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第一話『「図書館の望ましい基準」と「金太郎飴」』

(注:5つの話題をまとめて書いたら、あまりにも(×2)長くなったので、1つずつに分けました。1日1つずつUPされます。)

今年もあっという間に残り1カ月を切りましたが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか?
このブログもいつもながら久々になってしまい、自分でももどかしい限りです。
まぁ、前から自分に行動力は足りないとは思っていますけど。

ようやく例年のブックトーク月間が過ぎ、束の間のひとときだったりするんですが、そういや、他の図書館ってどのようにブックトークやっているのかなぁ…なんて思いました。
学年集会のような形式でやる場合もあれば、各クラスでやる形式も多いでしょう。
職員一人出かけてやったり、ボランティアと協働して開催したり、複数職員でやることもあるでしょう。

先日ある館の職員に聞いたら、学年固定で複数職員で行くから1日1クラスって話を聞いて、いいなぁ…と思いました。
というのも、私の場合は、依頼される学年は学校によって異なりますが、全学年ですし、1日で同じ学年ですが、クラス単位実施のため、同じプログラムを1日数回やるので、個人的には大変だなぁと感じています。
(それも月に6プログラム以上作らないといけなく(違う学校の同じ学年ってのもあるので)、今日は○○小△年で明日は□□小☆年という形でやっていますし、それぞれ貸出しちゃうので、使い回しが効かないんです。)
もちろん、例えば1日で1クラスずつ全学年やるとか、そういうのがあれば大変だろうなぁと思いますが。

たぶん、児童畑でやっている児童担当であれば、そんなこともないのでしょうけど、私はそうじゃないので苦労するのだろうな、きっと。
1小中学校につき1職員っていう図書館職員体制ではないわけだし、図書館によってかなり違うなぁと感じる日々です。

ということで、1つ目の話題。
『「図書館の望ましい基準」と「金太郎飴」』(ちなみに『金太郎飴』って登録商標なんですよね。)

さて、夏頃でしたか、『公共図書館は「金太郎飴」であるべきか』(http://www.yomiuri.co.jp/job/biz/columnculture/20130718-OYT8T00851.htm)という記事がありましたね。
民間委託・指定管理者の事例代表としてTSUTAYA図書館があげられるのはどうかなぁと思ったのと、そもそも「直営=金太郎飴」「民営=個性」という視点でしか書かれていないことに違和感を感じました。

公共図書館は開かれた私立図書館も含まれるので、地方自治体の公立図書館だけではないですし、個性は民営化してなくても独自性の高い公立図書館もあるのですけど…
また、「すべてを民営化」とありますが、cccは指定管理者であって、設置から全てではないんですよね。
民間が最初から設置して、周辺住民に自由に利用させている図書館ってどのくらいあるのでしょうかね。

それはさておき、何をもって金太郎飴と表現しているのか、中の人の私としてはわかりかねる部分です。
前述のブックトークだって、図書館職員が担っている館もあれば、ボランティア団体がやっている館もあるし、学校図書館の職員が…とか、そもそもブックトークって学校でやっていないというとこもあります。
貸出・返却・レファレンス・おはなし会…まぁ、その辺はサービスとしては同じようなことをしていますが、いかんせん、蔵書も違うし、規模も違うし、職員体制だって違うのだから、違うでしょう。
飲食店が併設している館もあるし、地域書店と連携すれば、「この本良かったので欲しいのですが」という要望にも対応可能です。
もちろん、直営館は公の機関ですから、民間とは違う、制限される部分もたくさんあります。

いくらAmazonが安いからといって、地域の商店を差し置くと必ずクレームが出てきますし、記事中にあるように収集や対象を特化したような資料収集も市町村立レベルだと難しいですよね。

私は、図書館の中の人間ですから、館ごとの差を感じているので、金太郎飴的ではなく感じている一方で、記事中にあるように『全国どこでも、ある程度の本がそろっているということが絶対に必要で、金太郎飴でなければならない部分もある』というのに賛成です。
最低限の基準をクリアしてこそ、個性の出し甲斐があると思うんですけどね…
金太郎飴に例えると、金太郎飴○○味って感じで。

