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2009年9月の4件の記事

Googleと図書館

 Googleの話だと最近はGoogleブック検索なのでしょうが、今回はレファレンス関係の話が中心。
 取っ掛かりをどこから始めようかなぁと思っていたら、saebou さんの『Truthiness vs. Fact(1)図書館における「事実の調査」について』(http://d.hatena.ne.jp/saebou/20090926/p1)の前後の素晴らしいエントリーがあったので、私は素晴らしくない方で考えてみようと…笑

 さて、私も司書資格を取る時に、レファレンス演習でsaebouさんのようにレファレンス課題をやらされて、今に至っているのですが、その時培った検索の流れや資料などは、とても現場で役に立っています。ただ、実際に小さな館に勤めてみて思うことは、「レファレンスツールが充実していない」こと。
 いやいや、もちろん図書館に必要であろうと思うレファレンスツールは予算を見ながら選書していますよ。でも、例えば課題の例に出てきた質問があって、『大東亜戦争書誌』に質問事項が書いてあるとわかっていても、2000年以降の新築の小さな図書館にはまず存在しません。他の資料を当たることになります。わかっていたら、所蔵館を探してとなるのでしょうが、その資料を借受して利用者に提示できるまで、利用者が待ってくれるかというと待ってくれないこともあります。
 それでは、そういうこともあると想定して『大東亜戦争書誌』を購入する?そういうことがないこともあるのに?
 となると、現場で代用となる資料を探してひとまずの回答とします。

 それに関連してアサヒコムのマイタウン大阪に『図書館が受ける「高度な」質問とは?』(http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000909260002)という記事がありました。
 この記事の内容は
・『レファレンスの高度なものがどれくらいあるか(簡易23万件・高度3万件)という大阪府の調査のこと』
・『橋下知事が「こういう問いに行政サービスとして対応しなきゃいけないのか疑問。そのための人件費を維持しなければならないか、府民の皆さんに問わなきゃいけない」という発言のこと』
・『府立中央図書館司書部長の「司書歴20年までは新人。」という発言のこと』
・『高度とされた問い合わせが「Q日本人の好きな魚ベスト3は?」「Q米の生産高トップ3の都道府県は?」「Q造り酒屋の多い都道府県ベスト3は?」「Q日本からブラジルに移住した人のブラジルでの総人口は?」「Q今年の流行色、特にインテリア雑貨の流行色は?」「Q国語の教科書はなぜ縦書きなの?」という話』
です。

 ツッコミどころ満載なのは良いのですが、話がブレないか心配…笑
 まず、知事の発言は一般認識として私は妥当だと思います。もちろん、業界人としては「正しくない!」なんですけど。
 実際、レファレンスの回答に1日・2日じゃない時間を取られたり、時には1週間もかかったり、何人かがかりで調査したり、1つの質問にかかるコストという考えでみると、確かに高い。逆に府民へのサービスの還元という意味では、力を入れていることになるのだが…
 まぁ、この知事のことだから、「1時間で120件ほどこなせば、レファレンス担当職員は1人で済む」とか、「民間のサーチャーはお金を取っているのだから、高度なものはお金を取るように」とかおかしな方向へ話が進みそうな気がするのですが、個人的には『府民の皆さんに問わなきゃいけない』と言っているのですから、パブリックコメントを集めてもらいたいものです。
(個人的には情報操作的なマスコミ誘導型コメントが多数占めるとは思いますけどね。)

 ただ、知事の発言に対し、『そういう問いにも行政…いや図書館サービスとして対応すべき』とは思いますけど、『全ての分館に至るまで人件費をかけてレファレンスのプロを置いておかないといけないのか』という意味では、少し納得できます。

 もちろん、どこの図書館に行っても同等のサービスは必要でありますけど、現に「県立図書館に行ったらその日に解決するけど、市町村立の分館に行ったら1週間はかかる」という実態を考えると、以前書いたようなテレビ電話式レファレンスというものなども、人件費コストの面から考えると良いのかなぁと考えるきっかけではあります。

 次に、司書部長の「司書歴20年までは新人。」という発言なのですが、ちょっと腑に落ちません。

 1つ目は、そういうベテラン司書さんに「で、リンクリゾルバって何?」とか聞かれたことがあったということ。
「道筋が見えるなら質問すんな。」は言い過ぎですが、レファレンス担当を20年やっていない人や、日々の研鑽が足りない人だと、道筋すら見えなかったりすること多々ありますし。

 2つ目は、そんな司書がどのくらいいるのだろうということ。
司書の資格を取って、司書採用に受かり、ずっと図書館に配属された場合、すでに40代。専門職員認定制度あたりでも言われましたが、そういう人は稀なんじゃないかと。

 3つ目は、1年目だろうと、パートだろうと、利用者にとっては図書館職員なのだから、道筋がなかなか見えない人にレファレンスをしたら損なのか?という疑問から。
 確かに、うちの図書館でも名指しで私にレファレンスを持ち込む人もいますが、私は20年なんて勤めていませんし、回答によく試行錯誤をしています。
 うちの図書館では人数が人数ですから、レファレンス担当っていうのは特に設けず、チーム戦のように協力してレファレンスに当たっています。人件費コスト度外視ですね…笑

 ただ、もしこの発言が「司書歴20年までは新人(のようによく情報収集し、日々研鑽に励むこと)。」ということであれば、それ以上は励むなということではありませんが、個人的にはそれ以上の方は後継の育成に力を入れて欲しいですしね…(…U40とした理由がその辺にもあったら面白いんだが…笑)
 まぁ、発言最後の「知事にはぜひ現場を見てほしい」は多くの人が「きっとビデオカメラで撮影されているよ…」と思ったかもしれませんね。笑

 この記事に関する最後にこの記事の高度な問いとされたこの『日本人の好きな魚ベスト3は?』はレファ協に登録された(http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000057857)のことなのでしょうけど、『いかは魚?』(函館市も市の魚が「いか」なので魚なのか…)…まぁ、いいや。
(これで本題に軌道修正する展開になるはず…)

 この質問に回答プロセスが書かれていないので、わかりませんが、『好きな魚』をどう考えるかによって実は回答も変わる可能性があったりします。例えば、お祝いなどに出される鯛、滅多に食べませんが、イメージしやすく、はれの日に食べるという意味では日本人は好きなのでしょうし、漁獲量が多いということは加工されていることが多いかもしれないがそれだけ消費されている可能性が高いので好きということになりますし…

 ということで、「私の図書館でこの問いがあったら」という仮定で、私が瞬間的に思いついたのが、『日本の水産業』(小松 正之/監修,ポプラ社,2008.03)。そうすると、ものの数分で「好きの判断指標にもよりますが、漁獲量の多い水産物が『さば類』『いわし類』『かつお』…で、購入額の多い水産物として『まぐろ』『刺身盛り合わせ』『さけ』…の順が書かれています」は伝えられます。その後、その値が参照している『ポケット水産統計』という一次資料を探しに行くパターンなんだろうと。

 こんなにあっさり回答が出てこれは高度か?簡易か?という疑問は置いておいて、図書館の私でなく、一般の人だったら、今だともし、同じ質問を別の図書館にする前に『日本人の好きな魚ベスト3』などとGoogleで検索すると、記事もヒットしますが、レファ協のこれもヒットします。レファ協とは何かということがわからなければ、不正確な情報かもしれないと思うかもしれませんけど、その利用者の地元図書館のレファレンスが一つ消えたことになります。

 記事話はこれくらいにして、『レファ協にある質問もGoogleでヒットする』というのが前段のポイントです。

 次に中段の話として、前フランス国立図書館長のジャン-ノエル・ジャンヌネー氏を招いた講演会には私は行けませんでしたが、「ネット上の情報には(1)利潤の追求だけに陥ってしまいがちな点(2)誤った情報が驚異的なスピードで広がってしまう可能性がある(3)大量の情報を体系化せずに流通してしまうことで、人々の知性が麻痺してしまう--という3つの脅威が存在する」という話があったそうです。
 やはり、こういう方の言うことは的を得ているなぁと思いました。

