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2009年6月の2件の記事

志を継ぐということ。

 今日はたまには愚痴の一つでもこぼします。
 ちょっと仕事柄気になっていた会があり、Webページにアクセスしたが、ページがなくなっていた。
「もしかすると、見ていない間にページを引っ越したのか?」と思い、素直にGoogleなどで検索…
いくつか違うURLもあったのですが、ことごとく該当ページなし。
 過去のアーカイブに載っていたメールアドレスに送付したら戻ってきましたが、検索時に見つけた別のアドレスで、ようやくその会を担当している方に連絡がつきました。
 その方の話によると、担当者だった方が病気でなくなられて、ページの更新が不可能になったということで、活動も細々とその方が色々模索しているようで、実質休眠状態とのことでした。

 インターネット全盛の現代、昔のように一箇所に集合して会議をしたりしなくても、ネット上での会議や打ち合わせなどが可能ですし、インターネットを使って遠く離れた人も有志として参加してもらえるというメリットもあります。
 もちろん、会なので、諸活動をする場合や広報(会誌・会報などは会員専用ページでPDFファイルなどにして会員のみ見られる方式でもよいでしょう)など、金銭的に費用がかかることもあるため、会費などの徴収や活動資金の調達が課題になると思われます。
 ただ、少人数で活動を開始した当初であれば、代表の居住地が会の本拠地で、紙代とかは会員の自腹だったりすることもあるので、そのレベルなら、なんとかやっていけるでしょうね。
 ある程度大きくなって、事務所的なものを設置したり、片手間でない職員を置くとなると、その人の人件費やらなにやらで、無会費での運用が難しくなってきます。
 たぶん、その辺はNPOを設立した人などであれば、もっとノウハウがあるとは思うのですがねぇ…

 で、実際、その気になっていた会を引き継ぎたくても、亡くなった担当者の意志もあるでしょうし、現状は休止中であったとしても現に急遽引き継いでおられる方もいるわけですし、正式に引き継げなければ、活動は半永久的に休止になり、その会で作られたものなどは新たに使えない状況にあります。
 他にも、担当者や牽引者が亡くなったり、手を引いたため、存続しなくなった会もいくつか知っていますが、多少自分が関わっていたものは、無くなって寂しい気持ちがします。
 もちろん、それと類似した会を改めて立ち上げる方法もあるでしょうが、会の方向性と合わなくて脱会したというものでない限り、1から設立するのは思いの他大変ですしねぇ…
 まぁ、それに私なんかが立ち上げても求心力は0ですから。笑

 さて、図書館でないところから、話は始めましたが、以前のエントリーでも触れましたけど、率先して企画する人や中心になった人がいなくなると、図書館でもレベルは低迷し、いつしか楽な方へ流れていくことが多いと思います。
 もちろん、日々図書館に身を捧げているような人がいるのは構いませんが、突出した才能がある人ほど、その人が欠けた後の状態は散々なものになると思います。
 つい先日、テレビを見ていたら、工場の社長が「職人は簡単に育たないので、仕事が不況で少なくなってきている今、逆にその(忙しくない)時間でじっくりと職人の育成に努めている」という旨を話していたのを見て「そうだよなぁ」と。
 図書館司書もある意味職人っぽい面もあるので『志を継ぐ者』の育成って大事なんでしょうね。

 ただ、図書館に限らず志を継いだ人がいても『青は藍より出でて藍より青し』にはなかなかならないのが現状のような気がします。図書館界でよく名前を聞く某氏とか、確かにその功績は大きいものですが、その意志を継いだのであろう人たちは、その意を曲解してしまったり、二番煎じなことしかできなかったり、他の意見を聞けなかったり…
 もし、本来の師弟関係ではないにしても、その師のような人だったら、「こう思うだろう」とか、「こう言うだろう」とか、その人が亡くなっていないで隠居している人であっても、そんな話が出るのはどうかなぁ?と。生きているのであれば、意見を聞いてもらえばいいのに…
 その優秀な先人たちがいた時代と今の自分たちがいる時代では、図書館一つとっても、大きく様変わりしています。
 もちろん、図書館の根本は変わっていないかもしれませんが、枝葉はやはり違うのに、同じ手法で事足りると思うのは間違いだと思うのですけどね…

