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取りとめもない研修会の話

これがUPされる本日は、注目している『Future Librarian 全国図書館大会U40プレミアセッション』が開催されるので、どんな発言が飛び出すか、ものすごく楽しみです。
私の携帯電話だとTwitterできないし、家のPCはちょくちょく止まるからなぁ…PSPだと発言しにくいし。笑
ということで、『U40自宅部』幽霊部員…いや、始まる時間はまだ職場で仕事だろうなぁ…になっているはず。笑

さてさて、先日(?)、著作権法改正についての研修に行ってきました。
どっちかというと、障害者サービス寄りだったのですが、なるほど『条文はよく読むべし』ってことが勉強になりました。当たり前っちゃ当たり前ですけど。

質疑応答でちょっと暴走気味の発言をしたのは、講師の先生に素直に謝ります。すみません。(ちなみに、暴走であって暴言ではないです。)

以前、某(笑)全国図書館大会で著作権分科会に出席したのですが、その時の質問者の質問が、著作権法をちゃんと理解されていないものだったので、「やれやれ」って感じで、特にこれといって質問なかったのですが、わざとらしく確認のような質問をしてみたり、前に書いたと思いますが『図書館間協力で借り受けた図書の複製に関するガイドライン』で雑誌など除かれているのに、「借り受けた雑誌を複写して良い?」って聞いてくる図書館職員がいたりしましたので、せっかく研修のために来てくださっている講師の先生が一生懸命話していることを誤解しながら聞いていてはもったいないと思い、確認及び質問的に質問したのが長くなってしまい、まずかったかなぁと反省。

まだ、新しい政令ができていないので、なんとも言えない面が多く、『いつの間にかパブコメ募集』ってことにならないように目を光らせているつもりですが、多分見落とすんだろうなぁ…

さて、今回中心だった37条関係の話で、思ったことをいくつかメモ。

今回の改正で、視覚障害者向けの音訳テープやデイジーを作りやすくなったのはみなさん、ご承知の通り。
ポイントは37条3。

『3 視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者(以下この項及び第百二条第四項において「視覚障害者等」という。)の福祉に関する事業を行う者で政令で定めるものは、公表された著作物であつて、視覚によりその表現が認識される方式(視覚及び他の知覚により認識される方式を含む。)により公衆に提供され、又は提示されているもの(当該著作物以外の著作物で、当該著作物において複製されているものその他当該著作物と一体として公衆に提供され、又は提示されているものを含む。以下この項及び同条第四項において「視覚著作物」という。)について、専ら視覚障害者等で当該方式によつては当該視覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために必要と認められる限度において、当該視覚著作物に係る文字を音声にすることその他当該視覚障害者等が利用するために必要な方式により、複製し、又は自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該視覚著作物について、著作権者又はその許諾を得た者若しくは第七十九条の出版権の設定を受けた者により、当該方式による公衆への提供又は提示が行われている場合は、この限りでない。』

と読むと長いのですが、
1.『視覚障害者その他視覚による表現の認識に障害のある者』はどこまで含むか?
 従来の視覚障害者の方々はもちろん入ります。改正の概要を見ると発達障害等という点では、ものすごく広く感じます。ディスレクシアは確実に入るのですが、例えばアスペルガー障害(例えば色に過敏なのでモノクロコピーとか…)なども含むかとなると「???」。
 実際、今回の研修の質疑で「高齢者というのは含むのか?」ってあったと思いますが、まだはっきりしないので、たぶん無理だと思うけどなぁ…と感想。
 図書館側だって、今と同様にするのであれば、障害者手帳の有無が利用条件になりますよね?例えば広汎性発達障害とかだとあまり手帳出ないし。診断書持参で図書館に来る人もいなかろうに…

2.『視覚著作物』はどこまで含むか?
 『視覚によりその表現が認識される方式』要するに、見てわかるものってことなのでしょうが…
 普通だと今までどおり図書類なのですが…
 聞いたところによると、インターネット上のPDFのほとんどはわからない場合が多いそうなので、例えば読みたいPDFを図書館に送って透明テキストとかテキスト化して送ってもらうとかは…だめかな??
 PDFを印刷して、それを図書館に持ち込んで読んでもらうという従来パターンでも、と思いましたが、ずらずらと見て、必要なら印刷ってことができないので、便利じゃないなぁと。
 もちろん、PDFに関しては、最初から音声ブラウザなどでも読めるページを用意しておくとか、配慮されていれば良いのですけどね。

3.『ただし、』以降は案外困ったちゃん。
 なんか普通にスルーしちゃったのですが、今回の研修で「あ、そうだよな」と思った点がここでした。
 簡単に書くと『本の出版権のあるとこが、音声のものとかを作っている(もしくは予定していたら)だめでっせ。』ってことみたいです。
 確かに、視覚障害者用ってことで、図書を音訳した商品を売っていれば、いくら図書館だからといっても、勝手に類似商品を作ったらいけないよなぁ…程度の甘い認識だったのですが、『当該方式』が曲者で、どうも解釈によっては、「某俳優が感情豊かに読み上げます」というのも「音声による方式」なので、音訳テープ類とかぶると解釈するというのもあるそうで…
 条文には『予定』商品ということはないですが、時間を掛けてようやっと「話題の本○○の音訳テープ完成!」ってときに、「あ~商品出すことになったからそれだめね」と言われかねないので、商品予定なしの確証か、許諾が必要になるのかも?と。
 ということは、出版者が「今後いつか音声版を作る予定です」って行っていれば、おいそれとは動けなくなくなるってことでしょうかね?

