とはいっても、5~6年前まで借りた利用者が書架に返却していましたし(それが普通でしたからそんなに問題なかったかと)…。
それに時代に逆行するようですが、開館時間は日没までとかにすると光熱費が浮くと思いますが…
ついでに、閉架式にすれば、必要な時だけ電気をつければ良いのだし…
と、どんどん逆行していきそうです。笑

さてさて、そういう色々な個室のある施設であっても、公民館みたいな安い料金設定ではやっていけません。だからといって、公立図書館ですので、民間並みに高くもしていられないし…
などと考えるとネームライツ(命名権)とかも考えたくなりますね。
図書館の命名権はもとより、書架やコーナーごとに命名権を設定したり、企業の寄付金で○○文庫式にしてみたり、雑誌にスポンサー(例えば自動車会社なら車関係の雑誌を寄贈してもらう)をつけたりすると、いいかも?

けど…図書館の立場としては、資料収集の公平性が必要ですから、もし命名した企業の批判をしている図書類は躊躇するだろうなぁ…とか余計な心配も大きくなります。
図書館としては、都市も地方も同じように情報にアクセスできる環境が望ましいのですよね。でも、都市部ではある程度の入館者数が見込めるので、広告などの収入などスポンサーも付きやすいですが、そんな町立レベルの図書館にそんなに色々スポンサーが付くかどうか…

以前書いたと思う書店併設案でも、「書店の総売上高 経常利益率」(http://www.1book.co.jp/002118.html)を見ると、1冊分の利益を得るのに100冊以上売らないといけないということは…やはり地方では無理のような…

(色々喚いてみたものの)結局はそういう施設や環境にない図書館でないとやっていけないので、これから作る場合は良いにしても、今ある図書館を指定管理者等で受け持った場合にどうするかということになります。
とすると、やっぱり一銭も自治体からもらわないで…というのは難しいのでしょうね。
(もしそういうのがありならば、私なんかが考えるより先に誰かが実践していますよね。)

一番図書館らしい収入とするのなら、職員が自分たちで本を出版してその収入を得る!(個人収入でなく図書館名でね。)
ようは会社で研究開発された製品が会社の収入になるようなものです。(一部特許云々でもめた事例もありますけど)
図書館で研究開発された新作絵本などが出されるのは面白いと思うのですけど…資料をよく知っているからこそ資料になるような新しい資料が作れるんじゃないかと。
なんて簡単に書きますが、それこそ難しいのは百も承知です。
でも、出ている資料から利用者が利用しやすい新たな資料を作り出したり、地域情報をまとめた資料を作って売るくらいから始めると、良いかもしれません。
図書館要覧なども売っても良いと思うんですけどねぇ…

ということで、わかりきっていたことですが、『ビジネス支援』とかを言う前に、自分たちの『図書館支援』の方法を考えたり、支援してくれるところ(ようはお金を出してくれるとこ)を見つけないといけないと思います。
図書館は、様々な情報から新たな組み合わせの情報を作ったり、創意工夫やアイデアを出せても、お金は別の所に出してもらわないとやっていけないので、現状のままでは衰退しそうです。
やはり図書館は人(住民や職員)ありきでないとね…予算要求を前にちょっとモチベーションが下がりつつある私でした。
どこかで『図書館支援』やっていませんか?笑

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