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2013年2月の1件の記事

県立図書館どうなるのやら…

1月更新には間に合わなかったけど、みなさま、今年もよろしくお願いします。

昨年末、珍しく立て続けにエントリーをUPしたのですが、先日『認定司書』と『雑司ケ谷R.I.P.』の件を気にしていると書いたエントリーを読んでくれた図書館員の方からメールをいただき、モヤモヤが少しすっきりしました。
こういう反応が返ってくると、いくら拙いブログであっても、続けていて良かったなぁと思います。

認定司書の方は、日図協のページにもなった方々の記述があります()し、図書館雑誌にも昨年は連載がありましたね。
第2期の少ない理由が震災があると考えているようなので、第3期がこれより減ったらどうなの?という意味で、気にはしているんですけどね…もしかするとそれを危惧したから昨年の特集があったんでしょうかね…

ただ、特集を読み返すと、やはり内側向きかな?認定司書のメリットを云々とか業界誌にいくら書いたって、「司書」を「書士」と間違う首長もいる中で、「認定司書だから云々」とはならないだろうなぁと。

実際に、図書館じゃない部署に異動ということもあるようですし…
例えば、首長宛てにアンケートを送って、「貴自治体職員で認定司書を持った職員がいた場合云々」という項目を質問して、その回答を公表するとかやれば良いのに…と思ったりしましたけどね。
まぁ、無回答か検討していないけど検討中が多くなるか、特に考慮されないが多くなるのか…

『雑司ケ谷R.I.P.』の方は、教えてもらった話によると、貸出制限後の所蔵数的に少し増って感じのようです。
元々『さらば雑司ケ谷』を持っていなかったり、所蔵していても『雑司ケ谷R.I.P.』は買っていない館があったりといった感じでしたけど、出たときより所蔵が増えたのは事実のようです。

ただ、購入理由は各館の中の話なので、図書館職員が待って買ったのか、出版されたあと、図書館の中の人以外にもこの件が認知され、「借りられるか近くの図書館でリクエストしてみよう」的なものも含めて利用者リクエストによるものなのかがわかりにくいのが難しいところですね。

また、他にも「公立図書館では貸出しないで」とあった図書についての判断とか、「各館の判断で」と言えばそれまでですが、どうもいつの間にかスルーになっている感じもします。

さてさて、図問研が『神奈川県立図書館に関する緊急アピール』(http://tomonken.sakura.ne.jp/tomonken/statement/%e7%a5%9e%e5%a5%88%e5%b7%9d%e7%9c%8c%e7%ab%8b%e5%9b%b3%e6%9b%b8%e9%a4%a8%e3%81%ab%e9%96%a2%e3%81%99%e3%82%8b%e7%b7%8a%e6%80%a5%e3%82%a2%e3%83%94%e3%83%bc%e3%83%ab/)ってことで、話題になっていますが、ものすごく違和感があったりしています。
廃止にするのに反対ということはわかりますが、埼玉県でも統廃合の話は出ていますよね?(http://www.pref.saitama.lg.jp/page/gikai-gaiyou-h2409-f050.html

神奈川県立図書館と埼玉県立図書館の違いは、「新県立図書館においては閲覧や直接貸出のサービスを廃止、市町村立図書館を通じての貸出のみを行う」ということを発表しているか否かということだけなので、まぁ、文面からも「統廃合をするな」とはないので、その部分に対してのアピールなのでしょう。

それをふまえて、私が感じたこといくつか。

・「一般公衆の利用に供し」に違反?
 建前上は、市町村立図書館の相互貸借により借りられるわけですし、何も「一般人には指一本も触れさせない」とは言っていませんけどね…
 もちろん、利便性は格段に落ちますよ、でも、考え方ややり方で変わると思うんだけどなぁ。
 その手の理論を拡張すると、「書庫の本を(書庫出納を介さないで)直接手に取れないのは…」ってなりそうと思うのは考えすぎでしょうか。
 それに閲覧と貸出を分けずに記述しているのも少し怖い気がします。前もどこかで記述した気がしますが、セットに考えるせいで、レファレンス本や地域・郷土資料に「貸出しないなんて云々」と言う利用者もいますしね…
 「一般公衆の利用に供し」は何も直接サービスだけの話を書いているわけでないと、思っているんですけどね。