 それにしても、某俳優のまどろっこしい音声版と音訳テープを一緒にされると…ねぇ?
 『当該方式』をデイジー形式やテープも倍速なら可みたいにならないと、解釈的にはそういうことか…難しいのぉ。

 で、研修はその後38条まわりの説明だったのですが、字幕や手話を付けて改めてDVDを焼いたりするのは、ここでも『ただし書き』が同様に猛威を振るっているとのことで…

『第三十七条の二聴覚障害者その他聴覚による表現の認識に障害のある者(以下この条及び次条第五項において「聴覚障害者等」という。)の福祉に関する事業を行う者で次の各号に掲げる利用の区分に応じて政令で定めるものは、公表された著作物であつて、聴覚によりその表現が認識される方式(聴覚及び他の知覚により認識される方式を含む。)により公衆に提供され、又は提示されているもの(当該著作物以外の著作物で、当該著作物において複製されているものその他当該著作物と一体として公衆に提供され、又は提示されているものを含む。以下この条において「聴覚著作物」という。)について、専ら聴覚障害者等で当該方式によつては当該聴覚著作物を利用することが困難な者の用に供するために必要と認められる限度において、それぞれ当該各号に掲げる利用を行うことができる。ただし、当該聴覚著作物について、著作権者又はその許諾を得た者若しくは第七十九条の出版権の設定を受けた者により、当該聴覚障害者等が利用するために必要な方式による公衆への提供又は提示が行われている場合は、この限りでない。』

ってことで。
ただ、私が知らなかっただけなのですが、これを回避する手段として、字幕を別掲示って方法があるようなのです。
「あ~なるほど」と思いました。恥ずかしながら。
言うなれば要約筆記みたいに、映画の下に字幕を流す(もちろんコンピュータで)…それなら、DVDの複製を作っているわけでないですものね。

で、ここで、登場がPSP!(笑)

映画を見ながら、PSPに字幕を表示させてって両方に目をやるって方法がすでにあるようです。(人工内耳友の会-東海-『PSPで手軽に字幕キャッチ!!』(http://www2u.biglobe.ne.jp/~momo1/sub1/new_sub/akemi071210.htm):ここでは朝礼+字幕ですが、映画の場合もそんな感じなのでしょう。)
(『キュー・テック、PSPで映画の字幕を配信するシステムをデモ展示』http://bb.watch.impress.co.jp/cda/event/23391.html):もう去年の話だったか…見落としてました。)

ってことで、図書館の備品としてPSPなんかも。(?)

今回の研修では全く触れなかったので、気になっているのが第47条。
前回のさらっと読みでは、絵本の全文入力とか変なことを考えていましたが、今回は第47条の6。
どっちかというと、Googleとか情報検索業者は日本にサーバを置いて、キャッシュ機能のために複製を保存公開していいよ的なものなのですが、次の文にも心が動きました。

えっと条文は
『第四十七条の六 公衆からの求めに応じ、送信可能化された情報に係る送信元識別符号(自動公衆送信の送信元を識別するための文字、番号、記号その他の符号をいう。以下この条において同じ。)を検索し、及びその結果を提供することを業として行う者(当該事業の一部を行う者を含み、送信可能化された情報の収集、整理及び提供を政令で定める基準に従つて行う者に限る。)は、当該検索及びその結果の提供を行うために必要と認められる限度において、送信可能化された著作物(当該著作物に係る自動公衆送信について受信者を識別するための情報の入力を求めることその他の受信を制限するための手段が講じられている場合にあつては、当該自動公衆送信の受信について当該手段を講じた者の承諾を得たものに限る。)について、記録媒体への記録又は翻案(これにより創作した二次的著作物の記録を含む。)を行い、及び公衆からの求めに応じ、当該求めに関する送信可能化された情報に係る送信元識別符号の提供と併せて、当該記録媒体に記録された当該著作物の複製物(当該著作物に係る当該二次的著作物の複製物を含む。以下この条において「検索結果提供用記録」という。)のうち当該送信元識別符号に係るものを用いて自動公衆送信(送信可能化を含む。)を行うことができる。ただし、当該検索結果提供用記録に係る著作物に係る送信可能化が著作権を侵害するものであること(国外で行われた送信可能化にあつては、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものであること)を知つたときは、その後は、当該検索結果提供用記録を用いた自動公衆送信( 送信可能化を含む。)を行つてはならない。』

(長っ!)
なのですが、『検索し、及びその結果を提供することを業として行う者(当該事業の一部を行う者を含み、送信可能化された情報の収集、整理及び提供を政令で定める基準に従つて行う者に限る。)』の前半は図書館は『業』とはしていないけど、『当該事業の一部を行う者』として図書館が政令で認められないかなぁと。

というのも、地域情報とか、ネット上の必要な情報を機関リポジトリではないにしても、集めて保存し、利用者の検索によってそれを提供するってのに使えるかなぁと思って。

ということで、取りとめもないですが、「研修を聞いて来たよ~」的なメモでした。

政令に関してパブコメ募集が出たら、意見を忘れずに出さねば。

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