まぁ、永久に続くというものはないのがこの世の理なんでしょうし、『他人に任せるよりは自分でやった方が早い』と思ってやってしまう人が多いと思いますが、それだとその人がいなくなった時に、成り立たなくなってしまいます。
 実際、私もわけあってお休みをもらった時に、説明していた業務が滞っていたことがあり「ちゃんと細部まで伝わってなかったなんだなぁ」と反省することがありました。確かに、例えば「Webの更新をタグ打ちでやれ」っていうのはやったことのない人にとっては無謀ですし、時にはパスワードを伝えてもいないものがあったり、細やかな点で伝達エラーが発生していることがわかったので、それを基に万が一の場合に備えて引き継ぎファイルを作っておかないとなぁと。
 私のレベルでもそんなのでしょうから、優秀な方々の引継ぎ項目は細かく起こせば広辞苑くらいになるでしょうか?
 志やノウハウを伝えるのって、書くのは簡単ですが、ほんと難しいものですね…

 私自身、若い方だと思っていますが、同志に近い後継者作りを徐々に始めないとと考えています。若くても万が一ってこともあるし…
 それに加えて、能力的にはダメダメな私ですから、本業で手一杯の上に会の発足なんて、家族を犠牲にもしたくないですし、無理なのですが、発足したい会はいくつかあったりします。
 もちろん、私なんかより代表に相応しい人をヘッドハンティングしないと、きっと成り立たないのでしょうが。笑

 野望的にはいつの日か『新・日本図書館協会』の発足を夢見て、日々頑張るといったところでしょうか…

…読み返すと、ずいぶん抽象的なので、せっかく読んでくれる方に悪いなぁ…
ので、雑多な短い話をいくつか。中身はやっぱりないけど。ごめんなさい!
(twitter的に。笑(いや、twitter登録はしているんですけどね、入りにくくて…だって、つぶやくのはいいんだけど、ネットに繋ぐ時間が異なれば、つぶやく前に話が先に行ったりする気もするし…ので、非公開設定。笑))

・当館は車いすの方でも上の資料が取れるように、書架を低めにしているのですが、逆に一番下の棚も取りにくい気も。同様に膝が悪い年配者には書架の一番下の棚の資料は取りにくそう…ということで、業者に軽く相談。棚がスイッチひとつで上下稼動するなどいいかなぁという話になりましたが、書架改造にどれだけお金がかかるのやら…もちろん、一番下の棚と天板に資料を置かないというのもありなんでしょうが、収容能力がねぇ…お気軽にお声がかからないので悩みの種です。(逆にお声をかけたら「いや、自分でやるからいい」って言われたし。)

・職員からの質問。「予約が殺到しそうな資料に自分たちはいつ予約をかければいいのか?」「利用者優先なのはわかるが自身(職員)の利用者的な立場は?」…私の回答。「う~ん、数名予約が入ったら、その後になら。」(心の中では『買って読んだあと寄贈してよ』笑)

・見た目簡単そうな貸出処理。研修生などにも指導するのですが、案外スムーズにできない。「ほら、ちゃんと(資料の)スキャンできていないでしょ」「ほら、処理画面のメッセージを確認して」「ほら、利用者の顔と資料のバーコードと処理画面をちゃんと見て」と、案外小言を言っている私。

・図書館の効率化云々の資料に目を通し…「職員複数で選書会議などをするのが人件費の無駄なら、TRCの新刊全点案内のベル(『新刊急行ベル』:図書館の利用度が高いだろうと思われる新刊書を発売前に確実に確保し、任意のお申し込みによる自動送品するTRCの仕組み)の全点買いにすれば、選書にかかる人件費0だが?」とひねくれてみる。昨年度おそらく全点買いしても400万円程度なので、雑誌を200点くらい購入して200万くらいですし、資料費700万円もあればそれなりの図書館にはなるような…効率を考えるのも大事だと思いますが、例えばレファレンスだって調査レファレンスなんて人件費ベースでどれだけ効率の悪いことか…