 ただその一方で、私はこの発言を読んで、「図書館というのも似た状況にあるのじゃないか?」と思ってみたりしました。

 (1)は確かに図書館自体は利潤の追求ではないですけど、資料となる図書やAVなどはそもそも利潤を追求する業界団体が世に送り出したものですし、未だに『ベストセラー複本論争』などしている図書館業界も利潤追求社会に巻き込まれている状況にあるのじゃないかと。県内公立図書館に1冊しかない図書などは、中身にもよるのでしょうが、「『利潤』を『利用数』や『貸出数』に置き換えて考えると『図書館にある本は偏りつつある』とも考えられるのじゃないか」と。(県内に全くない資料も多々ありますし。)

 (2)はまだ図書館は誤った情報は広めていないと思いますけど、以前はゆっくりだった、情報の流れもWebサイトの更新からブログの更新、最近ではTwitterでつぶやくことで情報発信するので、スピードが速くなってきていますし、利用者側も「必要な資料、明日までに欲しい」などにはじまり、レファレンスも即答して欲しいくらいの人もいますので、情報スピードは速さが求められている感があるため、『速く正確に』が図書館としては必須でしょう。ただ、それがプレッシャーとなって、人的時間的余裕もないため誤った情報を流しかねないのが今後危惧されることのような気もします。

 (3)は確かに図書館は体系的かもしれません。でも、すでに麻痺気味の利用者もいます。インターネットをやっていなくても、「図書館の本はいっぱいありすぎて、見つけられない」という話も聞きますし、「図書館にあった本にそう書いてあった」と鵜呑みにする利用者もいます(リクエスト本で購入された微妙な資料であっても)。そういう意味でないとしても、マスコミ情報に踊らされている人達を見た時、知性麻痺はすでに起きているのじゃないかと…そう考えると図書館でレファレンスの回答して提示した資料をちゃんと確認しないでそのうちの1冊を手に取り「じゃあこれ借りていくわ」っていうのも見ると、図書館における情報提示の仕方も考えないとなぁと思ってみたり。
 
 以前から「インターネットの情報は典拠もはっきりしないし、玉石混合だから(レファレンスには向かない)」などおっしゃる方もおりますし、その反論の反論として「図書館にだって、資料内容が玉石混合じゃん」ってことも聞きます。そんな中司書は体系的な資料群から必要な情報を抜き出すのに長けているということになりますけど、Googleの弱点が体系化されていないことにあるとすれば、逆に体系化されたGoogleになってもらえば、良きツールになるんじゃないかと。

 前段にある例のように、「インターネット上にあるのだから、レファ協といえど信用おけない!」なんて言う図書館職員はいないと思いますので、今なら演算子による検索になってしまいますが、例えばGoogleレファレンスなどという検索機能強化がされて、信用度の高いレファ協や機関リポジトリのようなものだけから結果表示するようになると、図書館とそんなに変わらないのではないかと思ってみたりします。

 例えば、何か疑問に持った時に、OKWebやYahoo知恵袋とか、そういう所に質問する人も多いと思いますけど、確かに回答の根拠が薄いものやちょっと調べると間違っている回答もあります。そこで、もし、図書館界が総力をあげて、『疑問を投稿しやすくて、回答はどこかの図書館司書で、典拠情報もあり』を作ると、その知識データベース群は、ほぼ図書館と同等になり(著作権の絡みで現物表示が難しいのみ)、それをGoogleがページを巡回してインデックス登録すると、質問を入力して検索するとそのページで同一質問がヒットするということになります。
 そうなると、インターネット情報でもちょっと見れば「あっ、これは図書館の情報だから信頼できるぞ」となり、脅威から優秀なレファレンスツールになるわけです。

 中段のポイントとしては、『速く正確に、そして便利に』するために、脅威から積極的利用を考えてみました。

 そういうことで、後段としては、残りの部分について考えてみます。
 何が残るかというと、最近よく見る語として「そんなのググれ!」ってのがあります。
 「まず自分で調べる努力しろ」ということでもあるし、「そんなのすぐ見つかるだろ」ということでもあるんでしょう。
 図書館で「そんなの参考資料コーナーにでも行け」という図書館はおそらくないでしょうし、調べ方も図書館で教えるのですけれど、質問したまま自分で調べようとしない利用者などが多い気もしますし、調べ方はさらさら覚える気がない方もいますので、なかなか困るところです。
 ただ、そういう利用者を見ていると「ググれ」と言われた人の検索スキルがちょっと気になります。

 よくこのブログで検索語や検索フレーズからのエントリーを書きますが、実際にそれらを確認すると、例えば「図書館でコピーをするときにカウンターで…」と質問したいことが文章で書かれているものがあったりしますし、せめて「図書館 複写」の2語以上で検索すれば絞り込めるのに、1語を入力し検索というパターンも多かったりしますので、果たしてググった結果、目的のものにたどり着くか疑問ではあります。

 そういうのも見ると、その辺の教育も図書館でやった方が良いと思いますけど、先にあげたように「そんな調べ方云々は良いからこれの回答を」という人もいるので、そんな検索でも目的のものに近付けるシステムというのもありなのかなぁと。

 他にも、インターネットの検索すらやったことがない方も多数存在します。「だから図書館なんだ」は飛躍しすぎで、インターネットもやったことがなく、図書館に行った事もない人だってたくさんいます。
 ついでに、「図書館は遠くて行けないけど、インターネットなら家でできるから」っていう人もたくさんいます。
 本当なら、図書館のレファレンスは来館しなくても電話でもメールでもOKなんだと周知されていれば良いのですが、図書館のレファレンスサービスの認知度からいって、それは無理があります。

 じゃあどうするか?

 インターネット人口と図書館利用人口のどちらが多いのか(延べ数でなく)はわかりませんが、疑問を持つ人がどちらも知らない場合に最も多く取られるだろう方法の1つとして周囲の人間に聞くというのがあるのだから、その周囲の人間から「それはインターネットで調べられるよ」「それは図書館で調べられるよ」って伝えてもらえるように、簡単な問い合わせでも手の抜かず、かつインターネットでも有意義な情報を発信するのが図書館の役目のような気がします。

 さてさて、他方、図書館からの情報発信についてですが、情報発信することに異論はありません。
 ただ、どうやってどのくらいの量の情報発信をすれば良いかは試行錯誤のような気がします。

 とある図書館のWebページを見て、「えっと、今日は開館しているのかなぁ…」とか「どうやれば行けるかなぁ」とかカレンダーを探したりアクセスマップを調べたり…1ページに情報がいっぱい過ぎてなかなか見つからないことがあったりします。
 同時に、見つけたは良いが、「その駅は結局何県?」と駅名を検索しにGoogleにつないだり…(まぁ、この辺は地域新聞の『県内の~』が「何県?」というのに似ているかも。)その時の私にとって使わない情報がいっぱいなのは実は邪魔でしかなく、だからといって、図書館的に見ると、どんな人が見るかわからないので、色々な情報を載せる必要もありますので、とても難しい面があります。

 そんな時、「○○図書館 カレンダー」などGoogleで検索すると残り1クリックでカレンダーにたどり着いたり、地図範囲をズームアウトしたら大体の場所がわかったりします。

 しかしながら、所蔵情報もGoogleで出れば、面白いなぁと思ってみたりするのですけど、実際に現在「(うちの館のドメイン名) (書名)」でGoogleでヒットする状態とはなっているのです(ということは、書名だけでもGoogleの結果のどこかでヒットしている)が、以前も書きましたが、「インターネットで見たのですけど、この雑誌の○年○月号(バックナンバー)、借りられますか?」という問い合わせが、遠くの都道府県の方からいただくことがあります。

 うちの館ではそんな珍しい雑誌を購入したり永年保存だったりはしないので、普通に考えると、その電話をくれた人の近所の図書館に問い合わせれば、県内のどこかの図書館から借りられるはずなのですけど…と思うこともしばしばあります。(もちろん、ちゃんとそういう仕組みについてその館に代わって説明して「へぇ~そうなんですか」と理解してもらいましたけどね。)

 おそらく、そういう方々は図書館でそういう仕組みで動いているということがわからないので、Googleで検索し、ヒットしたところに問い合わせているのでしょう?
 
