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2010年10月の1件の記事

図書館業務研修はソフトにできる?

最近は同僚が1人ダウンして忙しさが増し、現実逃避しているトーネコです。
たぶん、実のある話にはならないと思いますが…ちなみに、タイトルのソフトは研修ソフトのことで、何も研修が鬼教官がやっているハードなものってわけではありません。笑

みなさんの館では新しい職員やパートさんやスタッフなどが入ってきた時どうしているでしょう?
操作マニュアルやスタッフマニュアルをドンと手渡し、「これ、図書館の仕事の全部だから、読んで明日からバリバリやってね」っていうわけにはなかなかいきませんよね?
ある程度カウンターやフロア上で受け答えができるようになるまで、軽く1カ月はかかるでしょうか…

先日『東京都:20年以上「臨時職員」 2カ月ごとに契約更新』(http://mainichi.jp/select/today/news/20100929k0000m040147000c.html)って記事があり、よくある話だなぁと思いましたが、最近は厳しくなっているようで、おそらく労働基準法第14条とか労働契約法とかその辺(すごくアバウト…笑)があることから、1年や3年や5年で、契約しない期間を作って実質継続雇用などしているところも見られます。(その是非はさておき…)

そうなると、スタッフ人員に余裕がある図書館ってあまりないですから、その契約期間が終わったスタッフに変わって短期間、次の人が見つかるまで…というか、元の人と改めて契約したくなる(笑)まで、新しい人を雇うことになるのでしょうが、その新しい人がちょっとはましになるまで、1カ月はかかり、その指導にチーフや正職員が労力を割かれるのは、ただでさえきつい人員配置なのに、図書館サービスに向けられなくなっている図書館も多いかと思います。

経験上…とは言っても、色々な館をまわっているわけでないから、私の独断と偏見かもしれませんが、司書資格持ちと司書資格なしの差ってNDC分類から説明しなきゃいけないかどうか、図書館の自由に関する宣言を聞いたことがあるか否かぐらいのような気がしてなりません。

図書館でバイトしたことのある人でも、「システムが使っていたのと違うし…」ってシステムの使い方を教えるのは変わらないし、配架場所なんか、来たばかりのスタッフより図書館利用者の方がよく知っていることだってあるわけですし…
もちろん寄贈資料を受け入れる時に読みの分かちとか、分類記号や件名の付与とかは司書資格を持っている人であれば、演習などでやったことあると思うので、やり方はわかると思いますが、新しい職員・スタッフがいきなりそういう仕事をするってことも普通はないでしょうし、有資格正職員でも「やったことない」という人がいるくらい市販のMARCが充実し、インターネット上で他館の情報を検索できることによって、悩みながら取り組むってことが少なくなってきているような気がします。

どこぞやに火に油を注ぐようですが、司書資格を持っている人だって、それ以前は持っていなかったわけですし、取得難易度が高いわけでもないですから、研修を充実させれば、少なくてもぽっと出の有資格者より十分即戦力になり得るのだと思います。
もちろん、医者などの免許は無免許だと法律違反になり罰せられますが、司書資格は持っていなかったら図書館運営ができないというわけでもない現状があるわけですから…とはいっても、職員全員が持っていなければ複写サービスができない支障(正確には「文化庁長官が定める著作権に関する講習を修了したもの」がいれば良いのですけど)もありますが、複写サービス自体はしないことも可能ではあるので、やはり支障にはならない…図書館法などで、全職員有資格者であることとかに加えて罰則でもないと、改善されないでしょ。ほんと。

確かに、有資格者であれば、図書館運営の背景などを知っている分、図書館運営が図書館らしくできますが、例えば館長の有資格者率ってどれくらいでしょう?大きい所は高いでしょうが、小さい所は低いような気がします。2割いれば良い方でしょうか??
図書館関連団体が、長年、やれ有資格者採用だの、やれ図書館法改正だの声をあげているのはよく聞きますが、何か変わったでしょうかね?
(あ~話が脱線しそう。)

さて、資格の有無についてなどは別議論に任せておいて、今回は職員・スタッフ研修の話で思うことなぞを。

そういや、先月、全国図書館大会があり、FLU40も規模を拡大しておこなわれたようですが、FLU40にのみ参加で公費出張って人はほとんどいないでしょうが、全国図書館大会に公費出張できている人ってどのくらいなんでしょうかね?(何か統計ありましたっけ??)
あっ、私は以前1度だけ近隣で開催された時に公費出張でしたけどね。当時の案件の情報収集として。

まぁ、公費だろうと自腹だろうと各館・個人の事ですから、構わないのですけど、移動も含めて数日現場を空けても支障がないと言ったら語弊がありますけど、それをサポートしてくれる職員がいてこそ、空けられるんですよね。なので、そこは良い職場環境にあるということでしょう。
そういう機会に恵まれたのですから、どうやって現場にフィードバックさせるかが本来の意味での視察や研修の成果の持ち帰りなんだと思います。

