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雑誌の袋とじと付録

 明石市立西部図書館における袋とじのニュースの記事が
毎日新聞(http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20101209ddlk28040342000c.html
神戸新聞(http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0003663168.shtml
Jcastニュース(http://www.j-cast.com/2010/12/09083067.html
で流れていましたが、個人的に不思議なのは『月刊誌「小説すばる7月号」(集英社)』って書かれていること。
 今年の記事なので、2010年7月号なのでしょうけど、実は小説すばるで初の袋とじは、同じ企画で2009年7月号にもあったんですけど、それはスルーってことなんでしょうか…。

 実際、明石市立西部図書館にどちらの資料もあるわけでして、2010年7月号だけ話題になったのは、たまたま議会で質問があったからなんでしょうが、2009年の時はどうしていたのでしょう?
 もし2009年のが普通に配架されているのであれば、2010年のも配架するはずですし、2009年のも外されていたら、1年間は何も言われなかったはず(もしくは言われたけど、拒否して利用者が引き下がったか)なので、その時に館としてどう対応するべきかくらいは検討していると思うんですけどね…
 今回、外したのは去年の号の扱いを知らなかったってことなのでしょうか…
 私は外の人なので、どんな風な発言だったのかは新聞しか情報源がなく、後で議事録をみないとなんともいえませんけどね。

 さて、今回はいきなり去年の話を差し置いて、今年の小説すばるの袋とじが話題になりましたが、よく図書館で購入されるan・an、アサヒカメラ、婦人公論、などや美術系の雑誌などで、性を取り扱った号があったりして、配架するか否か、よく悩まされます。
 いくらなんでも、図書館で大人ゾーン・子供ゾーンってわけにもいきませんから、教育的配慮も必要かなぁとは思いますし。(雑誌の場合、最新号の表紙を見えるようにして置いていることが多いですしね…)

 うちの場合は、以前、アサヒカメラの特集の時に、切り取りが数回発生したので、それを理由にして、この手の特集があった場合、最新号はカウンター取り置き、バックナンバーは(カウンターに置きたいけど手狭なので)ひとまず書庫出納行きとなっています。

 でも、隠しっぱなしではなく、万人が手に取るようになっていないだけなので、利用者は、予約または書庫出納の申し出でそれらの本を借りることができます。
 もちろん、小学生が借りたいと言えば、貸します。笑(いいかどうかは別ですが、図書館としては貸出します。)

 まぁ、この記事のように「知る権利」云々をわざわざ議会で発言する前に、図書館で問いただせば良いだけのことかと思うんですけどね…何か裏があるのかなぁと勘ぐってみたくもなります。

 で、Jcastニュースの中段も気になりました。
『最近の雑誌の付録にはバッグや傘などが付いていたりして、利用者が付録を無断で持って行くことがあるからだという。』
 私の読解力では、『本誌にバックや傘などの付録を付けると無断で持っていく利用者がいたので、(そういう事例があるから)付けないようにした』と解釈したのですが、その先に『以前はバックや傘も一緒に置いていたんだけど、なくなったので』なのか『単にそう思うから付録は一切付けていない』なのか…普通はバックや傘は付けようと思わないんじゃないかと。

 というのも、確かに、本誌についている付録で、レシピ集などは本誌の後ろの方に袋を作っていれたり、本誌の後ろにくっつけたりしても、時々不明になってしまいますから、付録はカウンターに置いて、貸出時に付録をつけて貸出する方式で、本誌しか書架には出していません。
 もし、明石市立西部図書館が、付録という付録を一切貸していないのであれば、話は終わってしまいますが、うちと同じような方式だった場合、バックや傘も貸出している(もしくは貸出していた)ってことなのかなぁ?と思って気になりました。

 それに加えて…『出版物に関して図書館側が手を加えることは禁止事項のため』ってのは、次回エントリー予定の話にもなりますが、雑誌装備のバーコードを貼ったり、館外貸出ができないDVDを外す作業もだめってことになるかと…禁止事項っていつ決めたの?笑
 同様に、神戸新聞の方にも『「図書館の自由に関する宣言」では、正当な理由なく資料に手を加えることを禁じている。』とありますが、正確に報道するのであれば『資料の内容に手を加えたり』です。あくまで『内容』であって、資料そのものではないのですけど…
 そりゃあ、もちろん、提供すべき記事を黒塗りにしたり、切り取ったりというのはもってのほかというのは、図書館の中では当たり前なんですけどね。
 でも、『内容』という意味で、ひねくれた考えをするのであれば、袋とじを開くのは袋とじとしてあるべき(閉じられているべき)内容が開かれることによって機能しなくなるわけだから、それはどうなの?とか…笑

 冗談はさておき、そこで、思ったことは、雑誌付録の提供範囲って他の館はどうなんでしょう?
 私の周りでは、いくら付録といえど、「付録のバックも付けて貸出しましょうか?」とか(バックならついでに借りた資料を入れられるので借りたい利用者いるかもしれないか?)、化粧品だったり、万年筆だったり、食品サンプルなども付録ですが、いちいち貸す時に確認したり、すでに付録としてくっついている図書館ってどのくらいあるんでしょうか?