 こういう事例を考えていくと、『図書館のPR不足』ということもあるのでしょうが、逆に発信情報が多すぎても混乱する人もいるのじゃないかと思ってみたり。

 後段のポイントとしては『Googleも図書館も使いようによる』『検索スキルアップは図書館で?』『情報発信の吟味も必要』ということでしょうか。

 とういうことで、Googleだって図書館だって、人が介在しなければ、情報の宝庫というよりただの情報の集まりにしかなりません。
 体系的でないことがGoogleの欠点であれば、体系的な情報をGoogleに提供することによって、自分たちにも、まだ見ぬ利用者にも有用な道具となるのであろうと思います。

 図書館も、予算削減や人員削減によってより充実したサービスが行ないにくくなっていることですし、「図書館が自治体にあって図書館に来れば良い」的に郊外にぽつんとあったりバス停から徒歩何十分もかかる場所にあるようなところに設置しているだけの図書館では、あまり来られない人のことを考えていないところもあるかもしれません(全部とは言いません。ちゃんと配慮されているところもあります。)。
 そんな状態の図書館は「インターネット情報は玉石混合だから」と言う前に「その中から必要とされる正確な情報を見つけます」というサービスだってありでしょう。(URLをメールで送るのは全く構わないでしょうし)

 図書だって出版点数からすると、情報の洪水のようなものですし、インターネットの情報だって大洪水です。
 図書館が図書を体系付けて考えられる場所であるならば、インターネットの情報も体系付けが可能なはずです。ただ、やはり量が多すぎですし、すぐ消えてしまうものも多いのですから、逆に体系付けられた信用度の高い情報を、まとめて発信する必要があると思います。

 もちろんそうなると、Googleの検索で済んでしまうことも多くなるため、数字的には図書館で行なわれるレファレンスが減るかもしれませんが、その時間をより良いサービスに費やすこともできるようになるんじゃないかなぁ。

 100年後図書館もしくはその後継施設・機関はあると思いますが、Googleなどの企業はわかりません。ただ、あるものを使い倒す志があれば、図書館司書は縁の下の力持ちとして、存在することでしょうね。

 Googleはあくまで道具として便利に使うために、情報発信を戦略的にする必要が図書館にはあるのかなぁと思った次第。

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機関リポジトリ・リンクリゾルバ・FRBR

 まぁ、最近…とはいってもここ数年…よく見かけるようになった、抽象的にはわかるが具体的にはよくわからない言葉に『機関リポジトリ』『リンクリゾルバ』『FRBR』…と色んな言葉があるのですが、これらを私の浅い理解度で知らない人に話すにはどうすれば良いかを今日は考えてみます。

というか、ちゃんと理解できている自信もないので、メモ的にブログに書くことで、あわよくば誰かにチェックしてもらうと、浅はかな考えだったりします。(実際、私もよくわかっていないので、よくわかっている人にものすごくわかりやすく解説してほしいものです。)

 ということで、これらをこれから理解しようとする人にだと間違った方向へ導きそうなのがちょっとごめんなさいなんですけど…

 聞くところによると、公立図書館の司書の方でもどうもわからない方が多数派のようですので、「そんな言葉知らない」と言っていた人が、「聞いたことはある」とかになると「これはこういうことだよね?」って色々な人に聞いたりできるようになると、少しは話は進むのかなぁと。

もちろん、「わからなかったら自分で調べよ」的発想だと書くこともないんですけどね、実際検索すると小難しい解説は出てくるし。

 ただ、個人的には、これら先の概念を研究していくよりも、「え~今でもそういう考えあるの?」とか「それは図書館の本質じゃないんじゃない?」とか思われる、旧態依然としているような思考をちょいと押し上げて、『図書館』全体の平均レベルを上げる研究をしてもらいたいところですが、その手の話はどうも話が平行線になるようで…忘れた頃にポツポツ出てきて話題になるのですけどね。

 新しい言葉が色々出てきて、そういう言葉を普通に使えている先を行く人達の発言を見ていると、なんか先を行く人達に見切られているような感もなくはないです。ちょっと寂しいけどさ。

 さてさて、今回取り上げる『機関リポジトリ』『リンクリゾルバ』『FRBR』について、わかりやすい例があればよいのですが、『はじめての~』ぐらい噛み砕いたものがないんですよね…「レファレンスとは利用者の調べ物の手伝いをすること」(細かく言えば違うが大雑把だとそんな感じ)くらいの感覚で言い表すならば、

『機関リポジトリ(Institutional Repository)はその機関の人の論文をインターネット上で読めるようにするもの』

『リンクリゾルバ(Link Resolver)は検索結果から目的の文章に直接数クリック内で辿り着くためのシステム』

『FRBR(Functional Requirements for Bibliographic Records)は『書誌レコードの機能要件』って訳で1つの著作の関連情報を整理して書き出す方式』

って感じでしょうか…まぁ、違っていたら、トーネコの理解度はその程度だと、笑ってください。笑
 そういや、「最近R語多い!」って誰かに言われましたが、確かに…

 ということで、今回は、『機関リポジトリ』『リンクリゾルバ』『FRBR』について【雑談】を。

 まず、機関リポジトリ。
 国内の機関リポジトリの一覧は国立情報学研究所の学術機関リポジトリ構築連携支援事業のページ(http://www.nii.ac.jp/irp/list/)にあります。
 見たところ、ほとんど大学なのですけど、福井県地域共同リポジトリ(CRFukui(http://crf.flib.u-fukui.ac.jp/dspace/))などでは県立図書館も参加しています。さすが!
でも、市町村立図書館の参加ってあまりないんですよね…

 私周辺の話で恐縮ですけど、以前、「公立図書館で『機関リポジトリ』ってどう?」って話が出ました。が、当時は「その機関に所属する人の『研究成果』(論文)を投げ込むもの」と狭義に思っていたので、「うちみたいな小さな館だと投げ込むものないし」って話になりました。

 実際、都道府県立図書館レベルで、屏風絵とか貴重書のデジタルアーカイブなどは別に出てきた頃なので、それらが『機関リポジトリ』とは呼ばれなかったし(まぁ、検索できるわけでないからそうなのかもしれないけど)、何が公立図書館から入れられるかわからなかったということもあるんですけどね。私自身論文を書くわけでないし。

 私は『機関リポジトリはあまり日の目を見ない論文を投げ入れてそれを検索させてどうこうするもの』と思っていたので、公立図書館でやれるとしたら…とその後じっくり考えると、地域の郷土史研究家の研究成果を入れさせてもらったり、出土品の写真とかもいいかも?と思いはじめていましたが、それだと、「その機関に所属する人という定義みたいなものからずれたりするし、研究成果でなくただのデジタル化じゃん」というのも一方では考えたりで、もやもやしていました。

 そんな時、ある機関リポジトリの研修の講師が、「利用案内とか、ポスターとか、なんでもいいんですよ」ってことを言ってくれたので、少し気が楽になりました。
 でも、そうなると、『機関リポジトリ』ではなく、「図書館が代行してデジタル化した地域デジタルアーカイブ」なんじゃないかなぁとも。
 大学の機関リポジトリを見ていると講義ノートや教材なども含まれていますので、これを公立図書館に当てはめると…レファレンス回答やパスファインダー?それじゃあ、レファレンス協同データベースじゃん。まぁ、これも一種の『図書館』という機関のリポジトリか??