・そんなことを考えていたら『それなりにまともに見える図書館を作るには』と、空想に走ってみたり。笑
偽医者になるにはどんなことが必要なスキルかと考えると本当の医者に必要なものが見えてくるのと一緒で、「図書館を本気にどうこうしようと思わない人が『この図書館は良いですね』と言わせるためにはどうすれば良いか」を考えると、『図書館』として必要なことが見えてくるかなぁと思って。

・ついでに、少し古い記事『もっとも効率的な図書購入方法とは?(英国)』(http://current.ndl.go.jp/e364)を思い出してしまった。

・「レファレンスは利用者の見つけた時の喜びを図書館職員が代わりに感じるもの」って感じに書いてあったページを探しているけど、見つからず。

・「ゲームソフトの収集をした方が良い」って旨が書かれた(うろ覚えな知識だと北海道の方が書かれた)論文も見つけられず…

・植物の名前レファレンスで特徴的にこうかなぁと思っても、図鑑類では花の色が全く違う感じ。でも、ネットで見ると受けたレファレンスの植物と似たような色なものがちらほら出ていて…こういう場合は、URL参照で提示するしかないかなぁ…もちろん、図鑑もするけど。

・当ブログの検索フレーズで『複写 全部』っていうのがいつもちらほらある。図書館で全部複写可能な場合は、著作権の保護期間が切れた場合か、著作権者から許諾を得ている場合のみで、「借りて自分でコンビニで…」というのは図書館の与り知らぬところです。笑 

・同様に『会社 資料 複写』というのもよく見られ、おそらく「会社の会議で必要な資料を複写する」なんでしょうが、図書館は著作権法31条で『図書館その他の施設で政令で定めるもの』に入るので、特定条件の下に複製が可能であって、本来会社で新聞記事の複製をコピーして会議とかはダメです。まぁ、公益法人で文化庁長官の指定でも得られれば可能なんでしょうけど。

今日はそんなところで。

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子供と図書館

 doraさんのDORA-LOG2でのエントリー『[File3-1-4]ブックスタートコラボ企画』(http://dora-hikarilibrary.air-nifty.com/column/2009/06/3-1-4-58f6.html)を拝読して、「そうだよなぁ」と数ヶ月前のあきらめ感をぶり返してしまいました。

 おそらく、私のここ何回かのエントリーの中に『登録率』を上げるための話を書いていたかと思いますが、住民全員に利用券を配布して、転入してくる人には転入時特典の一つとして利用券を配布し、出生届を出してくれた人には「おめでとうございます、是非図書館をご利用ください」と新生児へ利用券のプレゼントとか、例えば幼稚園の入園や小学校の入学、もっと大きくなって成人式など特定イベント時に配ると、利用されるされないは別にして登録率は100%…広域利用者もいるでしょうから120%ぐらいにあがるんだろうなぁと前から考えてはいました。もちろん、『利用したくない人の権利』は抜きで。笑

 まぁ、極論的な考えも好きな私ですから、本当に提案する気もあったりするのですが…(まぁ、自治体内の特定小学校だけであれば、授業の一環で「利用券を作ってもらって図書館で本を探して借りてみよう」というのがあって、その学年は100%の登録率なのですけどね。)

 で、そんな中、ちょうどdoraさんのエントリーと似たような状況が館長を筆頭に始動できそうなところまで進んだのですが、結局頓挫した経緯などを手始めに、今日の話に持っていこうと。

 うちの館の場合、ブックスタートは、検診を主催する保健部門(保健センターとか)がメインで行なわれていますが、会場が図書館外であるのが、後々ネックになりました。流れはこんな感じ。

