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情報発信の手段と内容

 Twitterでレファレンスとか、OKWebなどで司書がレファレンスとか、先日書いたレファ協で同様なQ&Aサイトなど、色々な意見があるわけなのですが、私自身もそうですけど、それを実行するには何かが足りないと見え、固定された先進事例として大きく出てこないことが多々あったりしている感じです。

 マイコミジャーナルの『アマゾンで探して買……借りる! 図書館蔵書検索ツール『Libron』とは?』(http://journal.mycom.co.jp/articles/2009/10/15/libron/)という記事も、目にしたことのない人だと珍しいものかもしれないけど、「Greasemonkey」を使って図書館の所蔵情報表示云々はずっと前に話があったし、私も真似して作ったことがあるので、よく覚えています。
 実際、以前Javascriptを使った簡単な県内横断検索を作っていたことから、その時県内図書館のを表示させるのも作ってみていたので、もう少し真面目に手を加えれば、県内版とかも普通にできるんじゃないかと思いながら、「なぜ今再び?」と思いました。

 さて、図書館におけるインターネットなどを使った先進事例として、先のTwitterなり、ブログなり、SNSなりがあげられています。その多くは、無料で提供されているツールを利用してのもので、公立図書館においてはあまり自サーバでというのは多くないような気がします。

 逆に大学関係ですと、郡山女子大学図書館パスファインダー(http://library.koriyama-kgc.ac.jp/path/)など、すでに公開されているものも多く、研究室レベルで公開しているものも含めると、案外ちょこちょこあるような気がします。

 例えば、今例に出させていただいた『郡山女子大学図書館パスファインダー』はPliggを利用している(らしい)ものですし、SNSであればOpenPNEとか、ブログやTwitterであればWorldPressとか使えば、そんなに難しいことなく似たような仕組みは作ることができます。

 全くの機械音痴の人に「じゃあ、WorldPressを使ってTwitterもどきを公式公開するから設定して」と言われても困りますが、ある程度理解している人であれば、インターネットの情報や本を見ながらできると思います。
 もちろん、自サーバがないとか、そこから始めないといけない図書館もなくはないと思いますけど、「わからなかったら図書館に聞く」を自分で実践すると、解決するんじゃないかと…まぁ、逆に知ってくるとセキュリティ関係が怖くて設置できないってことになりかねないですが、SSLもなくリクエストフォームなどがある図書館もあるので、案外その辺は雑だなぁと思いますけど、それぞれの図書館独自設置のサービスっていうのができるかと思うのですけどね。

 というのも、so-netとかあちこちでブログ開設サービスはありますが、そのサービスがいつ終わるかもしれませんし、Twitterなんか突然不調になったりして、私が感じたのは「公式にするのは怖いな」って感じです。それなら自前であれば良いでしょうし、同等機能を本当に必要とするのならば、何もそれらを使わなくても良いんじゃないかと。
 確かに、それらを使ってみて、こういうサービス展開ができるなとか、試行的にするのは良いと思いますが…

 例えば、Twitterを使う例として、1つはレファレンスですが、「@図書館」で呼びかける形で質問し、館内で調べたら「@誰それ」で返すのでしょうか?それであれば、BBS(掲示板)で事足ります。ある程度記事が溜まったら、過去ログのWebページのようにして、分野別に区分すれば、もっと見やすいですし、レファレンス事例集に早変わりです。
 他には、新刊入荷などの記事だったり、図書館内でのつぶやきだったりしますが、何もTwitterでなくても、一言チャットみたいなものだったり、Webページ更新でRSSを吐き出すようにしておけば、大丈夫でしょう。

 ブログだって、「~日記」ってブログシステムを使わないでWebページ更新でやっているところもありますから、新しいものにわざわざ飛びつかなくても…と。

 独自Webサイトをまだ持っていない図書館もありますから、何とも言い難いですし、図書館が発信する情報というのが試行錯誤している時期であると思うので、一概に言えないのですが、少なくても、「この情報を発信するにはTwitterじゃなきゃいけない」とかそういうことはなく、それはただの手段であって、何を発信するかが煮詰まっていないような気がします。

 発信すべき情報が確定したら、最終的には紙媒体でも可能です(究極的には蔵書リストだって。笑)が、どの手段を使うかは図書館次第といったところでしょうか。

 私自身、どういう手段で発信するかも悩むところですが、例えば、Webサイトを見て、配信メールをチェックし、ブログやつぶやきを確認して、SNSをチェックし…etc.と色々チェックしなきゃ全てが見えてこないでは、逆に不便だと思うので、Webページで足りることはWebページで、どうしてもそれでなければならない場合のみ、別の手段でと思っています。

 情報を来館者のみであれば、来館できない方やこれから来館しようと思う人にとっては不便です。なので、ひとまずWebサイトくらいは必要でしょう。可能であれば地域回覧板にでもできれば、優秀でしょう。

 私自身の今現在の考えで、図書館Webサイトでこれくらいあれば充分なんじゃないかと思うものを列挙すると
1.図書館自身の情報(場所・連絡先・アクセス方法・利用方法・イベント情報)
2.所蔵資料情報(蔵書検索・受入新聞雑誌)
3.新着資料情報(新着資料・発注済資料・製作資料)
4.地域情報(※別に自治体内でそういうのがあればそれへのリンク)
5.有用情報リンク集
6.リアルタイム情報(天気・イベント・出来事)
7.質問コーナー(インターネットレファレンス含む)