 そんなこんなで、『公立図書館で機関リポジトリ』を考えていくと、まず、地域の図書館の責務として『地域デジタルアーカイブ』の手助けをすること、次に、図書館として『貴重書のデジタルコレクション』の作成をすること、第3に内部研修やスタッフマニュアル関係の資料なども、入れて『図書館ノウハウ・ドゥハウ』をオープンにして図書館レベルの底上げを図るのが、公立図書館としてできることかなぁと思ってみたり。

 ただ、著作権云々も確かに大きな問題なのかもしれませんが、個々のサーバで機関リポジトリやデジタルアーカイブを作るより、都道府県レベルで投げ込める…もっと言えば、レファ協みたいに、1箇所に投げ込めればより良いのですけど、その体系化をするのに地域の図書館を介すとして、その地域の図書館でアナログからデジタル化できるスキルを持ち合わせている人がそうそういないのも大きな問題になるんじゃないかなぁ…(とある作成物を作る関係で「そちらの図書館の入り口の写真をメールで送って」とお願いしたら、3MBのファイルを送ってきたりされたし…)

 おそらく、レファ協同様、一生懸命入れるところは入れるだろうし、入れないところはほとんど入れないという格差が出てくるでしょう。面倒だからって参加すらしてくれないかもしれませんし。
 (ちなみに、レファ協はうちは参加していません。面倒だからとか、システムに拒否反応がある職員ばかりだとか、そんな理由でなく、手土産(レファレンス事例もしくは調べ方マニュアルを、最低でも1件以上登録の条件)が他館のみなさまのに比べて陳腐だろうということで。そういや、「この花の名前は?」的なレファレンスは写真入りで登録できるのかなぁ?どこの図書館でもあると思うけど。)

 まぁ、それぞれの図書館が勝手に作るのではなく、1箇所にまとめるにしても、雛形・体系作りが一番混乱を極めるのでしょうけど、
 ・郷土史研究や当時・現在の写真や関係資料を検索できる『日本地誌デジタルアーカイブ』
 ・図書館のノウハウ・ドゥハウの宝庫となる『図書館向上アーカイブ』
 なんかができるといいなぁ。まぁ、「うちの税金で買った本を他市町村の利用者に貸すなんて…」とか「この図書館の特色だからノウハウは教えられないね」とか、そういう考えの人がまだまだ多いので、OPAC同様、各館で作って、横断検索って方式になるのかなぁ…

 公立図書館で機関リポジトリを広く捉えると、そんな感じになるでしょうかねぇ…
 で、逆に大学っぽく狭く捉えると、その図書館の職員の研究成果や論文…となると、図書館雑誌などだとよく見る名前の人が多く、機関リポジトリが成り立たない図書館が多数続出するだろう状況をみると、「機関リポジトリ?そんなのうちには関係ない」って頭を素通りする公立図書館職員も多いんだろうな。


 と、話の区切りがついたので、リンクリゾルバの話。
 図書館でレファレンスとして「○○について調べたい」と言われたとき、所蔵資料などから調べて「はい、それについてはこの資料とこの資料に載っています」と図書館職員が見つけてくれるのですけど、簡単に言うなれば、この図書館職員みたいなのが人間リンクリゾルバって感じでしょうか。

 実際、普通の公立図書館にある資料は、クリックだけでは著作権の絡みもありますし、「この資料に書いているかな」くらいまで調べられますが、その資料の該当部分は複写依頼か現物借受しないとできません。
 なので、電子ジャーナルなど豊富に契約している大学図書館などでは盛んなような気がします。

 もちろん、先の機関リポジトリなどが大学図書館などで広まっていますから、オープンアクセス…ようはインターネットを介して本文そのものが見られるものも増えているので、検索結果にそれらをリンクさせることによって、電子ジャーナルなどを持たない図書館でも使えるシステムになるかもしれません。まぁ、そのシステム構築が費用的にも大変なんですけど。

 ただ、「そうなると昔あった図書館で有用なページをハイパーリンクしていたようなやつ?」と言われると、そのようでもあり違うようでもあり…
 というのも、実際のハイパーリンクってそのアドレス指定で変更されたら見に行けなくなるので、職員の方で適宜メンテナンスをしていつでもそこに辿り着けるようにしているようなもので、『リンクリゾルバ=図書館職員』(?)みたいなもんでしょうかね。

 そうなると、さっきの『検索結果から目的の文章に直接数クリック内で辿り着くためのシステム』が微妙な説明になっているような…リンクリゾルバの結果として1次資料に辿り着けるのだし。まぁいいや。
 もっというなれば『リンク先ナビゲートシステム』、『リンク先案内システム』の方がわかりやすく、イメージに近いかな?『リンク先解決システム』でもいいけど。
 まぁ、これによって、結果的に検索したらその電子資料に辿り着くのが楽になったということですね。

 公立図書館で考える場合、どうしてもデジタルデータは少ないし、著作権(印刷して渡せないものが多い)のために電子化されていないものを見つけることが多くなるのでしょうけど、これに近い考えは常に持っていた方が良いでしょうね。
 どう短時間で目的の資料に辿り着けるか。
 その資料のどこにそのことが書いてあるか。

 イメージ的には児童用であれば『新・どの本でしらべるか』(図書館流通センター/編,リブリオ出版,2006.05)みたいな感じかなぁ…
・調べたい言葉を探す(検索)
・その言葉のページを開く(結果表示)
・それが載っている本のページを確認する(ナビゲート)
・その資料のそのページをみる(目的の資料)
 って感じで。

 著作権法上、全て引用ばかりというのはできないけど、コンピュータを使って、調べたい用語や事柄から、その図書館のどの資料の何ページに書いてあるかという調べ方ができると、レファレンス時間が短くなるものも多いかと。
 まぁ、これはリンクリゾルバではないですけどね、書いてあるページが移動することは図書に限ってないでしょうし。笑


 ということで、今日の最後、『FRBR』。
 はっきり言って、わけがわかりません。データモデルでもISBDでも目録規則でもなく、IFLAのために開発されたモデルで、参照モデルであって実体-関連モデルであるとのことですから。
 ただ、利用者という観点から構造化されているということです。
 よく例に出てくるのが、源氏物語とかアラビアンナイトとかでしょうか…

 わかりやすい例を…と考えると、ごちゃごちゃになるので、簡単なところまでですけど…
 まず、ある図書館での話。笑
・利用者が『十五少年漂流記』を探しているとのこと
・ある職員が『十五少年漂流記』で検索…0件!「うちの図書館にはないので…」と言っている中、
・別の職員が『二年間の休暇』で検索し、所蔵している資料を利用者に渡した。

 この例の『十五少年漂流記』と『二年間の休暇』はどちらも『Deux Ans de Vacances』が元に書かれている著作なのですが、普通の目録だと、『十五少年漂流記』から『二年間の休暇』は周知の事実ですけど知らないとヒットしません。
 そういうのも同じ著作群として見やすくしようというのですから、確かに利用者目線なんでしょう。

 著作(work)について、児童向け・一般向け・アニメ版・実写映画版などの表現方法(こういうのを表現形(expression)と言う?)に惑わされずに、それぞれを体現化した図書・ビデオ・DVDなど(これが体現形(manifestation)でしょうか…)における差異…例えば、著者のサイン入りとか落丁ありとかも含めた情報(個別資料(item)ってこと)を一つの著作群として見通しが利くようにするものがFRBRってことでしょうか…(第1グループだけの説明ですけど)

 続く第2グループは、普通であれば著者とか出版者なんかが含まれるでしょうし、アニメ版や映画版なら監督とかでしょうし、点字資料であれば点訳グループ名など(知的・芸術的内容、成果の管理に責任をもつ個人(person)および団体(corporate body))が書かれており、第3グループは、わかりやすいところだと件名みたいに、その資料につながる概念(concept)、物(object)、出来事(event)、場所(place))などが記述されるようになるもののようです。