・「カード発行する対象はどうする?」
 まぁ、まず、○ヶ月検診を受ける赤ちゃんは必須。赤ちゃんだけ作れて、「親が作れないのはどうよ?」
 そうなると、一緒に来ている兄弟も欲しい子いるよねぇ…

・「ついでだから、資料を借りられるようにもしようよ。」
 いいね、会場の一角を借りてのブックスタートだから、カードができて、その日にまた図書館へ…というのは、確かに母子ともに無理があるし。
 それなら、いっそブックスタートのリストにある本をはじめ、赤ちゃん向けの本や育児・読み聞かせ関連の本を集めて貸しちゃおう。

 貸出は、POTを使えば良いよね、停電時にでも使えたし…(ほら、調べたら、ブックスタートの時、他の自治体でも利用券作れて、本も貸せているみたいだし…)

・「ところで、どうやって利用券を作る?」
 えっ?プラスチックを溶かして、表面を印刷して…とかでなく?笑
 …あっそうか。外部からシステムに入れないや。(登録データを送付できない)
 たまに会場で見かけた親子が(戻ってきた時)図書館に来ているよね?それだと、データ登録していないカードだと図書館内で使えなくない?せっかく図書館に来てくれたのにさ。

 じゃあ、先に仮登録しちゃおうよ。赤ちゃんだけ作ることにして。
 それなら、うちの自治体の赤ちゃんの登録率は99.9%くらいになるかもね。
 でも、「いらない」って親いるんじゃない?
 いらなければ、利用券渡さないで、その仮登録データ消去すればいいだけでしょ?
 いいのか?まぁ、それでいいか。で、対象赤ちゃんの把握は?
 それなら保健部門から名簿もらえばいいんじゃない?

・「電話したけど保健部門が個人情報だからくれないって。」
 じゃあ、伝家の宝刀『住基』でも使う?
 でも、前回欠席者とか転入者の赤ちゃんをヒットさせられないよね。自分の子のだけない!というのは悲しいでしょ。
 リストをもらえないなら、その場で申請書を書いてもらわないといけないよね…

・「その情報をどうやって送ろうか」
 …電話は?
 事務室でPC借りて、メールで送るってのは?
 個人情報を電話やFAX,メールって危ないでしょ?外部からも入れるように一時的にWebサーバに穴あけておくか?
 もっとまずくない?笑
 (今考えれば、何も入力されていないが登録してある(空登録の)利用券を作っておいて、後から申込書に渡したカードの番号を控えておいて、戻ってきたら修正入力するって方法もあったなぁ。と。よし、次回はこれで提案してみよう。)

・今後のブックスタートをどうする? 
 ブックスタートだけ、単独で図書館でやるってのは?
 ○ヶ月の赤ちゃんのいる家庭って、あまり「あっちだこっちだ」とされるのは、赤ちゃんもお母さんハードだからやめた方がいいんじゃない?
 ブックスタートだけにだと確かに…
 実際、色々な理由(時間がない・上の兄弟の時に説明を聞いた・次に予定がある・親戚が幼稚園の先生)で「配本だけで」って人も多いじゃん、図書館だけでやっても同じだよね。
 お母さん自身も、赤ちゃんをあやしながらだと、説明聞いていないことも多いし。
 保育を頼むとかは?
 首がしっかり座っていれば頼みやすいけど…他に預けられる人いない家庭も多いですしねぇ。
 土日とかなら?
 うちら土日休みじゃないんですけど…笑
 そうだよねぇ…

(・「」書きは誰の発言というわけでなく話の区切りの主な発言です。)
と、いった感じで話が進み、結局例年通り(申込書の配布)になった経緯がありました。

 他のところを見ると、最初に集会みたいに集まって、実演を見て、説明を聞き、それから検診というところもあるようですが、横の連携が出来ていなければ、どうも消化不良。
 数時間おきにミルクが必要な月齢の場合が多いので、午前中から午後までかかってというのもねぇ…