 とある調査を見ると、雑誌の付録として付かないものは、貸出許可の下りなかったDVD・化粧品サンプル・カレンダー・家計簿・ポスター・クリアファイル・立体的なもの・手帳等書き込めるもの・シール等が付かない主なものだったります。
 もちろん、それらの付録は利用者が見たいというのであれば、貸出するしないに関わらず出して見せられるようにしている館が多いようでしたし、うちも雑誌を除籍するまではできるだけこれらも整理してありますけど、意外とかさばるんですよね…最近の付録は特に。それはどの図書館でも悩み所なんでしょうか。

 基本的には、閲覧利用されるような冊子は付けて貸出しているみたいですけど、悩むのが、書き込み式の手帳やカレンダーやダイエット日記など。
 情報があるなしで考えると、情報はある(カレンダーだと写真の情報とか手帳などでは一口コラムとか)と言えばあるのでしょうが、取り置いていても開館以来全く要望はないので、外したまま数年の保存期間を経て廃棄だったりします。

 図書館によっては、貸出をする冊子付録以外はイベントの景品にしたりして、利用者に提供したり、リサイクルフェアなどで提供したりしていたりするようですが、カレンダー系だと、除籍時にはカレンダーとして機能はしない(まぁ、絵や写真の情報ではあるので保存してましたけど)ですし…
 でも、有効活用として、使えるうちにあげるのでは、利用者に(早い者勝ちだと)不公平感などもあるし、実際に雑誌本誌を見て「付録を見たいのですがありますか?」っていう利用者もいますから、やはり本誌がある間はあげるわけにもいかないし、難しいところです。(化粧品サンプルとか消費期限が切れていそうである意味危ないけど、付録ではなく広告であれば、廃棄しちゃって良いのか…)

 雑誌付き付録…いやいや、付録付き雑誌は確かに近年増えていますが、『知る権利』云々をやはりおっしゃる方はいますから、多くの館では、そんな対応になるんだろうなぁ…と。
 ある書店の雑誌コーナーはさながらバック屋さんなのか書店なのかわからない状態だったりしますから、図書館としても最初から展示というのもなぁ…と思う今日この頃です。

 ところで、デジタル雑誌というのが、今後増えるということで、日本雑誌協会等でデジタル雑誌配信の権利処理ガイドライン(http://www.j-magazine.or.jp/information_006.html)が作成されたようで、図書館はこれに噛んでいないのですが、図書館でデジタル雑誌を扱うことになると、気を付けないといけなくなるのかなぁと、思ったりしています。
 というのも、今後の話ですから、どういう方式になるかわかりませんが、雑誌の中の写真等は基本的に数カ月の間、雑誌出版社に権利委託のような形で預けられ、その期間が過ぎたら、基本的にはガイドライン外の話になるため、新たな契約などが必要になるようです。(もちろん包括契約などになるでしょうけど)

 となると、事と次第によっては、図書館で契約している雑誌のバックナンバーのうち、元の著作権者が権利を取り戻して配信を認めない部分に関しては、最初は見られてもその後その部分は削除されたものを閲覧となりかねないような気もしますので、動向をちゃんと見ておかないとなぁと。

 で、思ったことは、デジタル雑誌に付録は付くのだろうか?と。
ダウンロード形式のデジタル雑誌は見かけない(もしくは私が知らない)ですが、その性質上、付録もデジタルってことになるのかなぁ?
契約者向け特典プログラムダウンロードとか、追加レシピ集デジタル版とか、カレンダースクリーンセーバーとか、そんな感じ?
 そう考えると、インストール物だと、業務的にちょっと嫌かな。それを起動して見せるとかになるわけですし。

 そうそう、今回雑誌付録の話でしたから、ついでに少し前の話。
 DVDが付いていた雑誌があったので、「本誌が貸出可能になったら、一緒に貸出してもよいですか?」って問い合わせの電話を入れました。
 で、不思議な返答が…「次号が出るまではDVDを貸出しても良いですが、次号が出たら貸出すのをやめてください」と。
 言い間違えたのかなぁ?と思って確認すると、やはりそうだと言うので、電話を切りましたが、おそらくDVDの中身に関する出版者の頒布権とか何かのせいなのかなぁ?と良心的に解釈しておくことにしました。
 他にもCDは基本的に雑誌についているものは許諾なしに貸出しても良いはずなのですが、確か付録CDにわざわざ「図書館で貸し出さないでください」というような事が明記されているものが…一応、権利者の尊重をして貸出はやめましたが、なんか腑に落ちませんでしたよ。はい。

 袋とじの話から始まって、雑誌の付録について考えてみましたが、なかなか妙案は浮かばないですね。
 まだ保存期限が切れない雑誌の付録や今年もカレンダー類が段ボールにいっぱいあったりしますが、日の目を見ずに捨てられる付録も多々あるんだろうなぁと、年の瀬になって思いました。

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