ということで、(書誌が正しくないこともありますし、こういう表記法ではないかもしれませんが)例として、

著作『Deux Ans de Vacances』
表現形1:フランス語原本
表現形2:英語で表現されたもの
表現形3-1:日本語で表現された子供向けに簡素化されたもの
  個人:ベルヌ,ジュール
  概念1:外国語の小説
  概念2:冒険記
  場所1:ニュージーランド
  場所2:チェアマン寄宿学校
  場所3:チェアマン島
  物:スラウギ号
  出来事:1860年3月原因不明の事故により漂流
 体現形1:『十五少年』
  個人:森田思軒
  団体:岩波書店
   個別資料1:第1刷
    所蔵館:A図書館,B図書館
   個別資料2 第3刷
    所蔵館:B図書館,C図書館
 体現形2:『十五少年漂流記』
  個人:波多野完治
  団体:新潮社
   個別資料1:カバーなし
    所蔵館:A図書館
   個別資料2:カバーあり
    所蔵館:B図書館,C図書館
 体現形3:『十五少年漂流記』
  個人:瀬川昌男
  団体:集英社
   個別資料:初版
   所蔵館:B図書館,D図書館
表現形3-2・日本語で表現された簡素化されない訳本
 体現形4:『二年間の休暇』
  個人:朝倉剛
  団体:福音館書店
   個別資料1:訳者サイン入り
    所蔵館:B図書館
   個別資料2:一般流通版
    所蔵館:A図書館,C図書館,D図書館
 体現形5:『二年間の休暇(上)』完訳版
  個人:瀬川昌男
  団体:集英社
   個別資料:落丁あり
    所蔵館:D図書館
   個別資料;落丁なし
    所蔵館:A図書館,B図書館
 体現形6:『二年間の休暇(下)』完訳版
  個人:瀬川昌男
  団体:集英社
   個別資料:初版
    所蔵館:A図書館,B図書館,D図書館
表現形3-3・日本語で表現されたアニメ化されたもの
 体現形7:『十五少年漂流記』
  個人:高橋留美子
  団体:東映動画
  団体:フジテレビ
 体現形8:『瞳のなかの少年 十五少年漂流記』
  個人:雪室俊一
  個人:黒田昌郎
  団体:日本アニメーション
  団体:フジテレビ
表現形3-4・日本語で表現されたドラマ化されたもの
 体現形9:『十五少年漂流記 忘れられない夏休み』
  個人:若槻文三
  個人:遊川和彦
  個人:吉田健
  団体:TBS

と、途中で飽きた(笑)ので、こんな感じかなぁというところまで書いてみた。こんな感じなのがもっと関連事項(それぞれに属性…例えば○年出版とかISBNとかその作品の背景とか)が多くなって著作『Deux Ans de Vacances』群みたいなものができあがるんだろうと、トーネコの理解。
表現形と体現形ってどうも理解が難しくなるのですが、どこまでを表現形にするかによって、記述が変わってくるのでしょう。
例えば、上の体現形4の前に「日本語で表現された簡素化されない訳本で朝倉剛が1978年に訳したもの」って表現形をつくれば、1表現形につき1体現系になりますし、「日本人がわかるように日本語で表現されたもの」だと1~9全部の体現形が含まれるなるようなものです。たぶん。

 で、古典文学や色々な言語で書かれた翻訳本などや映画化されたものなどなら大きな群になって、面白いだろうなぁと思いますが、類によっては表現形式がただの冗長でしかないものもあるような気がしました。

 ただ、第3グループの『物』とか『場所』っていうのは好きだな。桃太郎だと『桃』『きび団子』『鬼が島』などが項目になるんですよね?(最初『桃太郎』群を作ろうとしてあまりの「ももたろう」の多さにすぐ挫折したので。笑)

 難しい話は研究者に任せておいて、FRBRから使えそうな考え方を少しチョイス。

 まず、タイトルの統一形があると良かなぁ。
 ほとんどの図書はそのタイトルしかないものも多いのですけど、この例の通り「十五少年漂流記」を探していると「二年間の休暇」が、知らないと出てこないのもなんですし、映画の原作本を探すのにも統一形があるのは良いでしょう。
 著者名だと統一形の典拠があるのにね…
 確かに司書なら知っていることでも、一般利用者が自分でOPAC操作すると出てこないとか、映画情報などアンテナを伸ばしていない限り、その原作本は一度調べないとわからないですからねぇ…
 システム的には、これだけならそんなに難しいことではないでしょう。

 次に、特徴的な『物』『場所』などの項目や『個人』に含まれないかもしれないけど『登場人物』も項目になっていると良いかなぁ。
 特に絵本。
 ネズミが出てくる絵本だからといって「ねずみくんの~」とか「~ねずみ」だけではないですし、利用者の記憶を頼りにその本を探すレファレンスにも有効でしょう。

 最後に、FRBRを体系的に理解するのはちょっと難しいけど、『検索者に優しくなるような情報をたくさん入れておく』という考えは、図書館員として持っておかないといけないですね。


 ということで、相変わらず長い文章ですけど、まとめます。
 実は裏タイトルとして『OPACが使いづらい理由を考える』というのがあったりします。


 『機関リポジトリ』に関係するところでは、現在の図書館の多くは出版されたもの、もしくはそれらを自分達で加工したものを中心に扱っていますが、資料になっていない部分を作ったりすることや、各館固有のノウハウをオープンにすることが少ないです。
 例えば、資料として自治体史はあっても、その当時のその場所の写真は住民の誰かが持っているかもしれないけど、資料にはなっていないということもありますし、そこで伝承された田植唄や盆踊り方法など、テープや写真や動画がないといつか忘れ去られます。そういうのは資料として残っていないのだけど、レファレンスなどでよく問い合わせがあったりもします。

 もちろん、郷土史料係とか自治体史編纂室などにそういう資料が残っているかもしれませんが、実はあまり日の目を見ないことも多いので、図書館がそういう資料をデジタル化して体系化して残す必要性はあると思います。
 また、他の館のノウハウを見て、その住民により良いサービスを提供できるようになると思いますし、「いつぞやの特集について」などの資料だって展示期間が終わっても問い合わせがあったりしますし。

 でも、目録であるOPACにはそんな情報は出てきません。今のOPACは資料にはリンクしますが、情報の所在やどうすれば解決するかなどは教えてくれませんし。
 私個人としては『機関リポジトリ』は各図書館でそれぞれの機関としてなんて考えていません。『図書館』という機関で作られるリポジトリでもアーカイブでも名前なんてどうでも良いので、そういうものを作っていく必要があるなぁと思います。


 『リンクリゾルバ』に関するところでは、目的の資料そのものを表示するというのは、なかなか著作権絡みで面倒なところもありますが、「いかに早く導くか」という考えは、今のOPACでは表現されない難しい面でしょう。
 タイトルや著者名や件名や内容表記などはフリーワードで検索にひっかかってきますが、それ以外のものもひっかかるようにするには、元々入力されている情報が限定的ですから、できなくて当たり前なんですが、OPACを使って検索された語から、そのことについて書かれている資料は○○の△ページにあるくらいまで、導かれると、ずっと楽になりますもの。


 『FRBR』に関するところでは、違うタイトルの本は違う本なのだけど、実は中身は同じ本の翻訳だとか、今の注記にあるような「サイン入り」とか「補修テープあり」も個別資料情報としてわかります(複本あるなかで読み聞かせように補修テープで補修していない綺麗なのを必要としたりするときとか便利かも。)し、うまく『物』項目を使えれば、「前に読んだこんな本」の検索にも有効かなぁと、思ったりしながら、今のOPACだと、新項目として新たに入力していかないと、そんなのは出来ないよなぁと、思った次第。