 ブックスタートを実際にやってみて、ちゃんと耳を傾けてくれる親は、おそらく、こんなブックスタートを銘打たなくても、絵本を買ってもしくは図書館で借りて読んであげられる人が多いんじゃないかなぁと。

 北広島市の図書館で『netmama読み聞かせ講座』と銘打って、E-mailを利用した読み聞かせ講座があったのですが、それと同様に、E-mailもしくは文書送付の郵送通信を利用して『ブックスタート講座』を開催して、3回くらいの講座が終わって、はじめて本を配布するというのがあってもいいかな。
 ブックスタートの意義を検診の時のバタバタしている時に説明してもわからないような気もしますし。(実際、本をもらったことしか印象に残っていない場合が多い)

 さて、子供と図書館の関わりを考えていくと、胎児の時期に読み聞かせをするための絵本やヒーリング系のCDを借りていく親、妊娠の経過などの資料を借りる親、名付け事典などをたくさん借りていく親など、生まれる前から図書館に来てくれる子供たちって案外います。
 お腹の中の赤ちゃんへの読み聞かせとか、図書館イベントがあっても良いと思います(けど、一番響くのは身近な人の声なんでしょうけど)。もちろん、妊婦さんですから、両親学級などに出前講座というのもありかもしれません。

 無事に産まれて、ベビーカーに揺られてお出かけの先が図書館ならば嬉しいのですが…0~1歳の子は、要求手段が少ないので、よく泣く。なので、お母さんはおちおち本も選んでられない。挙句、一部の人からは「うるさいなぁ、もう」って声がしそうな空気が…
 まぁ、これは図書館の構造や書架配置の問題もありそうですが、育児書系など読まれそうな本を一般書の書架ではなく、児童コーナーに『赤ちゃんと親のコーナー』を作っておくとか、工夫も必要なのかもしれません。
 もちろん、赤ちゃんが怪我をしないような配慮も必要ですけどね。(保育所併設図書館ってあれば良いのですが…本を探す間、預けたり(有料ででも)、保育相談にものってあげられるときっと助かります。)
 そんな頃、ブックスタートが始まるわけで、ストーリーはわからないけど、きれいな色が目に入ってくるのが、楽しい時期なんでしょうね。前からめくろうが、後ろからめくろうが、赤ちゃんは楽しいのです。終いには食べたくなるのでしょうけど。笑
 
 『子供の成長と図書館』というわけでないので、その後の成長と図書館の関わりは、すっ飛ばします。
 5歳くらいまでの関わりは、親が一緒に連れてきて、一緒に本探しを楽しむ(親が読ませたい本を探すのではなくね。)とか、0~3歳のためのお話会は3~5歳に比べて比較的少ないように思えますが、それでも、図書館に来る親に連れられて、お話室でお話会に参加するなんかをするでしょう。

 ただ、この年齢くらいまでは、どんなに子供が図書館に来たくても、親が連れてきてくれないと、まず無理。
 おそらく、図書館に行ったことがない子は、「行ってみたい!」ってことすらないと思います。

 確かに、3~5歳の園児レベルだと、幼稚園や保育園への出張お話会サービスとかで「図書館というところには、もっといっぱい楽しい絵本があるよ」ということで、宣伝すれば、「図書館ってどんなところだろう?」と興味を持つ子もいるかもしれません。

 でも、その日に「図書館って絵本がいっぱいあるんだって、行きたいなぁ」って親に言っても、連れて行ってもらえなければその日の関心はそれでおしまいになると思うので、親の方をどうにかせねば。

 イトーヨーカドーの子ども図書館のように、親子がよく行く場所に図書館があると、やはり、良いですよね。
 個人的には、子供が歩いて行ける距離に図書館があって、魅力ある蔵書と子供を歓迎する職員がいるのが理想ですし、コンビニ並みに図書館あれば、日常に図書館があると思うのですけど…
 どうも、図書館の多くは、家から車で行かないと行けない場所にあることが多いような…(駅前とか、大人には便利なのかもしれませんが、私が子供の頃は、駅にすら行ったことがなかったですし。)