では、最低限の基準はどうなっているかといえば、前も書いたような気がしますが、数値目標はないんですよね。その理由を探して見つけた資料『全国公共図書館研究集会報告書(平成24年度)』のP34の後ろの方(http://www.jla.or.jp/Portals/0/data/bukai/public/shiga.pdf)に『ただ、国がそういう数値を挙げるのは、今の時代の政治経済行政原理である規制緩和に反する、これが唯一の反論で、だから挙げられない』ということで、数値目標がないらしいです。
数値目標があると、それをクリアすれば良いだけになって、発展性がなくなる的な意味合いもあるようなのですが、今の地方自治体で、「図書館の独自の数値目標を掲げて、貸出し密度上位10%、各人口段階別の図書館設置団体のうちの上位の10%の中に入れるように頑張ろう」という自治体はどれほどあるのでしょうか?

確かに、人口比率ではなく、財政状況にも左右される面はあると思いますから、数値目標の出し方は苦労しますが、せめて高めに設定された最低基準をクリアできるぐらいはとしてもらわないと、図書館は迷走する…いや、すでにしているんじゃないかなぁと。
現に、「図書館の運営は司書資格がない職員でもいいんだよね?」と言われる状況も聞きますから、いくら望ましいと言っても、「そうだね、そうなればいいね、でも、法的根拠がないから、資料費も職員もカットね」と言われるのがオチでしょ。

なので、人口規模に合わせるのは、「図書館数」「図書館専有延床面積」「蔵書冊数」で、その自治体職員数の比率で「専任職員数」、図書館法で運営の司書資格必須にして、「図書館費」や「資料費」はその自治体歳入の○%とすれば、基準ができると思うんですけどね。
法的根拠なく「望ましい基準を目指せ」というよりは、ずっと良いと思っています。
それより、プラスアルファにどれだけできるかはその館の職員の努力とオリジナリティで、良いのではないかと。

結局、現状だと基準はないので、職員は削られ、資料費は減らされる一方なんですが、サービスの低下は許されなさそう(ただの言い訳になりそう)なので、そういう点で苦労している図書館職員も多いだろうな。

ということで、2つ目の話題。
『雑誌スポンサー制度(雑誌オーナー制度)のデメリット?』に続く。

少し追記:
およそ1980年以降の資料で一般流通…要はISBNがある資料という条件があるのですが、『県内にその館でしか所蔵がない資料』(「県内1冊資料」とでも呼びましょうか。)が、30万冊以上あるそうです。
「うわ~30万冊か…すごいなぁ、それだけ多様な図書が購入されているんだなぁ」と思ったら、実はその逆の話だったりします。笑
話によると、県内所蔵資料の1%、ISBNありタイトル数の2割ということで、そう考えると、所蔵がかぶる率の方が高いか…

図書館は利用者を思い浮かべながら選書している面もあるので、ベストセラー小説が貸出上位に来るなど、同じような貸出数率になっていることも少なからずあります。
そうすると、金太郎飴的ではありますよね。

でも、個々に見ると、図書館のサービスや質が地域よって大きく異なりますから、いくら相互貸借でカバーしようとしても、難しいのが実情ですね。

例えば、選書の専門性が必要か否かを理論や理想でなく、例えばTRCの新刊全点案内(要するに今週出る本的な選書アイテムですが)で、10個飛ばしで予算内の週の割合に合うように購入し続けて、貸出数が変わらないとかのデータが取れれば、面白いと思うんですけどねぇ…そんな大掛かりなのはできませんしね。笑

そういや、利用者リクエストで購入した資料が他にも利用される云々という話も以前読んだことがありますから、選書の専門性がどれくらい必要になるか…う~ん、今度ゆっくり考えてみよう。

ではでは☆

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