 今日はそんなとこ。


 蛇足。
 物項目を発展させて、「使う材料:豆腐」とかレシピの材料をどんどん入力し、料理本の書誌情報をボリュームアップし、今ある材料を入力するとまずレシピが表示され「○○という本の△ページに作り方あり」とナビゲート、いくつかヒットしたレシピから他に用意するものが少ないものを選択し、それが書いてある資料で確認をする。
 そういう情報を各館で持ち寄って、その資料が見られる所蔵館もチェックできるように、機関リポジトリ化すれば、「ちょっと買い物に出かけた(隣町でもちょっと足を伸ばしたショッピングモールでも)最寄の図書館で今晩のおかずの作り方を知る」ってことも…
 まぁ、所蔵館は出ないけど、材料から料理って『クックパッド』(http://cookpad.com/)そのものじゃん…笑
 (「今夜のおかずどうしようかな?」をレファレンスとしたいトーネコでした♪)

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貸出と返却(その2 返却について)

ということで、前回に続いて、返却作業についてです。
返却作業は単純作業的な面が否めませんが、そこでも数々のドラマが…笑

おそらく多くのところでは、
1.資料を持ってくる
2.附属資料の有無の確認をする
3.バーコードをスキャンする
4.在架処理をする
5.配架に行く
でしょう。

ICタグのあるところだと、3と4は同時に機械がやってくれると思いますが、タトルテープのところだと、とある機械に載せてスイッチオンだったり、電動ブラシみたいなものでおまじないをかけたりしています。
逆にゲートのない図書館だと、3のあとは5といったところでしょうか。

図書カードのところだと、
1.利用券などで利用者を確認する
2.利用者専用ホルダーの図書カードを取り出す
3.附属資料の有無の確認をする
4.図書カードを図書に戻す
5.配架に行く
だと思います。

私の出身地で実習した某図書館では5の配架するのが利用者だったのですが、私はこの業界に就くまでそれが普通だと思っていたのも驚きではありますけど。(それを業界の人に言うと逆に驚かれるけど)

まぁ、返却作業がわからないって事はないと思いますが、コンピュータ化したことで起きる問題もなくもないので、返却まわりの問題についてなんかを。

貸出時と同様、返却時に全ページをチェックするなんて、なかなかできるものではないです。
それでも、利用者がしおりに使ったであろう何かが挟まっていることも多いので、全神経を研ぎ澄まして…
図書館職員の能力として、違和感を感じる能力って必要なのかもしれません。

返却時の異物混入とか汚破損の発見もそうだし、棚のそこにあるはずの本がない場合の館内サーチのときも並びの違和感を感じないと(じっくり一棚ずつ見ている余裕もないので)なかなか先に進みませんもの。
将来的に、自動返却機にレントゲンやCTスキャンとか付いたら…と変な空想。笑

返却窓口でやる作業としては、返却処理前に継続処理の有無の確認や配架に行く前に、予約がある資料は予約棚に移したり、弁償までもない破損のある資料は修理BOX行きにしたりします。
(大量に返却されて、間違った資料に予約票を挟まないようにとか、返却処理がちゃんとされているか、資料の状態はどうか、アラートメッセージはないかなどを確認しながら1点1点ちゃんとしなきゃいけないというのは、基本ですけど。)

さて、返却で起きうる問題。

・残っている資料を教えるか否か

図書カード方式では多くは返却時も利用者氏名を確認してからの作業なのですが、コンピュータ化していると、返却時に利用者名が表示されない設定で残り資料が見られるようになっていることも。
そうなっているときに、ちょっとした問題があったりします。

もちろん、リライトカードなどを導入して残っている資料を自分で確認できる場合は問題は起きないのですけどね。

残っている、つまりまだ貸出中の資料と言っても、いくつかパターンがあります。
まず、借りた本人が返却しにきて、まだ期限が残っている資料の場合、利用者に「全部ですよね」など聞かれない限り、あまり「あと○点貸出中ですよね」と職員に言われることはありません。

残っている資料の返却期限が返しに来た当日だった場合、『利用者は全部返したつもりだろう』から伝えるべきか、『今日中にもう一度来るかブックポストに入れるだろう』から伝えないか迷います。
実際に、伝えて「あっ、忘れてきた。予約がなかったら延長しておいて」と言われる場合と「今日が期限なんだから、(ちゃんと今日中には返すつもりだったんだし)なんでいちいち言うんだ」と言われる場合があったりしましたので。
「確認ですけど、本日が期限の資料があと○点ありますが、よろしいですか?」くらいで、いいんでしょうけどね。怒る人は怒るんだし。

一方、期限が切れている資料がある場合、(返却画面の残り資料の画面を見せて)「こちらの資料の期限が切れていますので、お早めに返却ください」とか言ってみる。

が、コンピュータ化していれば家族の借りた資料も気軽に返すことができるのですが、名前が表示されていないと…
利用者:「じゃあ、これ返却お願い」
職員:「はい」ピッピッピッピッ
利用者:「これで全部返したかしら?」
職員:「えっと、こちらの1点が期限が切れていますので…」
利用者:「(表情が険しくなって)ふ~ん、わかったわ。」
職員:「?」
これだと、何が起きたかわかりませんよね。

具体的な感じで例だと、ご主人の借りた資料を奥さんが返しに来たのか、家族で利用券を使いまわしていたのかわからないけど、期限切れの資料がありました。
でも、それはあまり奥さんに知られたくないような…例えば離婚の仕方とかの本だったらどうでしょう?
想像付きますね。

図書館の自由に関する宣言でも利用情報は守秘義務なんですけど、返しに来た人は必ずしも、借りた人ではないですし、だからといって、放っておくとそのまま延滞しそうな期限が切れた本に言及しないわけにもいかないし…

一番は、貸出のときもそうですが、他人名義の利用券で借りないようにしてもらうのでしょうけど、家族間ということで代理で借りたり、家族で1枚の利用券を使用する例も(うちだけってこともないでしょうが)多いと思われます。

期限切れの資料があったとして、言及するときに、『誰の返却資料かを確認して』という一手間入れると少しは少なくはなるのでしょうが、もしかすると、家族で使いまわしだと、奥さんが借りたものかもしれないし、どうにもならないので、期限が切れていたご主人の自業自得なんでしょうか?
今の例では夫婦仲が一層悪くなる方向ですが、例えばがん告知を本人にしていないのに、『がんと伴侶が宣言されたら』みたいな本などを借りていることがわかったりするかもしれませんし、『借金のまとめ方』みたいな本だって、家庭問題になりそうですし…

返却口では、一切、資料情報は教えないのがベストでしょうかね。
もちろん、家族での利用券使いまわしの場合は、どうしようもないですけど。

当たり前のことですが、伝える時は、他の利用者に利用状況画面などが見られない(覗かれない)ようにする注意は必要ですね。
ただ、その返却に来た人が他の利用者ってことも考えておかなければ。といったとこです。

・汚破損があった場合どうするか

通常、汚破損があった場合は、弁償とかになるでしょう。
弁償のことに言及すると、たぶんまた長くなるので、それはまたの機会にしたいと思いますが、今回の返却で触れる点としては『この返却者が汚破損したのか』どう判断するか。

明らかにボロボロになって戻ってくれば、貸出時にそのような状態だったら気付くでしょうから、弁償をしてもらう話に進むことは可能です。

例えば、一部分の切り抜きの場合、新聞にもありましたが「税金も払っているんだしなんでいけないんだ」と、最初から話のずれている人もいれば、「私が借りた時にもうそうだった」と本当かもしれないし、嘘かもしれない利用者もいます。

疑って掛かればきりがないですが、返却する時に「ここが切り取られていたんですけど」って言うのが普通だろうなと。
ので、貸出時にパラパラってしておくと、良いんですけどね。

ただ、汚損だと、「読むのに(私は)支障がなかったから(言わなかった)」ということもあるので、なかなか難問ではあります。

指摘したときの『私は悪くない』の主張で記憶に残っているものは…
「うちの犬がかじったのですが、私はやっていないので…」…おいおい(それにしてもなんで、犬って図書館の本をかじるの好きなんでしょう。)。
「自転車のかごに入れていたら、雨が降って…」…わからなくはないが。
「借りた時には何ともなかったと思いますが、返す時にはこうなっていました、きっと借りた時にこうだったんでしょう。」…いや、借りている間にそうなったんでしょ?(これは、後日談的に家族が汚破損したらしいです。)

ということで、返却時に気付いたら、優しく聞いてみるしかないのですが、図書館員のスキルとして『読心術』も必要なのかなぁ…と思う今日この頃。

・返却時の言葉はどうするか

資料を借りている利用者は、返却窓口に最初に来ることが多いので、「こんにちは」とかの挨拶は接遇としてありでしょう。
あるスタッフマニュアルだと、返却時に「お疲れ様でした」「ご苦労様でした」は抵抗を感じる人がいるので、留意するとあり、差し障りのない例として「ありがとうございました」とかが例示されています。

で、最近Titterか図書館系ブログか忘れましたが、「ありがとうございます」には抵抗があるという旨の発言を見ました。(他に「お客様」という呼びかけもだったか?)