 まぁ、土地が確保できなかったんだろうな、大人の事情で。笑

 それなら、家庭文庫促進計画とかの方がもっと良いかと思います。ご近所に家庭文庫があれば、親も安心して送り出せるし。
 ただ、あくまで家庭文庫ってボランティアみたいなものだから、残念ながら週に1日とか何時間だけとかになるんでしょうが、自治体がもうちょっと補助を出してあげないとねぇ…
 そうなると、幼稚園の隣に配本所みたいなのを併設すれば、いいんじゃないかな?と思ってみたり。
 幼稚園図書館って学校図書館みたいな図書室あるとこあんまり聞かないし。特に公立は。(~附属であればあると言えばある、ないといえばない状況だけどねぇ…)

 図書館にいる人間は、図書館の良さや絵本の面白みを知っているから、「こんなに魅力的なのに…」と思うのでしょうが、それよりも魅力を感じるものが子供たちの周りにはたくさんありますから、親に連れて行ってもらわないと行けない図書館よりは、家にあるゲームの方が楽しいのはもっともですし。

 小学生の読書離れ活字離れの話しはここしばらくあると思われます。その対策として絵に描いた餅的な『読書活動推進計画』とか、読み物系が中心のような『朝の読書運動』とか、私自身、国語や授業の延長上でなければ、もちろん効果があると思いますが、それだけで『本を読むようになる』のでしょうか?ちょっと疑問。
 図書館としても、学校に出前読み聞かせやブックトーク、図書館で開催されるお話会の案内や調べ学習の資料の提供など、積極的に関わっている時期なんですよね…
 もちろん、図書館に来てくれる子供も少なからずいますから、現状の事業も継続するのでしょうが、それとは別な方法を取る必要もあると思います。

 前述のdoraさんは『[File106]子どもの読書離れについて図書館の政策』(http://dora-hikarilibrary.air-nifty.com/column/2009/05/106-1e7a.html)の中で、「子どもたちの生活導線上に子どもの本を置き、つまり「網を張っておく」ことにより、多くの場面で図書館の本と接することができるようにしてはどうかと考えている。」と述べられており、もっともなことだと思いましたけど、小学生の出入りするとこってどこだろう?と思い返すと、『口うるさい大人がいないところ』なんだろうな。

 例えば、ショッピングセンターのゲームコーナーやおもちゃ屋さんには子供たちがたくさんいます。公園のベンチにも携帯ゲーム機を持った子供がたくさんいます。そこに本を置いても、おそらく手に取ってくれる確率は少ないような気がします。同様に、人気テレビアニメのCMの中に図書館のCMがあっても、アニメと関連しないCMはスルーされるような気がします。結局、それ以外のことをするために集まっているのに、本があっても…(攻略本は別でね)。
 で、大人が、列車で通勤する時に読むための本が駅にあれば、手にとられ、返却も駅にブックポストがあれば良いというような発想と同じくして、『子供が必ず通り、手持ち無沙汰になる場所に本を置く』というのであれば、効果は大きいでしょう。

 そうすると、絶対行くのが、まず学校であれば、学校。だからといって学校図書館(これも校内にはあるけど、本を読まない子にとってはわざわざ行く場所)ではない場所…玄関前や校門そばで、かつて(私の子供の頃には)よくいた教材販売の営業のように、ブックトークというセールストークを展開し、その場で貸出すれば、効果あると思います。(もちろん、人員を割くのが難しいのでしょうが)

 そう考えると、昔の紙芝居屋さんではないですが、青空の下で子供を集めてお話会とか、ただ単に置くだけでなく、本と人をセットで売り出す(アピールする)方法がいいんだろうな。