 で、逆に、図書館法に反したらといって、罰則らしいものがない気もするのですが…それを言ったらキリがないのですけど、間接的には提供するらしいので、法に反しているというまでは言えないと思います。

・改訂された「公立図書館の設置及び運営に関する望ましい基準」?
 頭に「改訂された」とあるので、間違っていないのですけど、改訂後は『図書館の設置及び運営に関する望ましい基準』という名称なんですよね…(http://www.mext.go.jp/a_menu/01_l/08052911/1282451.htm またはhttp://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/tosho/001/__icsFiles/afieldfile/2013/01/31/1330295.pdf)。

 それにしても、拙ブログで12月19日はとうに過ぎているのに…とアップした日、文部科学省ではタイミング良く?悪く?アップされたのに、2月になっても日図協では…はぁ…orz(自分の意見が通らなかったから更新意欲がなくなったんでしょうか??メルマガでは触れていたのですが、このページ(http://www.jla.or.jp/ibrary/gudeline/tabid/234/Default.aspx)はまだ変わらず…)

 「住民の閲覧も含む直接利用が県立図書館の役割であること」と書かれていますが、それはどの文を差しているのでしょう?「閲覧」って語は市町村立図書館の施設設備の部分と私立図書館の部分にしかないんですけど…
 で、市町村立図書館のその部分を準用したとしても、「ねばならない」ではなく、「努めるものとする。」です。
 「努めるものとする」や「望ましい」が多用されていることはすぐにわかりますが、それをしないからといって基準違反というのであれば、多くの市町村教育委員会が違反しているってことになるんじゃないでしょうかねぇ?
 『法律を遵守し、基準に則った運営を行ってください。』って全自治体に言いたいですね。笑
 まぁ、「努めようとしたけど、諸般の事情がありますので、実現はできません」と返ってくるだけでしょうけどね。
 首長が「娯楽関係の映画のDVDを買うな」と言っているところもあるようですし、光交付金の話を何度も出しますが(笑)、一応付けておいて、その分通常予算を減するなんて当時の総務大臣もおかしい言っているのにするのですから、その程度のことで、考えを変えるほど財政当局等は甘くないわけです。

・検討会の議事録は情報公開できないもの?
 ニュースありきで、どこぞやの記者だったが確認したら「そういう意見もあったというだけで云々」って本決まりではない返答があったとかあったような気がしますが、もちろんそんなことは鵜呑みにはできないですけど、情報公開請求しても出てこないものなんでしょうかねぇ?
 で、「他に公開しないこと」と言われても公開しちゃうとか。笑

・時間はどのくらいかければ良いのか…
 この手の問題、確かに県民に問うのは必要だと思います。それに異論はありません。でも、必ず、相反する意見が出てきます。その一方で、すでにある施設なのですから、ランニングコストはかかりますから、つぶすならつぶすで。
 もちろん、なくさない方向というのはベストでしょうが、耐震性云々、財政難云々であれば、その代替え案がないといけないのですが…
 そういや、前述の埼玉県立図書館は、県立川越図書館を廃止したわけですが、そのノウハウや問題点はどうなっているか検討したのでしょうかねぇ…
 相互貸借の話ではないのですから、いつか提供できるように、いつか良い方向にでは難しいので、期限は切る必要があります。

 で、実際問題として、1館廃止&閲覧・直接貸出停止が決まっていた場合、パブリックコメントを募集しようが、時間をいくらかけようが、方向が一転することはないような気もしますけどね。パブコメ後に考えていた方向でなくなったってことはほとんどないと思うんですけどね、首長の一存で前任者の企画が凍結的なものはあるでしょうが。