確かに、うちの職場でも「どうして『ありがとうございます』なんですか?」と、私が言う事に疑問を投げかけた職員がいますので、そう思う人も珍しくないのかもしれません。
まっ、コンビニで何も買わなくても「ありがとうございました」って言われるわけだし、延滞していた資料であろうが、期限内であろうが、利用があっての図書館なんだから、感謝の意がこもってようがいまいが、作業終わり言葉として使っている感じですかねぇ…私は。
(「はい、いいですよ」「はい、おわりました」でも悪くはないのでしょうけど、無言だったら、ずっと突っ立っている利用者もいますからねぇ…)

今日はそんなところで☆
そういや、利用者、「これ返却です」という言葉がでないのか、時々「これ返済です」「これ返還です」「これ返上です」というのがしばしば聞かれます。ちょっと不思議。

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貸出と返却(その1 資料を貸出す)

 夏休みの繁忙期も無事終わり、今年も残り1/3、さて、何を企画しようか今日この頃。
 それにしても、お盆期間に毎年のように「お盆期間はいつお休みですか?」「えっ、お盆期間開館してるの?」の電話が掛かってくるので、一度くらいは「お盆休んでいいんですか?」と聞いてみたいところです。
 普段は、祝日開館云々とか言われるのに、どうも世間的にはお盆は堂々と休んでも良さそうです。笑
 もちろん、休んだら休んだで、「なんで開館していなんだ」って言われるのがオチなんでしょうが。

 珍しく自分の館の話ですが、今年度の児童コーナーガラス面飾りつけ(折り紙の作品をペタペタ貼り付けるだけですけど)は、『織姫・彦星と十二星座』から『乙姫・浦島と海の仲間たち』に変更され、今月は『かぐや姫』の予定なんですが、冬の姫はどうしよう…雪女か雪の女王か普通にクリスマスか…

ってことで、本日の業務は、貸出と返却の話。(追記:長くなったので返却は後日。)

 まぁ、誰でもできるとも言われている貸出と返却処理、今でこそ、自動貸出機なるものが出現し、最近では自動返却機も開発されているこの業務をテーマにしても書くことが何もない気もしますが…笑
 それにしても、自動返却機、前もちょっと触れましたが、私が最初に聞いた勝手なイメージだと、「配架までしてくれるはず!」と思ったのですが、どうも分別してカートに分けるだけっぽい。
 もちろん、棚アンテナとか、設備が整えば、できるのでしょうが、まぁ、今はまだ主流ではないですね。
 仕組み的にはおそらく単純で、ICタグの分類記号などから、仕分けをしているのでしょうが、1冊ずつ流さないとベルトコンベア方式では難しいですね。本の厚いものならともかく、薄いのや一枚ものみたいなものだと、重なってしまいますしねぇ…返却処理は読み込めばできるけど、重なっているものを分別できないからなぁ…

 さて、まずは貸出。
一般的な認識から言うと、
1.利用券を出す
2.利用券のバーコードをスキャンする
3.資料のバーコードをスキャンする
4.何やら怪しげな操作をする
というのが今は一般的でしょうか…

4はゲートでアラームが鳴らない処理ですね。仕組みは公然の秘密といったところでしょうか?笑

たぶん、多くの図書館だと確かにそんな感じでしょう。

ICタグが導入されたところだと、
1.利用券を読み込む
2.四角い板に載せる
3.何か操作する
という感じでしょう。

コンピュータ化されていないカード式だと、
1.利用券を提示する
2.利用者専用ソケットを持ってくる
3.資料から図書カードを出す
4.ソケットに挟む
という感じですかね。(私が実習に行ったときは人口20数万人の図書館でしたがこのタイプ。なおかつ、返却で書架に戻すのは利用者!今は違うけどね。)

 まぁ、多少の差異(例えば静脈認証や自動貸出機など)はあっても、こんなスムーズなことばかりであれば、もう書くことがなくなってしまうのですが…
簡単な貸出にも問題が出てくるんですよねぇ…

 コンピュータ化されたときの基本は、『着実にスキャンする』なのですが、蔵書点検で不明になった本が普通に返却される事例とかをみると、なかなか100%着実にというのはなんか難しいっぽい。
 利用券を提示してスキャンしたときや資料をスキャンした時にメッセージがあると(本来音と画面で確認できるはずなのだが)貸出作業を受け付けないシステムも多いからなのかなぁ…

ということで、よくある問題点。

まずは、
1.利用券を出す
2.利用券のバーコードをスキャンする
まぁ、その間に利用者にかける言葉としては「こんにちは」という挨拶語と、利用券を受け取ったときに「おあずかりします」、渡す時に「ありがとうございます」が最低限って感じでしょうか…
この間で起きる問題。

・利用券提示時
よくある問題が、明らかに本人でない利用券が提示された場合。
多くの図書館の利用券には『他人に貸すな』とありますが、家族のカードを持ってくる例はうちだけでなく他の図書館でもあるはず。
中には家族のカードを全て持ち歩いて良く言えば一元管理、悪く言えばAV資料借り放題な利用者もいます。

ただ、「家族に(この本を借りてきて欲しいと)頼まれてきた」ということもあるので、「一切ダメ!」とも言いにくい。
もちろん、「代理で借りる場合は次の書類(例えば委任状とか依頼状とか)に…」って話も聞かない。

静脈認証であれば、「ちょっと手首から上、借りていくね♪」ってわけにもいきませんから、そういう悩みもないんだろうなぁ…

なので、基本、「盗難に遭った」とかそういう申し出がその利用者からなければ、うちの館であれば貸し出します。

見た目で男性の外見なのに女性名の利用券を出したからといって、「本人ではないですね?」と確認するのも本人だったら失礼だし。(利用券の氏名だけならなおさら。例えば『喜美』が女性とは限らないみたいな。)


・利用券忘れ時
『公立図書館の任務と目標 解説 改訂版増補』(日本図書館協会,2009)の「図書館評価のためのチェックリスト 改訂版」の中の「個人貸出」の2で「貸出券を忘れた利用者にも(中略)対応しているか」というのがあるので、おそらく「対応せい」ということなのでしょう。

で、とある図書館での話。
利用者:「利用券忘れました」
某職員:「お名前をおっしゃってください」
利用者:「○○ ○○です」
某職員:「確認のため電話番号をお願いします」

ということがありました。
同姓同名とかもいるから確認なんでしょうが、その利用者の名前と共に電話番号か生年月日か住所をカウンターそばにいるだけでゲットです。笑
「利用者番号をどうぞ」と言われても覚えていることほとんどないですからねぇ…

まぁ、そういう経験があったので、うちの図書館では、名前と電話番号と住所を小さな用紙に記入してもらっています。
(名前と誕生日だけでも良かったんですが、同姓同名&同誕生日がいたときが面倒なので。もちろん、電話帳を利用して虚偽申請という可能性もあるため、誕生日まで記入してもらっても良かったのですが…今のところ、氏名・電話番号・住所の3つで確認しています。)

虚偽申請のことを考えると、「利用券がなければ貸出できません」でも良いのでしょうが…どっちが多数派??