 欲しいゲームソフトの情報であれば、自分で調べて、ゲーム雑誌を読んで、お店の発売日情報を見て、情報収集し、貯めたお小遣いと親の顔色を見ながら、予約して手に入れることができるのに、朝の読書で読む本は「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でいい」「ただ読むだけ」なので、もっと選ぶのが簡単のはずなのですが、学級においてある学級文庫の本を手にする子が多いような気がします。
 でも、学級文庫だとここだけなのかもしれませんが、読み物系が多いですよね。確かに、写真集やマンガ・コミック以外という条件付きなのもあるのでしょうが、絵本や図鑑、野球・サッカーの本などが読まれるケースは(低学年なら絵本も置いてあったと思いますが)あまり見られません。個人的には10分・15分で読みきれる本が良いと思います(絵本を1日3冊でも読めば、情緒的にも効果はあると思いますし、もし小説系を読んでいて読みきれなくて、続きが気になって授業に集中できないよりは良いでしょう?)し、マンガでも日本の歴史とかひみつシリーズなんかは学校の先生の立場的にも可で良いとは思いますけどね。
 もちろん、その学級文庫への貸出資料も図書館がやっているところもありますけど、どうも本を貸すだけで、「あとは任せた!」って感じもしなくはありません。
 
 子供に読んでもらいたい本は、確かにいっぱいあります。でも、それが本当に子供が無条件に読みたい本である確率は少ないんだろうなぁ、と、『学校図書館にあったら読みたいなと思う本』の(地元小学校の)アンケートの結果を見て思いました。
 確かに、大人の意識と子供の意識は乖離していることが多々ありますから、子供たちにその本の面白さの情報をどうやって伝えるか…、逆に子供たちはどうやって本の情報に接しているのか…と考えるのがキーなんでしょうね。
 自分の子供に「この本面白いから読んでみたら」って口コミを人為的に流すというのも面白そうだと思いますけどね。笑

 そもそも、大人が子供たちに『本を読んでいる姿』を見せているでしょうか?大人の自分は時間がなくて読まないけど子供には「ほら読め、読め」って言っていないでしょうか?
 仕事で朝早く家を出て、夜遅くまで働いて、もちろん本を読む時間もあまりないし、通勤電車で読んでいても、子供に見せることはないでしょうが、子供だって学校に行き、塾に行き、部活をし、友達と遊ぶのに忙しいのですからねぇ…そりゃ読まなくなるわ。

 以前、冗談で、「『国家プロジェクトとして、夕方19時半~20時まで、テレビ放送をストップし、国民はその時間、免除されたもの以外は読書をする義務を負う』ってすれば、読書活動が推進するんじゃない?」って話をしたことがありましたが、経済活動が停滞するという大問題はともかく、そのくらいお膳立てしなければ、大人の読書が定着するってことはないんじゃないかと思ってみたり。

 で、アンケートの回答を見て、かいけつゾロリなどの定番のシリーズ物とかはもちろん、高学年では携帯小説など、借りられていてなかなかお目にかかれない資料だったり、口コミ広まったのだろうものだったり、確かに「学校図書館にはあまり置いていないよな」とか「朝読では読まないよな(眺めるのが中心の本など)」と思う資料の名前があがっており、「あれ?読みたい本に偏りはあっても、それなりの情報は子供たちもちゃんと持っていて、関心はあるんだなぁ」と実感しました。(「書け」と言われたから書いたって感じのも少数ありましたが。)
 
 それにしても、小学生は、本を読まないとしても文字も読まなくなっているのでしょうか??
 シューティングゲームなどは文字が少ないですが、RPG系やシミュレーション系、マルチシナリオのゲームには文字が読まれる状況にあります。
 もちろん『○○があらわれた』など、短文や特定メッセージのくり返しが多いですが、シナリオの内容部分もちゃんと読んでいますし…(それも私より上の世代だと「ちゃんと読んでいるの?」と思われるくらい早く。)…クリアまでに読む文字数的にはなかなかのものだと思います。 

 TRPGをやっている小学生はあまり見たことがないですけど、アナログな遊びですが、触れる機会があるときっと夢中になれると思います。

 ゲーム系で図書館とのコラボ企画でもあれば、もうちょっと参加してもられえると思うのですが、マンガやアニメ、ゲームなどで図書館をメインに使っていただいているものは少ないですからねぇ…