・県立図書館が直接貸出する意味は?
 まぁ、確かに閲覧して「借りたいな」と思っても、「お近くの市町村立図書館で…」というのは面倒な話です。
 立地場所により「市町村立図書館が遠いので」とかいう利用者も多いですし。
 同じ自治体内に都道府県立図書館と市町村立図書館がある地域は限られていますけど、どうやって棲み分けているんだろう?といつも思います。
 基本図書と専門図書でしょうか?都道府県立図書館がある地域の住民は、両方を使い分けるのが簡単ですが、都道府県立図書館から離れたところにいる住民は、その地域の図書館で専門書系も扱ってもらいたいと思うでしょうから、その地域の図書館は一部専門書を扱うか相互貸借で取り寄せることになるわけですから、そういう場所の利用者は県立図書館は書庫レベルでしかないわけですし。

 実際、「あ~、この資料は県立しかないですね」って話をしたとき、「県立図書館まで行くのか…」って言われますし。(その後、一巡回貸出で借受しますけど。)
 なので、私個人としては、市町村立図書館のバックアップを充実させて欲しいです。
 書かれているように、市町村立図書館から見れば「県立図書館のレファレンススキルは非常に高い」のは概ね確かですし、レファレンスをしないとはどこにもないのですが…人が減るという前提ではあるんでしょうけど、全員が全員高度かというと…??
 また、考えようによっては、いわゆる一巡回貸出(例えば相互貸借の連絡便が届いて次の連絡便が来るまで、館内閲覧条件での貸出。)ではなく、参考図書なども市町村立図書館ではあまり貸さない資料を館内閲覧のみでなくて、貸出するということになれば、ちょっと良いかも?と思いますし、規格関係資料や特許関係資料もレファレンスインタビューがしっかりしていれば、何も全部通覧したい人はともかく、利用者的には必要な情報が手に入れば良いのですから、そういうのでもいいかな、と。

・市町村立図書館への負担と言うけれど
 う~ん、確かに相互貸借の量は格段に増えるでしょうね。ただ、地方に住んでいる利用者からすれば、わざわざ県立図書館まで足を運ばなくても良いというメリットがありますし、相互貸借の本来は絶版等で購入して提供できない場合に考える手段であって、自館でその資料を買わない分、相互貸借で頑張るわけで、逆に県立図書館への貸出業務はなくなるわけだし…

 また、相互貸借にかかる費用が相互負担な自治体もあるでしょうが、神奈川県って協力車とか連絡巡回車って走らせていませんでしたっけ?そういう車を走らせているところは、基本的に県内図書館にある資料の相互貸借は週に1回などかもしれないけど無料でできたかと…宅配に関しても、県立図書館へ着払いし県立図書館元払いで各館へ郵送というところもあるわけなので、自治体費用負担はないのでは??
 もちろん、あるところでそれ式やられたら費用が問題ですが、逆に、相互貸借にかかる費用は県立負担ということを条件にすれば、良いだけの話ですし。

・神奈川県は住民一人当たりの図書館費は全国最低レベルなの?
 これは、へぇ~って思いました。まぁ、図書館年鑑を調べればわかるのでしょうけど。どこかに都道府県・市町村別人口1人あたりの資料費&貸出数ランキングが一覧になっていないかなぁ…
 逆にそれこそ図書館法か何かで、「自治体内人口1人あたり●●●円以上(または歳入の●%)を資料費としなければならない」と明記されれば、予算確保に苦労しなくて良いのですけどね。

ということで、なんとなく反論めいて再反論されそうですけど、私は以前書いたように、都道府県立図書館は直接貸出を始める前に戻って、より市町村立図書館のために尽力して欲しいと思っていますから、そう思っただけで、おそらく経費削減に名を借りた人件費削減による人減らしや資料費削減によるサービス低下はやめてほしいとは思っていますよ。
ただ、そうなると、相手の考えを変えるための論拠としては、どうもこのアピールでは乏しいかな、と。

で、日図協の見解は…???????????
(私は日図協の中の人でないけど、ちゃんと機能しているのでしょうか??)
まぁ、『指導する立場にないのでコメントしない』という常套句が出るんでしょうが。笑

ではでは☆

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