 もちろん、簡単に書きましたが、魅せ方はいくらでもあります。
 例えば、同じアクセス方法だとしても、従来の簡易地図+テキストの案内というページでも良いですし、主要道路からの行き方を動画で配信する(案外実際の景色が見えるのは車で行こうと思ったいる人にはいい)のも良いでしょう。
 利用案内だって、外国版とか子供向けとかあるとより良い。そんな感じです。

 それぞれ、少しだけ補足してみると…
 1はこれから来館する人に向けてという感じで、よく利用する人はアクセス情報なんか必要としません。ただ、利用登録は出来てもリクエストは市内住民のみなど制限がある場合はちゃんと明記してもらいたいです。

 2の蔵書検索は通常システム頼りですが、残念ながらシステムを導入していない場合は、頑張って分野ごとのタイトル一覧のページを作り、「ブラウザなどの検索機能で見つけてね」だって良いはずです。

 3の新着情報は新着したものもは所蔵資料情報で、発注済でも届かないこともあるのですが、入荷予告は利用者の期待感を高めるかもしれません。

 4の地域情報は自治体や商工会で良いものがあるのに、それに張り合って作るのは構いませんが、無駄になりかねないので、他の部署とよく協議の上、戦略的に作る必要があるでしょう。関係部署と協議するのは、例えば文化財係が電子化されていない貴重書や今からでは(すでに壊された等で)撮りにいけない写真を持っているかもしれませんし、商工会でもどうやって発信しようかと思う情報で有用なものや、自治体内の店舗リストがあるかもしれませんし…。場合によっては、図書館が音頭取りをして地域情報発信する必要もあるかもしれないので、協力を仰ぐ上でも。

 必要な地域情報というのを考えると、その自治体の歴史、文化財などの見所など、観光協会やら自治体ページにあるものの他、「それを掘り下げるような資料はこれこれです」とか、せっかく図書館が作るのであれば、付加情報もある必要があるでしょう。自治体全体のお祭りだけでなく、回覧板などでまわるような地区イベントとかも案外ネット上にはないので、そのくらいであれば容易に集められると思います。他に、商工会絡みで飲食店マップとかあると良いかなぁ?ああ、あと、自治体内施設のパンフレットは収集した方が良いでしょうね。
 他にも、商工会青年部のブログとかへのリンクなどもあると良いですし、住民参加で作るページなんてあれば、もっと楽しいだろうな…

 5の有用情報…調べものをするためのリンク集にするか、情報そのもの(以前どこかの地方テレビ局であったものを参考にしようと思ったけど、URL忘失…)…例えば、「1月→睦月」とか「十五夜は今年いつ?」とか簡単なものから、よく聞かれる質問の回答のような情報…にするか迷うところでしょうが、どういうレイアウトにするかなどでも、内容は異なりますが、ただのリンク集にならないようにしないと、図書館らしくないかと。

 6は普段はあまり必要性を感じませんが、たまに「図書館の近くに来たら雨だった」とか言われるので、局所豪雨も流行(?)ですし、雨で資料が濡れるのもお互い困るので、リアルタイムに天気情報とか、「鳩が来ました」「鹿が来ました」みたいな突発的な出来事がある時とかでしょうかねぇ…
開館時間中は開館中です、閉館時間に閉館ですは、自動で更新できますから、リアルタイムで更新する必要もないでしょうしねぇ…

 7はやはりあった方が良いと。でも、あまり見られなく、時々あるのは利用者限定のメールレファレンスか、レファレンス集で、気軽さがやはり足りないかなと。Q&Aサイトみたいな自前ページを持っているとこってあるのかな?
私はやりたいですが、今の蔵書の資料内容からいって、全国津々浦々の十人十色な質問に答えられる自信がないので、躊躇しているところですが…県立くらいなら対応可能な気もしますがね。個人的には前にも書きましたがレファ協に『図書館司書が回答するQ&Aサイト』があっても良いかと…(はてなブックマークでtsysobaさんに「教えて!定番事例」(http://crd.ndl.go.jp/jp/library/teiban_2009.html)というのを教えてもらいました。ありがとうございます。なので、日々進化するレファ協であれば、その後実現するかもしれませんが。)

 で、自分の図書館を振り返ると…全然実現されていないってところが、私らしいところなんですが、上の理解を得られれば、すぐにでもやりたいなぁと。

 ということで、今日言いたかったことは、
・外部システムだと手の施しようがないこともあるので、オープンソースを利用して自前でやれる人はやろう。
・わからなかったら自己レファレンス。中でも外でも教えてくれる人はいっぱいいます。
・図書館で発信すべき情報を吟味し、目的と手段を取り違えないように。
ということだけなんですけどね。笑 

 ただ、何もTwitterや外部ブログを否定しているわけでなく、私はそういうことをすぐに取り入れられる図書館を羨ましくさえ思っています。
 しかしながら、インターネット上のサービスを色々と見てきて思うことは、使い勝手が良くなった頃、企業側の思惑で使えなくなったり、仕様ががらっと変わったりするのが、個人の趣味なら良いですが、公的なものとして使うのは嫌だというのと、昔みたいに、その機能を設定するだけでも大変ということもなくなったなぁという感があったのでね。

 実際、図書館独自のWebサイトすらない図書館だってたくさんありますから、「使えるものは何でも工夫して使え」の精神は忘れたくないものです。(外部ブログとかWebサイトなんて自前サーバなくても開設できるわけですしね。要はやる気と周囲の理解の問題??)

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