 それ以外でも携帯でメールしている文章は読んでいますし…

 これから出てくる電子ブックのようなものが、携帯ゲームの形態に近いと思いますし、『図書館DS』などのソフトでそれなりに需要は見込めますが、問題はソフトを買わないと読めないということ。

 将来的には今最先端的な電子ブック貸出サービスのような形で、図書館サイトにアクセスして、本を借り、携帯ゲーム端末で普通に本を読むようにはなるのでしょう。「いつまで、ゲームやってんの!」という小言に「いや、図書館で借りた本を読んでいるだ!」と画面切り替えするとか…笑

 いつかの囲碁ブームのような別メディアが主体となった図書館ブームが起きればなぁと期待しつつ、ドラマなどで気軽に個人情報を教えちゃう図書館職員役に苦笑い&ブーイングをしながら、過ごしているのですが、なかなかメインをはれませんね、図書館は。
 (いやね、ムシキングのようなカード収集系ゲームやトレーディングカードゲーム系を図書館が全面に出るように作ってみようとか、『学校を作ろう』を真似た『図書館を作ろう』的なゲームを考えたりしているのですが、確かにしっくりこないです。笑)

 別方向へ話が進みそうなので、軌道修正。
 うちの館だけか、どこもそうなのかわかりませんが、小学校で読書習慣が付いたように思えてきたのにも関わらず、中学生になると部活も本格的に始まり、一層、読まない子は読まなくなります。(もちろん読む子は読むのですが、読んでいたように見えた子も読まなくなるようで、定着していなかったんだなぁと思うことしばしば。)
 日々出てくる疑問についても、先生などに聞くより、友達に聞いてわからなければ、そのまま忘れていくことが多くなっている(他人に聞くことが恥ずかしいことと思うのでしょうか?)子が増えているような感じです。
 YA世代へのプログラムもそんなにないですし。
 部活に恋にと、より一層忙しくなる子たちに、「中学生になったのだから、もっと長い本を読みなさい」的なことを言っても、難しいんだろうな。

 私自身、ブックトークや読み聞かせに中学校に行きますが、絵本を必ず入れます。生徒も「おいおい絵本?」って思うから、案外興味を示してくれるし、先生たちの評価はわかりません(建前やお世辞というのがあるわけだし)が、子供たちには割かし好評のようです。
 私は感想を聞かないようにしているのです(生徒の反応を見ればわかるでしょ)が、どうも先生が感想を書かせたくなるようで、目を通させてもらっていますけど、絵本は内容も覚えられるしスッと入り込めるようです。

 最後に話の展開がまずくて、書けなかったけど、言いたいこと一つ。
 子供の読書経験とか朝の読書とか、大人はどうも効果を期待するのですが、子供は生きているのですから、統計上の効果らしい効果がみられない子もいますし、数年後積み重なった経験により効果が見られる場合もあると思います。子供自身が楽しいと思えれば、効果はすぐに現れるでしょうし、現れないのは、読まされている感があったり、中身が楽しくなかったか、その時はたまたま違うものに興味があったからなのだと思います。
 大人だって興味のないことを「時間を毎日1時間あげるから、やりなさい」と言われても、嫌でしょ。
 その子にあったその子が楽しめるものを渡していくのが司書の仕事の一部なんだろうなぁと思う今日この頃です。(理想からはほど遠い私ですけど。笑)

 ということで、今日のまとめ。

・「みんなでやる」「毎日やる」「好きな本でいい」「ただ読むだけ」の家庭・家族でおこなう『夜の読書運動』をやると、子供が本を読むかも?こんな時代でも大人の姿を見て子供は育ちます。

・図書館はもっと積極的に子供と関わろう。資料やリストの渡しっぱなしにならないよう気をつけよう。

・子供の成長は早い。ゲームする経験も本を読む経験も全て成長の糧であり1つの経験でしかないかと。本を読めば優秀になるというわけではないのだし。

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