ここで、先ほどと同じような問題が発生。
来館した本人は利用券がないとき、作ってもらうのがベストですが、住所証明がなければ作れないとかであると、貸せないということに。
「記入された利用者と家族だ」と言われても、家族証明って難しいですからねぇ、住民票か戸籍抄本か提出してもらうかぁ?住民票があれば本人の利用券作れるけどね。笑
普段から家族の利用券を利用している人は、忘れた時に借りられない…かも。

忘れた時って、原則本人の申請がベストでしょう。

それでも借りたい利用者に貸す場合は、目をつぶるか、それともその家族に電話してもらって、利用者番号を聞くかですかねぇ…(面倒といえば面倒)

 まだまだ利用券忘れの問題は続き、小学生や幼稚園児などが「忘れてきた」と申告してきた場合、書かせようにも小学生高学年でさえ自分の住所が書けないことがあったり、びっくりしますが、名前以外書けない場合なんかを考えないといけません。

 名前の同姓同名もいるので、本人同定するためには親が登録していたら「お父さん・お母さんの名前は?」ってのもありかもしれませんし、学区が違う同姓同名なら「どこの小学校(幼稚園)?」ってのもありかもしれません。

 親の利用券を借りて普段図書館で借りている子もいるので、前の登録業務辺りからの問題になりますが、スムーズかつ問題の発生しない方法は悩むところです。

 その点、『忘れたら貸さない』とか『静脈認証』という図書館はこういうことを考えなくていいのかなぁと、ないものねだり。


ということで、貸出者が表示されました。ちゃんと読み込まれていることを確認しましょう。(たまにバーコードの誤読が発生することもあるので。)
この時、利用者メッセージが出ていれば、伝えますし、予約資料などの有無もわかるシステムが多いでしょう。
ここでの問題。

・延滞資料がある場合
これは、図書館の運営によりますが、『延滞資料が1冊でもあったら貸出しない』『一定期間以上延滞している督促資料がある場合はしない』『それはそれこれはこれなので貸出す』のどれかでしょうか。
同じ「延滞資料があれば」の中でも、『延滞資料が全て返ってきた時点で貸出OK』と『延滞期間分貸出不可』の場合というのもありますね。

延滞があっても貸出する場合、貸出時に「延滞資料があるので早めに返却してくださいね」という旨をお知らせする場合が多いと思いますが、数分前に返却口でも言われていることも多く、「さっきも言われました」というこもあったりします。
もちろん、念には念を入れて注意するってことならありですし、1日2日不注意で忘れてきて反省しているのに、2度言われるのも…という感もなきにしもあらず。

延滞とかそれに対する督促とかは、督促業務の話の時にでも書きたいな。

・家族の予約資料がある場合
『家族連携』などの機能を持つシステムですと、家族の予約資料があるかないかも貸出時にわかることがあります。
そうでなくても、「主人の予約本が何かあるということで代わりに取りに来た」とか、「(家族名義で予約した自分が読みたい)本が届いたので取りに来た」とか、そういうことがあります。

予約名義者の利用券を持ってきていれば、何も問題ないのですが、家族名義の利用券を使う人の貸出同様、守秘義務との葛藤に悩まされたり…しません??(そういう話を一般利用者とすると「うちの家族にはそんな秘密はない」って言われること多々ですけどね。)

その悩みへの対策としては、予約時に「家族が代わりに借りに来たら貸してよいか」の項目を作らないとねぇ…
うちには「用意が出来たら書名を伝えて良いか」の項目はあるのですけどね。「伝えて良い」→「家族に知られて良い」→「家族が借りに来て渡してよい」という判断は目安としてしています。ただ、OPACやWEBではそういう項目ないんですよね…

いっそ、個人利用券か掛ける人数分の資料を借りられる家族利用券のどちらかを選択できるとかも必要かもしれませんね。(それとも両方作れて、個人利用券で利用された分は自動的に家族全体貸出数から差し引かれるとか。)


ようやく、貸出できる準備が整いました。
3.資料のバーコードをスキャンする
資料のバーコードを目掛けてスキャナーを…♪ジャン!…「エラー?あっ、違うバーコード読んじゃった」ってことのないよう、気をつけます。

で、某会によれば、「返却時に汚破損がないか資料を1点ずつチェックすれば貸出履歴を残さなくても云々」ということらしいですが、「借りた時点でこうだった」という弁明を回避するために、実際は貸出時に1点1点1ページごとチェックして…って無理じゃん。笑

ということで、地図や型紙やCDなどが付いている資料であれば、それくらいはそれがちゃんと付いているかチェックして、資料にあるメッセージがアラートで出ていたら確認して、確実にスキャンするってところでしょうか。

手元と画面を瞬時に見るって案外簡単そうで、難しいってことが、研修生を受け入れてやらせてみるとわかります。
アラートが出ているのに、一生懸命資料をスキャンしているんですもの。読み込んでないって。

それはともかく、何か挟まっているとか、不良があるとこの時点で透視できるようになると、ベテランの域でしょうが、透視できない場合は、パラパラララララって図書のページを指で弾くと少しは見つかります。『貸出時にチェックしているよ』ってパフォーマンスですが。

ここで問題がでないかというと、なくもない。

・「その資料に予約あります」の場合
普通はあり得ない状況です。
通常、図書館では、在架中の資料にはWeb以外で予約が入れられない仕様の場合が多いですし、そのWeb予約も常時自動取り込みでない限り、普通はないはず。

パターンとしては『予約のあった資料を間違って書架に戻した』『他の利用者が探していたので不明のため予約だけを入れていた』『Web予約など自動取り込みだった』という感じでしょうか。
A.「先に予約の方がおられますので、貸出できません」と引き取る
B.持ってきた人優先で貸出する
のどちらかなのでしょうが、Bかなぁ。でも、間違って書架に戻してしまった場合はAでしっかり謝るがベストかなぁと思ってみたり。

一方、同じような文言でも、
・「その資料に予約が続いています」の場合
これは、予約が2件以上ある予約資料の場合なのですが、逆に普通にあります。
うちの館では『次予約あり この資料は次に予約でお待ちの方がいらっしゃいます。延長はお受けできません。』って文言のある細い紙を挟んでいます。

予約の続いている資料の貸し出し期間が短くなる図書館の場合を除いて、貸出期限いっぱいはその利用者に楽しんでもらいたいから「予約が続いているので早く返して」とは言えないですし、だからといって、早くまわった方がいいなぁとも思いますので、言うと角が立つこともあるので、ささやかなプレッシャーというところでしょうか。笑

そんな感じで、次々とスキャンしていき…
CDやDVDだと、ケースに中身を入れたり、ケースに中身(本体とジャケット等)がちゃんと入っているか確認したりする作業も出てきますが、アラートがでていないか確認しながら、スキャンすると貸し出しも終了に近付きます。


4.何やら怪しげな操作をする
タトルテープ方式の場合や、ICタグ方式の場合、なんかカウンターの後ろで操作します。
これを忘れると、ゲートで「戻ってきやがれ」(いや、実際は「恐れ入りますがカウンターまでお戻りください」とか「ピンポーン」とか「ビーッ」)とアラームがなり、ご迷惑をおかけしてしまいますので、確実に操作。

で、期限票なりレシートなりを挟むか渡して終了!

とあるスタッフマニュアルには、ここにも注意書きがあり…
箇条書きで書くと
『一番上になる資料を資料の裏が上になるように両手を添えてお渡しする』のです。
うちの館のマニュアルではありませんが、私はそれに準じてやっています。
あとは、「ありがとうございます」くらいの最低限の挨拶で送り出せば貸出は終わりかな。

もちろん、その後ちゃんと処理されていなく、ゲートが鳴り、「すみません…」とかあるかもしれないですけど。

貸出業務の流れだけでもこれだけ書けるとは…というか、私が冗長的にいつも長くしている面が否めないんですけど、ほんと毎回読んでくれている方々、ありがとうございます。

次回になるか、いつかの回になるかわかりませんが、返却の話へ確実に続きます。笑

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