では、どういうフィードバックの仕方があるか…出張であれば型にはまった復命書とか、報告書とか、「勉強になったよ」「楽しかったよ」ではなく、詳細を話したり、レポート作成してあげることによって、行けなかった人にも経験値(知?)を分けてあげる必要があると思います。1人だけ積極的に参加して自己向上しているだけでは、図書館として向上されないと思いますし。
それでも、1人職場だったり、図書館業務に精通していない館長と一緒だったりという図書館は分館なども含めると少なくありません。つまりは空けられないんです。
私もそう大きくないとこですが、現在同僚が長期ダウンということで、代わりもいませんから、空けたらその日の業務停滞になるので、行きたくても行けないことがあります。

(言葉が混乱しそうですが)パートさん(臨時職員さん)などは、公開研修会であれば、自費参加している人もいるのでしょうが、あまり県立図書館などの主催している研修で参加しているのを見たことがありません。
他自治体図書館のパートさん同士の交流っていうのも私の周りでは聞きません(ついでに自治体内他館もですが…笑)。

で、以前、eラーニングの話も触れたことがあったと思いますけど、まだ大がかりっぽいものはTRCなど(http://www.dnp.co.jp/news/1210016_2482.html)のくらいのようですし、図書館機関リポジトリみたいなのもあれば良いんですけどね。
個々人で図書館視察のレポートを写真付きでブログ等でやったりしていますが、それらがそういうリポジトリの中にあるようにできれば、探し回らないでも良いので、助かるなぁと思いますし、図書館雑誌とか云々とかの論文ではないけど、各図書館での現状分析とか、簡単な論文があると、さらにまとめて論文が新たにできそうな気もしますし、以前も書きましたが、使っているひな形やら、研修に使った資料やら、スタッフマニュアルなども色々な館のものを参考にできると、勉強にもなるし、効率もあがるんじゃないかと。

レファ協みたいに、公開範囲を指定するとか…登録館職員のみとか非公開とかでも大人の事情もあるでしょうからね…大きなところで音頭取りしてくれないと、例えば私がそういう場所を作ってみてもあくまで個人ってなるわけですから、そんな場所があると良いんですけどね。

さてさて、実務レベルの向上であれば、そんなのがあると便利ですが、じゃあ、新しい人が来たから「そこを見てね」とか「『知っておきたい図書館の仕事』(http://www.bk1.jp/product/2363159)を読んでね」だけではきっとわかりません。
「新・図書館の達人」「図書館の達人 司書実務編」とかだともう少しスッと入るかな?とも思いますが、ちょっと情報が古い気もしますし、解説が流れていく感じですしね…
ってもやもや考えていたら、「日本マクドナルドでDSを使ったバイトの研修」って記事が3~4月でしたっけ?ありましたね。
自分で考えながらやれて、職場における研修時間も節約できるとなると、そういうのが図書館の新人研修に使えるといいなぁと思いましたけど、その記事では、アルバイト研修方法に掛かる費用は、ソフト開発費を除いて約2億円ってありましたから、今の図書館では無理ですね。笑

で、そういうのを作ってみたいと思っても、どうも今個人でできる環境としてはマジコンあたりを使う方法しかないので、どうもイメージが悪い。
RPGツクールみたいな研修ツクールがあると便利なんですけどね…そうでなくても、正規DS用個人プログラム作成ソフトなんか任天堂さんで(昔のファミリーベーシックみたいの?笑)出してくれれば…いいなぁ。

ちょっとDSでは手が出せなくても、携帯アプリとか、疑似的にWebページを作るのなら、研修ソフトって作れそうじゃないですか。
でも、見たことがないから、きっと誰も作ってない?それとも私が知らない?
で、ないことを前提になぜないのか、どうすれば良いかを列挙。

1.システムに違いがある。
 図書館システムが色々異なるのは知っていますが、貸出時に利用者を認識(利用券のバーコードスキャンや手のひら認証など)しないで貸すことはないでしょうし、返却だってなんらかの返却処理を資料にして書架に戻すでしょう。
 図書館システムの基本機能で同じようなことはたくさんありますから、例えば、手元の資料をスキャンする時にちゃんとされているか画面でも見るとかも細かいけど、新しい人はミスることが多いですし、検索だって検索項目は各社似ていて気を付けなきゃいけないのは例えば「50歳~」を「五十歳」と入力したら検索できないとか「ごじゅっさい」では出てこないこともあるとかなので、 他にも、警告メッセージを消さないと先に進まないとか、画面遷移は色々あるかもしれないけど、注意しないといけない点は新人研修の時点では同じような気がします。

2.均一なルーチンワークではない。
 はい、注文を受けて同一手順でその作業だけをやるのであれば、確かに簡単です。
 書架整理の並べ替えなどはそれこそゲーム的にできるでしょう。
 貸出時に、利用券を忘れた人などのイレギュラーパターンもある程度は予想できます。
 レファレンスとかは発想力が必要になることもありますけど、応用編ではないのですから、どうやって相手から情報を引き出すかとか、検索までの流れがわかれば良いのですから、推理ゲームみたいな手法でやれなくもない。
 フロアで「○○について知りたい」と聞かれたら、先入観で行動せずにレファレンスインタビューをすると○で、回り道になると減点とか、そんなのも盛り込めそうです。
 イベント処理で、クレーム対応とかもあると面白いとは思いますが…
 まぁ、研修ソフトということであれば、それぞれの業務を選択して、注意点を確認しながら操作っていうので良いと思いますけどね。笑

3.ちゃんと引き継げているから。
 そういう恵まれた職場環境ですと、確かにいりませんね。
 そういう館は引き継ぎ書類などを公開してくれると非常に助かるんですけど…
 以前、引き継ぎ書を見せてもらったことがありますが、その時は非常にアバウトでした。「○○に配慮しながら選定する」とか、「ニーズに応じた対応」とか、それをどうするかがわからないんですけどね。

4.運用が違うから。
 確かに、相互貸借1つとっても、メールで連絡するところもあれば、FAXだったり、細かく見れば連絡方法も違いますし、仮装備の方法も自館バーコードべた貼りだったり相互貸借用のカバーだったり、細かく見るとやはり違います。
 順序はどうであれ、相手館に連絡する、仮データを作る、仮装備するということは一緒だと思いますし…
 相互貸借の配送も、県などが協力車など配送車をまわしているところもあれば、業者が配達方式のもありますし…でも、そこは「他館からの資料が届いた」って事実があれば良いでしょうか…
 図書館システムのパラメータではないですが、延滞中の資料があると貸出できないとか、図書館システムにあるようなパラメータは研修ソフトでもあると良いかとは思いますけどね。

5.作る時間がない。作る意味がない。
 もっともなご意見。
 図書館研修用プログラムだとしても、図書館業務ゲームだとしても、イメージを持っている人はたくさんいるでしょうし、私もプログラミング知識もさることながら、確かに時間がありません。
 作る意味は、新人研修に割かれる時間を少し減らすとか、楽しそうだからでしょうか?
 同じ説明を何度もするのは大変ですし。
 じゃあ、動画にしてDVDとかにするというのも一興ですが、実際に何か自分でアクションしながら学習するのと、視聴するだけの場合、身に付きやすいのは前者だと思いますけどね…

ということで、ゲームをしながら研修ができるとか、真面目に研修をできるソフトってあると、説明量が減って良いなぁと思ったりしています。
(色々業務1つ1つに考えられるパターンを考えていたら、それを動的に作るとソフトができるんじゃないかと思ったり…ひとまずコミックメーカーとかで作ってみるかな?)

もし、そういうのを一般公開したら、「図書館ってそういう風にできているんだ」ってアピールにもなるし…(そういや、図書館経営のゲームを云々ってツイート最近見たな…ザ・コンビニシリーズみたいなのって。同じような考えの方もおられるということなんでしょうか。)

図書館はその地域住民の窓口として国民の知る権利を保障する機関としてあるのだから、地域館だけでなく、図書館界全体として色々なことを共有していく必要があるんじゃないかと思いますけど、個人ネットワークや地域ネットワークレベルで落ち着いちゃうのはどうしてなんでしょうね…
やはり、国立国会図書館や日本図書館協会などで大々的にやってもらわないと、ゲリラ戦略だと拡散は難しいかなぁ。

最初に書いたように、正職員のレベルアップ研修資料などは、機関リポジトリ的で良いと思うのですが、職員の6割以上になっている臨時職員のための研修や主な窓口・フロア業務で知っておいてもらいたいことなどは、もう少しまとまってどっかにあると良いかな?と。ただ、図書館業務が初めてだと、文章を読むだけだとなかなか実感がわかないから、研修ソフトがあるといいなぁ…と思うことがちょくちょくあったので、今日の話題でした。
もちろん、一方でマニュアル化し過ぎると柔軟性にかけるので、どの程度のものがあれば良いかが課題と言えば課題ですけど。

どうも私が研修ソフトを作り始めると、図書館ゲームになってしまいそうですけど、ゲームならゲームで突発イベントとしてWebサーバが落ちるとか、切り抜き発生とか、台風で床下浸水とかあってもいいですよね?現代らしく。笑
どっかにありませんかねぇ…『ザ・コンビニ』みたいなものを作れるソフト。
といったところで、アドベンチャーゲーム的な方が簡単だな、と思う今日この頃です。

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